「夜勤やシフト勤務がきつい」「いつまでもオンプレの運用保守だけで成長が感じられない」「そろそろクラウドにキャッチアップしたい」──そんな悩みを抱えるインフラエンジニアの転職が今急増しています。
SaaSやクラウド需要の拡大によりインフラエンジニアの市場価値は上昇しています。経験を活かして、よりよい環境へ移るチャンスです。ここではインフラエンジニアにおすすめの転職先やキャリアパス、年収アップの可能性、求人選びのポイントまで徹底解説します。

近年、インフラエンジニアの市場価値は大きく高まっています。その背景にあるのが、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）推進と、それに伴うクラウド環境への移行ニーズの急増です。オンプレミスからAWS・Azure・GCPといったパブリッククラウドへの切り替えが進み、インフラ構築・運用のスキルに加えて、クラウドやセキュリティ、IaC（Infrastructure as Code）といった技術領域に対応できる人材が不足しています。

加えて、ゼロトラストやSASEといった新たなネットワークアーキテクチャも注目を集めており、対応できるインフラ人材の需要は右肩上がりです。クラウド化やITサービスの複雑化により、インフラエンジニアの役割は「支える」から「価値を創出する」ポジションへと進化しています。

中でも、AWSやAzure、GCPといったクラウドスキルを保有している方はさらに評価が高く、年収アップやキャリアの選択肢が広がる傾向にありますが、現在オンプレ中心の方でも、クラウド案件にチャレンジできる求人は豊富にあります。
企業側も将来を見据え、ポテンシャル採用やスキルアップを前提とした採用に積極的です。これまでの経験を活かしながら、新しい技術にも挑戦できる絶好の機会となっています。

インフラエンジニアが抱えるよくある悩みをご紹介します。

多くのインフラエンジニアが関わるのは24時間365日稼働するシステム。そのため夜勤やシフト勤務が常態化し、生活リズムの乱れや慢性的な疲労に悩まされるケースも少なくありません。
障害対応で休日出勤が発生することもあり、心身の負担が大きくなりやすいのが現状です。

運用・保守といった「縁の下の力持ち」としての役割が中心のため、成果が目に見えにくく評価が不透明という声も聞こえます。
開発系エンジニアと比べて年収が伸びにくいと感じている方も多く、モチベーション低下につながる要因のひとつです。

案件によっては運用保守業務に固定され、クラウドやIaC（Infrastructure as Code）、CI/CDといったモダンなインフラ領域に関与できないこともあります。
スキルアップの機会が限られ、「このままでは市場価値が上がらない」と不安を感じる方も多いです。

案件によっては運用保守業務に固定され、クラウドやIaC（Infrastructure as Code）、CI/CDといったモダンなインフラ領域に関与できないこともあります。
スキルアップの機会が限られ、「このままでは市場価値が上がらない」と不安を感じる方も多いです。

オンプレ中心の古いインフラ環境での業務ばかりだと、技術的な成長が頭打ちになるケースもあります。
特に中小企業やレガシー案件に従事している方は、「クラウドファースト」な時代とのギャップに危機感を持ち、転職を検討するきっかけになります。

夜勤や休日対応、突然のトラブル対応など、プライベートが犠牲になりがちな働き方に限界を感じている方も多数いらっしゃいます。
子育てや介護との両立、副業など多様な働き方を求めるエンジニアにとって、今の環境が“柔軟性に欠ける”と感じるのは自然な流れです。

上述のような課題を抱えるインフラエンジニアこそ、今の成長市場であるクラウド・SaaS企業や社内SE、モダンな環境を持つ事業会社への転職でキャリアを再構築できるチャンスです。
ここでは具体的な転職先やキャリアパスについて解説していきます。

オンプレ中心のインフラ運用から脱却し、より将来性の高いスキルを身につけたい──そんな想いで「クラウドエンジニア」への転職を目指すインフラエンジニアが急増しています。AWSやAzure、GCPといった主要クラウドプラットフォームの利用はもはや当たり前となり、企業のIT基盤はクラウド前提で設計される時代に突入しました。

