ITコンサル採用動向【中途採用】

新型コロナウイルスによる転職マーケット・最新採用動向

緊急事態宣言も明け、多くの会社が通常勤務に戻っている中、テレワーク・在宅勤務を続ける企業もありますが、中途採用においてはファーム・企業の大半が採用活動を継続しています。
実態としては、徐々に選考スピードも通常を取り戻していますが、多くの企業が対面での面接は避ける形で電話、Webでの面接に移行して採用活動を行っており、これを機会に物理的に距離が遠い方、平日昼間の面接が難しい方もうまく選考を進めているケースが多くなってきました。
また一部の企業が採用縮小に動く中、この機会をチャンスと捉え優秀層の採用を積極化するファームも多々あります。

アフターコロナで景気後退を心配に思っている方もいらっしゃるかと思いますが、中途採用の場合、景気に陰りが出てきますと、各社とも採用枠が縮小傾向となり、面接での評価は高いものの採用枠との兼ね合いがネックになるケースが出始め、少し前であれば内定を獲得できた方も、タッチの差でご縁が無くなってしまうリスクが出てきます。
さらに落ち着いてからと考えている方も年齢が増すと現在と同じ条件ではなく、企業側が求める要件もさらに厳しくなります。過去こういった景気の波でチャンスを逃してしまったケースも多いですので、採用が続いている今のうちになるべく早く動かれることをおすすめしております。

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戦略系コンサルティングファーム

戦略系ファームについては、ここ数年の傾向を引き継ぎ積極採用中です。
基本的に事業会社からのポテンシャル採用を行っていますが、最も採用したい30歳前後のポテンシャル採用は依然として積極的で、30代後半の専門性高い人材を積極的に採用する方針を出していたりします。
特に、デジタル関連のプロジェクトが増加しており、デジタル・ITリテラシーがある方は昨年以上の採用意欲です。

年齢層別でみますと、第二新卒クラスは、昨年は採用を控えていたファームも今年から積極採用に転じたり、昨年に引き続き積極採用モードのファームもありますが、一部年初は4月に新卒が入ってくる関係もあり採用を控えているファームがあります。
20代半ばから30代半ばは、戦略ファームが最も採用したい層ですが、こちらは依然として積極採用です。ここ数年の業績好調のファームがが増えていますので、その結果採用人数自体が増加傾向にあります。選考基準は基本的に変わっていませんが、デジタル・IT人材や後述する業界の専門知識も加味されえますのでチャンスが徐々に広がっているとみることもできます。
30代後半は、昨年に引き続き、より高い業界知識や専門性を持つ方を採用する傾向が強まっています。また、デジタル、IT、AIやIoT、アナリティクス、ロボティクスなどの技術知見がある方は非常に求められています。

業界別でみますと、製造業(特に自動車)、通信ハイテク、ヘルスケア、素材系、金融(特にメガバンク、生損保)、IT系(SIer、ベンダー)、商社、官公庁など、非常に幅広い業界の方を求めています。
これらの業界経験、専門性が高い方は30歳後半でも採用される可能性が高まっています。

専門性としては、特に昨年から顕著なのはデジタル・IT人材です。デジタルトランスフォーメーションのプロジェクトは近年非常に増えており、戦略ファームもアジャイル型のプロジェクトが増えているため、IT全般(オープン系、インフラ、ネットワーク等)やデジタル系(WEBマーケ・広告、アナリティクス等)の知見を持つ方に加え、プロトタイプを制作するエンジニアやUI/UXデザイナーを採用するファームもあります。

上記の業界知識や専門性に加えてコンサルティング経験がある方は、戦略コンサルタントとして早期の立ち上がりが期待できるため、総合系やシンクタンク系ファーム、独立系ファームからの転職事例も増えています。

英語については、日本企業は年々海外にシフトしていますので、グローバルプロジェクトの増加を背景として英語力が高い方の採用ニーズは益々高まっていますが、国内プロジェクトも多いため選考ステップの中で英語を必須にしているファームはまだ限られている状況です。

2020年のオリンピック後の景気どうなるか?、という不確定要素は多いですが、日本全体での人手不足感は拍車がかかっていますし、経営環境の変化は益々早くなっていますので、コンサルティングファームのニーズは一向に高まるのではないかと思います。また、個人的なキャリア・スキルの観点でも、副業やフリーランスといった働き方が今後増えてくることを考えますと、一度戦略コンサルティングを経験しておくことの優位性は非常に高いと思います。不景気になればコンサル経験者のみの採用になるファームも出てきますので、先行きは不明確なところも多いですが、戦略コンサルタントのキャリア・スキルにご興味ある方は迷わずに転職活動を行ってみて良いタイミングではないかと思います。実際に転職活動をして初めて得られる情報や気づきがありますので、今後のキャリア形成も含め業界研究や情報収集などのご相談からでもお気軽にお問合せ下さい。

