医療機器メーカーで資格・スキルは必要？

職種によって異なりますが、医療機器メーカーに転職するにあたり必ず必要な資格はありません。
営業職は資格や医療・ヘルスケア業界での勤務経験が無くても、BtoBの営業経験があれば転職できる可能性があります。
一方で、専門的な知識が必要な技術職、医療機関や他社での業務経験が必要な薬事職・スペシャリストポジションなど、特定の資格・スキルが求められる職種もあり、未経験からのキャリチェンジはなかなか難しいのが現状です。

では、特定の資格が必要な職種について詳しく解説していきます。

技術職（エンジニア・開発・研究）

メカニック・医学・人間工学など、多面的な知識と経験が求められる技術職。
大学・大学院の理工学部、または理系の大学の博士号、医療・ヘルスケア業界における臨床開発経験が3潤ｵ5年以上など、製品開発上必要な知識を充分に有している人材が求められています。

クリニカルスペシャリスト

営業の動向、医療従事者への操作方法レクチャー、医療機関からのフィードバックの回収など、医療機関での知見を活かした専門職でありながら、営業的な業務も並行して行います。
医師、看護師、臨床工学技士（ME）、臨床検査技師、臨床放射線技師として勤務経験がある方が対象となりますが、メーカーが扱っている医療機器製品によって具体的な要件が異なります。

アプリケーションエンジニア

医療機器製品の運用・保守などを担当する職種で、メーカーによって求められるスキルがはっきり異なります。
核医学の知見が必要なMRI、CTなどの装置を扱うメーカーの場合は、放射線技師の資格がないと難しく、MEや検査技師では難しい場合があります。

薬事職

薬機法（旧薬事法）に則り医療機器の申請業務を行う薬事職。基本的な採用は、医療機器メーカー・製薬メーカーで同業務の経験がある方が対象となります。
企業によって細かい要件は異なりますが、未経験ですと、「薬剤師」の資格、薬機法で定められた医療機器の製造販売を行う際に設置が義務付けられている「総括製造販売責任者」の資格を持っていると有利です。

コミュニケーション力

ビジネスマンとして当たり前ではありますが、どの職種でも社内・社外と連携して業務を進めるため、コミュニケーションスキルが必要です。
営業職では、医療機関に勤めるドクター・看護師・技師の人との信頼関係が重要なポイントになってくる為、そもそも人とかかわるのが好き、会話するのが好きで、コミュニケーションを通して医療分野に貢献したい、win-winの関係を築いていきたい、という気持ちが強い方は向いているでしょう。

英語力

医療機器産業は外資系メーカーの影響が大きく、日本国内のマーケットも外資系メーカーの日本法人がほとんどを占めています。外資系企業で勤務する場合、英語の文献・資料を参考にすることや、海外のクライアント・社内部署とやり取りするケースも少なくありません。
企業によっては「TOEIC 〇〇〇点以上」など、ある程度の語学力が要件とされる場合もあります。

勉強意欲

特定の資格が必須ではない職種では、入社後に医学・バイオテクノロジー分野の知識、製品の理解、深めていく必要がありますので、積極的に学ぶ姿勢があるかがポイントになってくるでしょう。