ポストコンサル 採用動向
コロナ禍以降、事業会社の求人は業界・職種によって採用意欲が二分化しています。
業界ではIT、WEB、ヘルスケアなどの業界においては引き続き採用意欲は強いままとなっております。
職種においては、いわゆるDX人材のニーズが極めて高くなっております。
DX人材のニーズにおいては、ベンチャー企業はもちろんのこと、銀行、総合商社、その他普段は中途採用をしないような日系大企業からの要望も出てきております。
具体的には全社のDX戦略を推進する経営企画ポジション、デジタル戦略推進室の立ち上げメンバー、コンサルティングビジネスの新子会社ポジションなどがあります。
この流れはコンサルティングファームでも同様で、戦略コンサルティングファームにおいてもDX人材の採用が高まっております。これまでのハイポテンシャル人材採用は引き続き行いながら、職種・経験を求めた採用を活発化しているため、総合系ファーム、ITコンサルティングファーム、Sierから戦略コンサルティングファームへの転職が増えています。
経営人材を目指す方にお勧めのファンドの投資先ポジションや中堅企業の役員直下のポジションも採用ニーズは高まってきておりまし。
そのほかM&A、IT企画、経営管理、事業企画などの職種においても極端な落ち込みは見られません。有事・変革のタイミングということで事業会社はコンサル人材の採用に積極的な様子が見受けられます。
ちなみに、コンサルティングファームでもリモートワークが定着してきたこと、面接がすべてオンラインになったことからこれまで忙しくて転職活動できなかったコンサルタントの方が転職活動をしやすい環境となり、1人の方が受ける会社が増えてきている印象もあります。
現在、各業界ともに積極的にコンサル出身者の採用を進めています。日系・外資はもちろん、中堅・ベンチャー企業でも採用が活発化しており、コンサルタント後の人気ポジションのひとつ、ファンド業界においてはポジション数が増加傾向にあります。また、ファームtoファームの転職も目立っている傾向です。コンサルティングファームでの就業を通じて得られる各スキルセット(例えば、ドキュメンテーション、プレゼンテーション、ロジカルシンキング、ハードワークに耐え得るタフネスなど)は引き続き高く評価されるため、これまでのプロジェクトで関わってきた業界をチェンジされ、新たなフィールドでご活躍される方も数多くいらっしゃいます。
以下に、具体的な各業界でのポストコンサル採用に関して、業界動向をいくつかご紹介します。
総合商社、メガバンクなど終身雇用の象徴ともいえるような日本を代表する企業でも中途採用が活発になっています。昔から同じ業界の経験者を採用することはありましたが、最近はデジタル、AI、セキュリティ、データサイエンティスト、モビリティ、Fintechなど新しい領域の知見を持った専門家を積極的に採用しています。職種でいうと、伝統的なポストコンサルポジションである経営企画、新しい事業を推進していく起爆剤を求める新規事業開発、グループや部門を横断的に改革するための社内コンサルなどのニーズは高いです。
大企業は予算が大きいこと、自分の仕事が社会に大きな影響を与えられること、待遇が比較的安定していること、労働時間管理が徹底されることなどが魅力に上げられます。一方で中途採用に慣れているのか、プロパー主義が強いのか、中途社員でも役員を目指せるか、中途で活躍している人はいるか、ジョブローテーションに組み込まれるか、などの確認が必要です。
伝統的にコンサルティングファームを採用しているのが外資系企業です。コンサルティングファーム出身者で活躍する方が多く、親和性も高いので現在も採用は定期的に行っています。コンサルティングファームでもマーケットとして大きい保険、ヘルスケアなどは引き続き採用意欲が旺盛です。これら業界はワークライフバランスの良さ、給与待遇の安定が魅力です。
職種としては経営企画、FP&A、マーケティング、営業推進などこれまでのニーズと大きな変化はありません。
外資系企業はJob Descriptionがしっかりしており、ミッションや成果がわかりやすいため、コンサルティングファームの方からしても働きやすいと思います。一方で組織変更、日本撤退、M&Aなどにより、自分の仕事が無くなる、会社が変わるなどに遭遇する可能性はあります。
