「夜勤やオンコールの負担を減らし、安定した働き方を手に入れたい」「臨床以外の分野で医師としてのキャリアを築きたい」といった志向を持つ医師の方に注目されているのが 社医（診査医） という働き方です。
社医とは主に保険会社に勤務する医師のことで、加入希望者の健康状態を評価し、保険引受の可否や保険金支払いの可否などを行います。
この記事では、社医（診査医）の業務内容や転職するメリットなどを解説いたします。

社医（診査医）とは、主に保険会社に勤務する医師のことで、業務内容によっては「診査医」や「査定医」とも呼ばれています。
生命保険会社では、加入希望者の健康状態を評価し、保険引受の可否や保険料の設定、支払いの可否などの業務を行います。
病院勤務医とは異なり、診療行為はほとんど行わず、書類審査やデータ分析が主な業務になります。勤務体系は一般企業と同様に、基本的に土日祝日が休みであり、オンコール対応もほとんどありません。
こうした働き方の違いから、ワークライフバランスを重視する医師や、臨床以外の医療分野に興味を持つ医師にとって魅力的なキャリアパスとなっています。

社医（診査医）の求人が多いわけではありませんが、採用ニーズが高まっているのは事実です。
特に生命保険会社では、高齢化に伴い医療関連の審査がより重要視されるようになり、専門的な医学的知見を持つ医師の需要が高まっています。
採用される医師の傾向としては、臨床経験があることが求められるケースが多く、正確な保険審査ができる方を採用します。
また、病院勤務と異なり、患者との直接のやり取りが少ないため、コミュニケーション能力や書類作成スキルも重視されるポイントです。求人は通年で募集されることが多いですが、特に年度替わりの時期に採用活動が活発化する傾向があります。

社医（診査医）の業務内容は、勤務先の業種によって異なりますが、代表的なものとして以下のような業務です。
・保険加入希望者の診査
・健康管理証明書といった書類をもとに、引受け査定
・保険金支払いにおける査定
などが挙げられます。
保険料を決めたり保険支払いの可否を決めたりといった繊細な業務になるため、医療知識はもちろん、判断力も必要になります。