総合系コンサルティングファーム

アクセンチュアやBig4(DTC、PwC、KPMG、EYACC)をはじめとする総合系コンサルティングファームは、全体的に業績好調で10%~20%成長している状況が続いています。
これは、ここ数年の日本全体の好景気に加えて、高度・複雑化している経営環境において、経営戦略立案~各種実行支援まで幅広いテーマに対応可能な総合系コンサルティングファームに寄せられる期待が大きいため、と推測されています。
その状況下で、総合系コンサルティングファーム各社は、その企業規模にもよりますが、部門・ポジション別の採用をしているファームが多く、主にインダストリー(製造、エネルギー、金融、流通、小売、通信、ハイテク、ヘルスケア、公共等)、またはソリューション(戦略、経営管理、SCM、CRM、組織人事、財務会計、M&A、テクノロジー等)に関わる業務経験・スキルがある方を、中途採用で幅広く採用しています。
企業規模の大きいファームが多い(数百人~数千人)ため、大量採用しているように見えますが、その選考基準は下がっておらず、ご自身のこれまでのご経験をコンサルティングファームでどう活かせるのか(スキルの再現性があるのか)といった点を色々な角度の質問でぶつけてきたり、地頭の良さをケース面接で確認してきたり、としっかりとした準備・対応が必要になっています。

バックグラウンド別採用動向

■事業会社出身者
事業会社出身者は、社会人経験5年目~10年目程度(年齢としては20代後半~30代半ばくらいまで)がメインターゲットとなっています。ただ、「自動車業界でCASEのド真ん中をやっている」等、非常に専門性の高い方であれば(≒コンサルティングファームで求める人材との適合性が高ければ)、年齢要件は緩和される傾向にあります。
故に選考では、お持ちのスキル・知見と応募ポジションとのフィット感が重要視されます。これまでのご自身のご経験をキチンと棚卸し、それがコンサルティングファームでどう活かせるのかを整理していくことが大切になります。また、経験が浅く若い方であればポテンシャルを、少し年齢が高くなればその専門性を、うまくアピールしていくことが重要となります。
いずれにしても「事業会社で経験したことをそのまま話すだけ」では、「コンサルタントとして何がどう活かせるのか?」が伝わりづらく、厳しい結果になることが多いですので、コンサルタントという仕事の理解を含めて、しっかりと準備・対策をしていくことが肝要です。

■IT経験者(Sier/事業会社のIT出身者)
IT経験者は、そのスキル・知見に加え、ワークスタイル等から、コンサルティングファームと親和性が高く、積極的な採用対象となっています。
特に、「デジタルトランスフォーメーション(DX)をどう推進していくか?」、「AIやブロックチェーン等の最先端のテクノロジーをどう経営に活かすのか?」等、クライアントの事業にはIT/Digitalというものが切っても切れない経営環境の中で、その領域に長けたIT人材は、戦略立案~その実行に至るまで活躍の場が大きいです。
システム開発(所謂プログラミング)等を行っているファームはほとんどないのですが、複数のSierが入り乱れる大きなプロジェクトなどでは、クライアントの横でコンサルタントが、プログラムマネジメントやプロジェクトマネジメントの旗振り役となる場面が多く、システム導入などを推進してこられた経験はコンサルタントでも活きるものとなります。
また、「クライアントとプロジェクトスタイルで仕事をする」、「経験ではなくスキルで評価される」等、コンサルティングファームとSierは似たワークスタイルを取っているため、環境への慣れ/カルチャーフィットという点でも優位に働きます。
とはいえ、システムエンジニア→コンサルタントはあくまでも「キャリアチェンジ」ですので、活きる経験/そうでない経験の棚卸等、留意点も多くありますので、うまく整理していくことが重要となります。

■第二新卒などのポテンシャル人材
引き続き積極採用中ではあるものの、ここ数年に比べて採用ハードルはかなり上がっています。
新卒で優秀な若手が十分に採れていることに加え(就職したい企業にコンサルティングファームがランクインしています)、第二新卒として多くのポテンシャル層を採用してきたためです。
故に、これまで以上にご自身の持つポテンシャルを言語化して、アピールしていくことが求められるとともに、適性検査やケース面接などの準備も重要となってきます。
また、丁寧な研修をセットにしていることから入社月を限定して募集されることもあり、応募タイミングを見計らう必要もあります。

■コンサルタント経験者
コンサルティングファーム出身者であれば、年齢問わずで積極採用中のファームが多く、ご経歴に近いポジションでの年収アップやタイトルアップ、また他インダストリー/ソリューションへのキャリアチェンジといった、ご自身のやりたいキャリアを実現される方が非常に多くなっております。

■その他経験者
幅広い知見を持つ経験者を求める傾向がある(企業として幅広く受け入れる柔軟なマインドがある)ため、例えば、国家公務員、医師や弁護士等といったバックグラウンドの方の採用にも十分なチャンスがあります。

ビジネス&IT系コンサルティングファーム

IT系コンサルティングファームでの採用ニーズは引き続き高い状況です。
その背景としては、
・DX(デジタルトランスフォーメーション)案件の増加に伴い、組織/業務の改革にはIT活用が必要となっている。
・特に海外では、コンサルティングとIT導入の垣根があるというよりは、よりシームレスにプロジェクトが行われている。
上記の点が特に大きく、ITコンサルティング経験者、ERP(SAP,Oracle等)経験者、クラウド(AWS,MS Azure, Google Cloud Platform等)導入経験者、SIerにおけるPMO経験者、といった方々への採用ニーズは極めて高い状況が続いています。
また、DX推進やグローバル展開のような攻めの経営を支える側として、リスクマネジメント、サイバーセキュリティといった守り面でのプロジェクトも多数発生しており、当該領域に関わるようなIT経験がある方へのニーズも高いです。

ここ数年のトレンドと同様、ITコンサルタントは恒常的に不足をしていますので、コンサル未経験のSIerやメーカーでのSE、社内SEといった方々にも、ITコンサルタントへの転身の可能性は十分にございます。



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