実はコンサルティングファーム出身者に人気があるのが中堅企業です。オーナー企業やファンドの投資先などがあげられます。コロナ禍においてもすべての業界が沈んでいるわけではないので、業績好調なデジタル関連、巣ごもり需要関連、などの企業は好機と考え、ビジネスを伸ばすためのプロフェッショナル人材を求めています。若手向けでも役員直下のポジション、既存のメンバーとは異なる特別待遇のポジションなどが出るのも特徴です。逆に経営が苦しくなっている企業においては、ファンドの力を借りながら経営を立て直してくれる人材を求めておりますので再生系の人材ニーズは強くなっています。
戦略ファームの方に多いですが、将来プロ経営者になりたい方にとっては中堅企業への転職はお勧めです。大企業で経営に携わるまでには長い時間がかかりますし、それまでに社内の競争もあります。むしろ、コンサルティングファーム出身者が少なく、経営に関わる裁量を与えてもらえる、コンサルティングファームでは積みづらいラインマネジメントの経験が積めるなど魅力が多いです。自分に自信がある方であれば、所属企業の名前やブランドよりもその会社で何ができるのかにこだわるため、売上数十億~数百億の会社は狙い目といえます。
ベンチャー企業においてもコンサルティングファーム出身者のニーズは増えてきています。IT、AI、ゲーム、バイオ、業界による特徴はあまりありません。年収水準は大企業と比べると低い傾向があるので、年収を下げても問題ない方、ストックオプションに魅力を感じる方などには向いています。また、組織の拡大前に入社することで早期に責任者、役員を狙える点も魅力です。企業側としてはエンジニア中心の会社が拡大する中でビジネス側のプロフェッショナルが欲しい、社内の組織体制の整備をしてくれる人材が欲しい、コンサルティングファーム出身者がもともと多い会社などにニーズがあります。
事業会社の中でも特にベンチャー企業の場合はモノやサービスに興味が持てるか、会社の理念に共感できるか、社長との相性などが重要です。
個別企業毎の差が大きいものの、一時期比べると採用意欲は回復しつつあり、積極採用の企業も見られます。PEファンド(バイアウトファンド)については、ファンドレイズに伴い人員補強をするファンドがいくつかあり、有名日系PEファンド数社でも若手の募集がある他、新興形のファンドではVPクラス以上の募集も出ております。
また、一部の外資系ファンドでもアソシエイト~シニアアソシエイトクラスの募集が出ており、業界最大手クラスのファンドでも毎年1-2名の狭き門ながらコンスタントに採用活動が行われております。
しかしながら、ファンドについては少ない採用枠が埋まり次第、ポジションがクローズとなってしまうため、タイミングが非常に重要です。また、社員全員と会って選考する会社も多いので長期での転職を考えたほうが良いです。
PEファンドへの転職においては、早い時期から業界情報を収集しつつ適切なタイミングを図ることが重要になります。弊社においても、企業様と連携し、キャリアセミナーなどを実施しておりますので、ぜひそのような機会を活かしていただければと思います
コンサルティングファームに行くのもポストコンサル転職の1つです。コンサルティングファームでは未経験者の採用を控える会社が多くなっていますが、一方で即戦力性のあるコンサルティングファーム出身者への採用意欲はさらに高まってきています。
コンサルティングファームの方の転職理由として事業責任を持ちたい、意思決定したい、などがありますが、その場合は新興のコンサルティングファームに上のクラスで入社することも1つのキャリア選択となります。コンサルティングファームも当然営利企業なので上のポジションでは利益を上げる、事業を成長させる責任を持ちます。その意味では事業会社に限定せずにコンサルティングファームの成長に貢献することも1つの選択肢になりえます。また、給与を維持もしくはアップして転職できることはやはり魅力の1つです。
いかがでしたでしょうか?
ポストコンサル転職といってもいろいろな選択肢があります。また、大事にしたいことは各人異なりますので次のキャリアを考え始めた方は是非一度ご相談いただければ、個別のキャリア相談をさせていただきますのでお気軽にご登録ご相談ください。
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