臨床の現場から一歩踏み出し、医療の未来を形作る研究の世界へ挑戦することは、多くの医師にとって魅力的な選択肢です。
研究医は、医療現場の課題を解決するための新しい知見や治療法を発見することで医療の発展に貢献するやりがいのある仕事です。
この記事では、研究医の業務内容や転職のメリット、採用動向などについて解説いたします。

研究医とは、主に医療や生命科学の分野で研究活動に従事する医師のことです。
医療現場での臨床経験や専門的な医学知識を活かし、治療法の開発や疾病のメカニズムの解明に貢献します。研究医は大学、研究機関、製薬企業などで活動しており、基礎研究や臨床研究、トランスレーショナルリサーチと呼ばれる研究の橋渡しを行うこともあります。

近年、研究医の需要は増加傾向にあり、特に新薬開発や遺伝子治療、AIを活用した医療技術の進展に伴い、専門的な医学知識を持った人材が求められています。
大学や研究機関だけでなく、製薬会社やバイオテクノロジー企業でも研究医のニーズが高まっており、民間企業でのキャリアパスも広がっています。
また、ポストドクターや若手研究者を育成するための支援プログラムも増えており、医師から研究職への転職を考える人にとっては、今が大きなチャンスと言えるでしょう。

研究医の業務内容は多岐にわたります。
基礎研究では、細胞や分子レベルでの実験を通じて疾患の原因を解明し、新しい治療法の開発に役立つ一方、臨床研究では、患者を対象に治療法の効果や安全性を検証するための臨床試験を行います。
また、トランスレーショナルリサーチでは、基礎研究の成果を医療現場に応用するための橋渡し役を担い、研究結果が実際の治療に結びつくように取り組むことが重要です。これらの研究結果を論文執筆や学会での発表を通じて、自らの研究成果を広く発信することも業務の1つとなります。
研究資金の獲得やプロジェクトマネジメントのスキルも重要で、単に医学的知識だけではなく、多岐にわたる能力が求められる職種です。