医師としてのキャリアを積み重ねてきた中で、患者一人ひとりの診療から少し離れ、健康管理を専門とする「健診医」への転職を検討している方も多いのではないでしょうか？
健診医は、病気の予防や早期発見に焦点を当て、患者の健康維持をサポートする重要な役割を担います。昨今のヘルスケア需要の高まりに伴い、健診医の採用市場も活発化しています。
本記事では、健診医の仕事内容や転職市場の動向、健診医へ転職するメリット・魅力について解説いたしますので、次のキャリアをお考えの方はぜひご覧ください。

健診医とは、健康診断や人間ドックを専門に担当する医師のことです。
患者の自覚症状がなくても、定期的な健康チェックを通じて疾患を早期に発見し、必要に応じて専門医へ紹介する役割を担います。
健診医には、日本人間ドック・予防医療学会認定医や日本総合健診医学会の総合健診医などの認定制度があり、専門性を上げるための制度が整っています。

近年、健診医の採用は増加傾向にあります。
高齢化社会の進行とともに、予防医学の重要性が増し、多くの医療機関や企業健診センターが健診医の確保に力を入れています。特に、大都市圏では健康診断の需要が高まり、新規の健診施設が続々と開設されており、健診医の求人も拡大しています。
また、働き方改革やワークライフバランスの重要性が強調される中で、夜勤や緊急対応のない健診医のポジションは、医師にとって魅力的なキャリア選択肢となっています。

健診医の主な業務内容は、健康診断や人間ドックにおいて受診者の健康状態をチェックし、各種検査結果を基に病気の早期発見に努めることです。
具体的には、問診や視診、聴診などの基本的な診察に加え、胸部X線や心電図、血液検査などの結果を評価し、異常があれば適切な医療機関へ紹介します。
また、健康指導も健診医の重要な役割の一つです。生活習慣病やメタボリックシンドローム予防のために、受診者に対して具体的なアドバイスを行い、健康的な生活習慣を送れるようサポートします。