クラウドエンジニアの主な業務は、クラウド環境の設計・構築・運用・監視など。従来のネットワークやサーバー、ミドルウェアの知識に加え、IaC（Infrastructure as Code）やコンテナ（Docker、Kubernetes）などのスキルも求められます。特に、TerraformやAnsibleといった自動化ツールに習熟していると、設計・構築フェーズでの付加価値が高まります。

インフラ設計・構築経験がある方なら、AWS認定資格やAZ-104などを取得することで、未経験からのクラウドポジションへの転職も十分可能。SaaS系・スタートアップ企業から大手SIer、コンサルファームまで、クラウドエンジニアの求人は多岐に渡っており、年収アップも狙いやすい分野です。実際に、クラウド経験者の年収は500万〜800万円以上が相場で、フルリモート勤務を認める企業も多いのが魅力です。

今後もインフラ市場は「クラウドファースト」の流れが続く見通しであり、キャリアの将来性を考えるなら、クラウドエンジニアへの転向は極めて有力な選択肢です。

SRE（Site Reliability Engineer）は、Googleが提唱したインフラ運用の新しいスタイルで、信頼性の高いシステム運用とサービス改善を両立させる役割です。従来の「守りのインフラ」から一歩進み、「自動化と改善のスペシャリスト」として注目を集めています。

SREは、インフラの監視や障害対応だけでなく、システムの信頼性を数値で管理（SLO/SLA/SLA）し、開発チームと連携しながらCI/CDの仕組みを改善するなど、"攻めの運用"にも深く関わります。障害を起こさないこと以上に「いかに素早く復旧するか」や「ユーザー影響を最小限に抑えるか」が重要視されるため、自動化・監視・改善といった業務が中心になります。

具体的には、インフラのコード化（IaC）、ログの可視化・分析（Datadog、Prometheus、Grafanaなど）、アラート設定、障害対応の仕組み改善、SLIの設計などが日常業務です。AWS・GCPなどクラウド環境での設計構築経験に加え、PythonやShellなどのスクリプト言語での自動化スキルがあると評価されやすくなります。

SREは急成長中のSaaS企業やBtoC系スタートアップ、大手IT企業でも積極採用中。技術的に高度な業務内容であるため、年収も高水準で、600〜1000万円前後の求人も多く見られます。フルリモートやフレックスを導入している企業も多く、柔軟な働き方が可能です。

「もっとプロダクトに近い立場で安定運用と開発の橋渡しをしたい」「コードを書いて仕組みから改善したい」という方には、まさに理想的なポジションです。

セキュリティエンジニアは、企業のITシステムやネットワークをサイバー攻撃や情報漏洩から守る専門職です。インフラエンジニアとしての経験がある人にとっては、ネットワークやOS、クラウドの知識がそのまま活かせる、親和性の高いキャリアパスです。

仕事内容は多岐にわたり、ファイアウォールやWAFの設計・構築、脆弱性診断、セキュリティポリシーの策定、ログ監視・インシデント対応などを担当します。近年ではクラウドセキュリティの需要が急増しており、AWSやAzure環境でのアクセス制御や暗号化設定、監査ログの整備なども重要な業務領域です。

サイバー攻撃の高度化や情報漏洩リスクの増大により、セキュリティエンジニアは全業種でニーズが高まっており、SaaSやFintech、官公庁や金融機関など幅広い業界で活躍できます。また、SOC（セキュリティオペレーションセンター）やCSIRT（セキュリティインシデント対応チーム）など専門組織を持つ企業も増えており、キャリアの選択肢も豊富です。

年収は経験・スキルによりますが、クラウド環境やゼロトラスト、EDRなど先端分野に対応できる人材は800万〜1000万円の高年収も狙えます。資格では、CompTIA Security+、CISSP、情報処理安全確保支援士（登録セキスペ）などが評価されやすく、実務経験と併せて習得しておくと転職時に有利です。

