医師の海外転職 - 海外で働く方法や主な転職先を解説！

医師の方で海外の企業へ転職したいという方が増えています。
グローバル化の進展により、医療分野も国境を越えた活動が盛んになり、多様なキャリアの選択肢が広がっています。
医師が海外転職を目指す背景には、高度な医療技術の習得や給与アップなどの条件面の改善、語学力を活かしたいなど様々です。国内に留まらずに海外展開している企業が非常に増え、海外のクライアントとやり取りができる人材は貴重なので、将来的なキャリアアップにも最適といえます。
ただし、国内の転職と違って海外への転職は必要な準備も異なるので、次で事前準備についてご紹介いたします。

医師が海外で活躍できる転職先は多いですが、ここでは主な転職先を4つご紹介いたします。

研究留学で海外へ行く方も多くいらっしゃいます。
医局とつながりのある大学や研究所に受け入れてもらい、研究員（ポスドク）として働くというのが一般的です。
研究医は一般医師と比較して給料が安めに設定されていることが多く、金銭面を気にされる方も少なくありませんが、助成金制度が非常に充実しています。
基準を満たせば数百万円を上限として支援を受けることができ、若手研究者でも研究に専念することが可能です。

医師から研究医への転職

臨床医として海外の病院や診療所で働く選択肢もあります。
1番医師の業務でイメージしやすいと思いますが、厳しい資格要件を課されることがあります。例えば、アメリカではUSMLEと呼ばれる医師国家試験に合格する必要があり、基礎医学や臨床医学などの各ステップをクリアしなければなりません。
ただ、イギリスやフランスなどの一部の国では、日本の医師免許資格だけで勤務することもできるため、事前に確認しておくようにしましょう。

国境なき医師団や国際協力機構（JICA）などの海外で医療活動を行う団体で働く方もいらっしゃいます。
国境なき医師団は非営利の医療・人道援助団体で、紛争や自然災害、貧困などで困窮している方々に対して医療援助を行います。日本の医師免許に加えて、英語やフランス語などが要件とされていることが多いです。
国際協力機構（JICA）は、開発途上地域などの経済・社会の発展を目的に活動を行っており、国際緊急援助隊（JDR）の医療チームで診療、疾病の感染予防などの医療活動を行います。医師免許、英語などの語学力に加えて、事務局から派遣依頼があった場合に早急に現場に向かえる方といった要件があります。
社会貢献性が非常に高い職業なので、やりがいを感じながら業務ができる職業といえるでしょう。

コンサルティングファームも、近年医師のキャリアとして注目されています。
コンサルティングファームとは、事業戦略や業務オペレーション改革など企業の経営課題を解決までに導く企業のことを指します。
コンサルティング業界は非常に高年収で、役職によって5000万以上もらっている方もおり、医師に人気の転職先の1つです。転職後すぐは厳しくとも海外でのキャリアを積むことで、今後のキャリアの選択肢を広げることができます。

このように、海外での医師のキャリアは多岐にわたり、希望やスキルに応じてキャリアを選択します。それぞれの転職先にも特有の魅力と課題があるため、自身の目標に合った転職先を見つけることが重要です。

海外への転職活動において、大前提として語学力の習得が必須です。
英語力を必須とすることが大半ですが、OET 350以上、IELTS 6.5~7.0以上が目安となることが多いです。高い語学力が求められますが、医師業務と並行して計画的に学習を進めていきましょう。
また、求人応募の際には英文履歴書も用意しておく必要があります。英文履歴書では住所や学歴などの書き方が異なる箇所も多いので、知人や転職エージェントなどを活用して添削してもらうことが大切です。

海外で医師として活躍するには、専門知識や経験だけでなく、国際的な環境に適応するためのスキルが不可欠です。以下に、特に重要とされるスキルを詳しく解説します。

先述した通り、語学力は海外で働く上で必須のスキルです。
英語が最も使用される言語ですが、転職先によっては他の言語の習得が必要なケースもあります。
求人によってTOEIC・OET・IELTSなどの基準が決められているので、前もって確認しておくようにしましょう。

多国籍のスタッフや患者との協働では、コミュニケーション能力も重要です。
文化や価値観の違いを理解し、相手に配慮した対話ができる柔軟性が求められます。
特に医療現場では、迅速かつ正確な情報伝達が必要であり、これが医療ミスを防ぐ鍵となります。業務を効率良く行うためにも国の文化や価値観を把握し、円滑なコミュニケーション能力が重要です。

海外での医療活動には、言語や文化、医療制度、設備など、あらゆる点で日本との違いがあります。
これらの新しい環境に臨機応変に対応できる能力も非常に重要です。
環境が変わることで、業務の進め方に戸惑うこともありますが、柔軟な姿勢で取り組むことが求められます。その環境に適応していくためには異文化に対する理解が大切なので、前もってリサーチしておくことが必要になるでしょう。

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