「コンサルティングファームは不況知らずです」と、神川社長は開口一番、言い切った。確かに、好況時であればM＆A、新規事業プロジェクト、IＴ戦略投 資などのニーズが発生する。不況時になれば、事業改善策やリストラ策などのニーズがファームに寄せられる。ビジネスの高度化に伴って、戦略的なプロジェク ト案件はファームにアウトソーシングすることが一般化しているだけに、コンサルティング業界は拡大傾向にあり、それに伴ってコンサルタントへの転職希望者 も増加の一途をたどっている。
　希望者増加の背景には、こうしたコンサルティング業界を取り巻く外的要因だけでなく、コンサルタントという職業が持つ内的要因も大きいと神川社長は指摘する。
　「第一は、若い間に知力と体力の両面を鍛えられる仕事であること。第二は、一般企業の社員と異なり経営課題にいち早く取り組めること。第三は、仕事の達成感が大きいこと。第四が、給与平均が高く昇進も早いことです」。
　スキルアップし続けることでキャリアパスの展望が開けること。そして、マスコミを賑わせる大型のM＆Aの成功によって業界再編を実現したなどという達成 感は、コンサルタントにしか味わえないものだ。しかも高収入を保証されるとなると希望者が増加し、当然のことながら、そのハードルは高くなる。たとえば戦 略系ファームの中途採用の場合、年間に数万名の応募者に対し採用は100名程度という難関だ。
　「残念なことに、そこにはミスマッチもあれば、面接時のスキルをアップしておけば採用になったケースもあるのです」と神川社長は言う。
　設立以来、こうした意欲ある人材をサポートし続け、成長してきたムービン・ストラテジック・キャリアには、他の会社がまねできない強みがある。

　同社の第一の強みは、神川社長はもちろんのこと、他、キャリアコンサルタントにもコンサルタント経験者が多数を占めることだ。そのため、同社に登録した転職希望者は、この狭き門を突破する実践的なスキルアップを図ることができる。
　「ファームへの転職において、最も重要なポイントは面接にあります。そもそもコンサルタントを希望される方は、基礎能力が高く、キャリアも十分な方が多 い。ですから自信を持って面接に望まれるのですが、多くの場合そこで実践的、かつ経営戦略に関わるケーススタディが質問として発せられ、面食らって失敗さ れるケースが多いのです」（神川社長）。
　ここで同社の強みが生きる。全員がコンサルタント出身のため、面接という限られた時間の中で、少ないデータから仮説を構築し、論理的にソリューションを 提案していくスキルを、登録者に具体的に教えることができる。登録者一人ひとりを専任のキャリアコンサルタントが担当し、まさに“スパーリングパートナー ”となって、登録者に面接スキルを身体化していく。そして十分なレベルになったと判断した時点で、自信を持って面接に送り出すというわけだ。
　ケーススタディや仮説構築などに関する書籍は多数発売されているが、「知識と実践はまったく別物です」と神川社長は断言する。
　もう一つの強みは、ファームと登録者のベストマッチを実現できる点だ。設立13年を迎えた同社は、この間にファーム各社と密接な関係を構築してきた。こ の実績から、"いま現在、こういう人材がほしい"という各ファームの旬のニーズに、登録者の希望をマッチさせ、最適なタイミングで対応できる。まさにベス トマッチをメイクすることが可能になるのだ。
　人材紹介業である同社は、登録者に対して無料でスキルアップとマッチングを提供できることも大きな魅力だ。コンサルタント業界はこの不況下でも拡大傾向 にある。こうした時代のニーズをキャッチアップし、意欲ある人材をサポートするムービン・ストラテジック・キャリアの今後の展望は、極めて明るいと言えそ うだ。