「手を動かすだけでなく、企業の“守り”を支えるインフラをつくりたい」「クラウド時代のセキュリティを極めたい」という方にとって、やりがいも将来性も十分な選択肢です。

インフラエンジニアの転職先として、近年注目されているのが「社内SE」や「自社開発企業のインフラエンジニア」です。いずれも社内のIT環境を支えるポジションであり、プロダクトや従業員の業務をスムーズに進めるための基盤を整える仕事です。

社内SEは主に事業会社に所属し、情シス寄りの業務（社内ネットワークの運用、PCキッティング、ヘルプデスクなど）を担うことが多い一方、自社開発企業のインフラエンジニアは、プロダクトの成長を支えるクラウド環境の構築やセキュリティ強化、CI/CDの整備など、より開発現場に近い役割が特徴です。

いずれにせよ共通するのは、「自社内完結で、長期視点でインフラを改善できる」という点。SIerや受託開発と違い、顧客との契約に縛られることなく、腰を据えて技術的改善に取り組めます。運用中心から設計構築や企画・改善提案などにステップアップしやすく、キャリアの幅も広がります。

加えて、働きやすさも大きな魅力。残業時間が少なめで、フレックス・リモート制度を取り入れている企業も多く、ワークライフバランスを重視したい人にとっても理想的な環境です。

年収は企業規模やフェーズにより異なりますが、安定志向の大手企業では福利厚生も手厚く、ベンチャー企業では技術的裁量と年収アップのチャンスもあります。

「安定した環境で、インフラ技術を活かしたい」「プロダクトや社内業務に直接貢献したい」という方には最適なキャリアパスと言えるでしょう。

インフラエンジニアとして培った技術的知見や課題解決力を活かし、より上流工程で活躍したい方に人気なのが「ITコンサルタント」へのキャリアチェンジです。特に、要件定義や設計、プロジェクトマネジメントの経験を持つ方は、高い評価を受けやすく、コンサルティングファームやSI企業のIT戦略部門などからのニーズも増えています。

ITコンサルタントは、クライアント企業の業務課題をITの力で解決するのがミッション。たとえば「老朽化したインフラのクラウド移行」「セキュリティリスクの洗い出しと対策提案」「全社的なDX推進ロードマップの策定」など、技術とビジネスを橋渡しする役割を担います。単にインフラを構築するのではなく、“なぜその技術が必要か”をクライアントと共に考え、実行に移していくポジションです。

これまで現場でインフラ構築・運用に携わってきた方にとっては、実践的な知見が大きな武器になります。とくにクラウド、セキュリティ、ネットワークといった専門性を持つ人材は、DX文脈で高く評価される傾向があります。

年収面でも魅力があり、若手でも600〜800万円以上、中堅層以上であれば1000万円超えも現実的。論理的思考力や資料作成力が求められますが、ファームによっては未経験枠でのポテンシャル採用を行っていることもあります。

「ITを武器に、もっとビジネスに近い立場で価値を出したい」という思いがあるなら、ITコンサルタントは非常に魅力的なキャリアパスです。

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インフラエンジニアとして培った技術力や経験をより良い環境で活かしたいと考え、転職を検討される方は年々増加傾向にあります。
一方で「入社してみたら希望していた業務と違った」「思ったより評価されない」「働き方がハードだった」といったミスマッチの声も後を絶ちません。転職の成功確率を高めるには事前の準備と情報収集が不可欠です。
以下ではインフラエンジニアが転職で失敗しないために押さえておくべき重要なポイントを解説します。

まずは、自身がこれまでどのような業務を担当し、どの技術領域に強みを持っているのかを整理しましょう。たとえば「サーバ構築」「ネットワーク設計」「運用・監視」など、フェーズごとの経験や使用した製品・クラウドサービスの種類なども具体的に言語化できるとベストです。
これにより、転職市場での自分の立ち位置や、応募可能なポジションの選定が明確になります。

