医療・福祉業界では少子高齢化社会や技術進歩などを影響に日々変化している市場やニーズ把握のためにリサーチ企業への調査依頼が徐々に増えております。
国民医療費、製薬、医療機器のどれもがここ数十年、右肩上がりに市場規模が拡大しており、2025年には3人に1人が65歳以上になり、医療費総額は実に54兆円に達する見込みとなっています。
こうした背景から医療機関やメーカーにおいて、これからの中長期戦略、業務オペレーション改善、働き方改革など様々な経営課題解決のために、現状分析ということでリサーチ業界も徐々に依頼数が増えているそうです。

リサーチを活用するシーンについて具体的に見ていきましょう。
まずリサーチを依頼する側ですが、大きく分けると以下のの4つに分けることができます。

1. 行政
行政（官公庁）の場合、福祉や介護市場の実態把握のための調査依頼や、遺伝子・ゲノムなど最先端医療技術における産業化調査、臨床・上市に関わる規制のためなど今後拡大していくであろう医療業界の実態把握が多いでしょう。

2. 医療機関
医療機関ですと病院の経営戦略の為に、医療圏での患者動態や手術数の増減などのリサーチ、公的な統計資料、学術分野における疫学情報、論文等の広範な情報を整理分析、業務改革のためのIT技術を活用した医療ITの最新動向などが目立っています。

3. メーカー
製薬・医療機器メーカーなどの医療関係企業ですと、医薬品、医療機器、検査薬などについて、臨床現場のドクターやナースなどに対する使用実態や受容性調査、他社競合の新薬企業・ジェネリック薬企業の最新動向調査、海外展開のための市場調査など様々です。

4. その他事業会社（医療ベンチャー、生保など）
さらに近年では医療ヘルスケア業界の市場拡大に伴い、医療系ベンチャーや健康関連企業、生保業界もそのマーケットに注目しており、画像診断、遠隔医療、電子カルテ、遺伝子解析、創薬などの新規ビジネスのための市場調査や生保においては新たなサービス創出のために患者統計などの調査も多いようです。

このように医療ヘルスケアに関連する企業は拡大する市場をチャンスと捉え、様々なサービス創出や、医療を取り巻く環境をより良くしようと展開しています。
その中でこのリサーチポジションの魅力は、すべての企業・医療機関の経営戦略や課題解決を行うための意思決定の材料となり、これにより新しい商品やサービスに反映されること、が大きな魅力でしょう。
特に医療については多くの方々の生命に関わります。医療の発展に根幹の部分から携われることは大きなやりがいにもなるでしょう。

さらにリサーチからのデータ分析についても注目の領域です。ビックデータ分析は数年前からトレンドとなっていますが、小売、流通、サービス企業など多くの企業で導入され様々なシーンで活用されています。医療分野に目を向けてみると、まだまだ他業態と比べデータ分析利用という点では後れを取っており、今後さらに意思決定のための重要なツールとして利用頻度は加速していくと思われます。
その中で、早くから医療特化したリサーチ・データ分析に関わることは、今後のキャリア、コアスキルの形成において大きな武器となってくるでしょう。

余談ではありますが、さらにその先のキャリアに目を向けてみますと、リサーチャーになった次のキャリアとして、将来的に製薬企業や他業界でのマーケティングリサーチ、コンサルティングファーム・シンクタンクを目指すことも可能です。

それでは、ヘルスケアリサーチャーへ転職するには、どんな人材が求められているのでしょうか。
もちろんリサーチ経験者においては歓迎されています。リサーチ業界だけでなく、製薬企業などでリサーチを経験されたりマーケティング業務をされてきた方もフィットするでしょう。
しかしながら、依頼の需要増にある現在の状況下では、若手未経験にも大いにチャンスがあります。医療業界の知識、地頭力、論理的思考能力、などの評価から営業・MRにて活躍されてきた方もオファーとなったケースも出てきています。
とはいえ、各企業によりその要件は変わってきますので、是非ご興味のある方は一度弊社にご相談頂き、ヘルスケアリサーチャーの最新情報や、その転職方法などアドバイスさせて頂ければと思っております。

転職事例：年齢、職種、転職先
1,26歳、製薬企業、MR→ヘルスケアリサーチファーム（製薬企業向け）
2,28歳、大手メーカー、マーケケティング担当ー→大手リサーチファーム（自治体・製薬企業向け）

今回はヘルスケアリサーチャー特集ということでヘルスケアリサーチャーに絞った求人の紹介をさせていただきます。これまでの業界・業務からキャリアチェンジをお考えでしたら１度ご相談いただけますと幸いです。求人問わず、ご転職をお考えの方には、随時個別相談会も実施しておりますので、是非こちらご利用ください。
様々な疑問にお答えしながら、ざっくばらんな意見交換・ご相談をさせて頂き、最適なキャリアチェンジ機会のご紹介、キャリアチェンジ成功のためのアドバイス等できればと思っております。