「クラウド案件に挑戦したい」「フルリモートで働きたい」などの希望がある場合は、その条件に合った求人かどうかを慎重に確認することが重要です。
特に「クラウド」と記載されていても、実際には運用のみ、あるいは一部の保守業務に限定されているケースもあるため、業務内容の具体性をチェックすることが求められます。

近年、年収提示額に「固定残業代を含む」求人が増加傾向にあります。
ただしSaaS企業やスタートアップなどでは給与計算の合理化を目的に導入されていることも多いため、一概にネガティブな制度とは言えません。 そのため実際の平均残業時間や残業の運用実態と合わせて確認することが不可欠です。

インフラエンジニアの業務は企業や配属部門によって大きく異なります。
「設計構築がしたい」と考えていても、実際には監視や運用サポートに配属されるケースもあるため、求人票だけではなく配属チームの実態や開発スタイル、担当フェーズの明確化が必要です。
可能であれば面接やエージェント経由で、「どの工程をどこまで任せてもらえるか」を具体的に確認しましょう。

インフラ系ポジションは業務内容が幅広く、同じ求人票でも企業やチームによって業務実態が異なることが多々あります。そのため、現場に詳しい転職エージェントを活用することが非常に有効です。
求人票には書かれていない内部情報（案件の詳細、働き方、チーム構成など）を知ることで、より的確な判断が可能となります。

インフラエンジニアとしての転職は、単に職場を変えるだけでなく、キャリア全体の方向性に関わる重要な選択です。 市場価値が高まっている今だからこそ、自分の強みを見極め、企業との相性を丁寧に見極めることで、長期的に活躍できる職場に出会うことができます。
「今のキャリアを活かしながら、より良い環境を探したい」「自分に合った企業がどこか分からない」といった不安がある方は、専門性の高い転職エージェントに相談してみることをおすすめします。

業界に精通した転職エージェントに相談するのが一番！
上記でご紹介してきた通り、インフラエンジニアの転職市場での価値が高まっているとはいえ、人気企業へ転職するのは簡単ではありません。

転職活動において必要な手順は以下になります。
・業界・企業の情報収集
・履歴書・職務経歴書の用意
・気になる企業複数社への応募
・面接日程のスケジュール調整
・面接対策
・内定後の条件面談
・内定承諾
・退職交渉

転職成功率を高めるためには
・ご自身の経験・スキルと親和性がある部門・ポジションはどこか？
・採用ニーズの高い部門・ポジションはどこか？
・どの程度の経験・スキルを求められるのか？ポテンシャル層は採用しているか？
・採用担当者に「会ってみたい」と思わせる書類になっているか？
・面接でどのようなエピソードを話せば親和性をアピールすることができるか？
などを把握する必要があります。

個人で働きながら、情報収集・選考対策・スケジュール調整をするのは中々ハードルが高いかと思います。
転職エージェントを活用すれば企業への応募や日程調整、条件交渉などすべてやってくれるので、書類作成・面接対策に時間をかけることができ、効率的に転職活動を進めることができます。

弊社転職エージェント「ムービン」のキャリアコンサルタントを一部抜粋してご紹介します。
ビジネスの第一線で活躍してきたプロフェッショナルのため現場感と客観性のバランスの取れたアドバイスを提供することができるかと思います。キャリアについてお悩みの方や転職をお考えの方は是非お気軽にご相談ください。
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転職をお考えのインフラエンジニアはもちろん、ご自身の市場価値を知りたい方、広く情報収集をしたい方も歓迎しておりますのでぜひお気軽にご相談ください。業界に精通した転職エージェントが皆様のキャリア形成をサポートします。

　 　

仮想化・クラウド化といった言葉が多く聞かれ、実際の現場プロジェクトにおいての活用・実用化が進んでいます。これにより、インフラエンジニアのキャリアにも変化が生じていますので、実際の転職成功事例をまとめましたのでご参照くださいませ。

　 



 

 

外資戦略コンサルティングファーム「ボストン コンサルティング グループ(BCG)」出身者が1996年に創業した日本初のコンサル業界特化型転職エージェント。

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