社内IT、社内SEといっても、その役割や仕事は広範囲にわたり、各企業においてのポジションも様々です。SIerやソフトウェア開発会社と共にシステム構築・運用やIT企画をしていく社内の情報システム部門や、自社サイトのシステム開発を行うネット系企業でのエンジニアポジション、インターネットでのマーケティングを行うSEO・SEM、サイト運用ポジションなど多種多様です。
しかし、これらポジションで共通して言えることは、自社企業においての活動に対して主体的に参加できる部分です。ITコンサルタントやSIerの場合、多くはプロジェクト単位で参画し、クライアントに対してサービスを提供しています。これでは長期的に企業の課題に対して支援することはできず、自らが関わったBPRやシステム構築などが、その企業の成長や改革にどれだけ寄与したのかを知ることは難しい部分があります。
長期的な視点で企業の情報化や、成長に携われる点が社内ITポジションの魅力的な点だと言えます。
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事業会社における情報システム部門のプロジェクトリーダー、エンジニアとして、現場部門からの要件を取りまとめ、IT企画のPMや自らSEとして開発したり、パートナーとなるSIerやソフトウェア開発会社に対する指示や依頼を行なうことが業務の中心になります。
実際の仕事として、実務でそぐわなくなってきたなどの理由でシステムの入れ替えを行う場合や、新規事業開発に伴うシステム導入、全社システムの刷新などのシステム企画の担当や、システム開発時におけるプロジェクトや予算管理、そしてすでに利用されているアプリケーション保守・運用、社内ITインフラの運用管理、ユーザーにサービス提供をしている場合には、それについての問い合わせ対応などの運用業務が主になります。
ときにはプロジェクトマネジャー、ときにはITコンサルタントのような役割を担い、実際に開発を行うというよりも、業界・業務知識を元に的確なシステム構築・運用をリードする、といった色合いが濃いといえるかもしれません。
最近では恒常的に求人を行っている企業が多くなっています。海外を含めた事業拡大・拠点拡大に伴ってのERP導入、既存システム更改をはじめ、クラウドサービス活用等も背景となり、外部ベンダー任せではなく自社員採用を行う企業が増加しています。
求人としては、20代から30代前半位迄の若手のスタッフクラスの採用が多いですが、30代から40代前半程度の方を対象とするようなシステム企画、PMOといった採用も存在しています。ただいずれにせよ、採用人数は若干名(殆どの場合が1名採用)であり、応募タイミングはとても重要ですので、常に採用情報はチェックのうえ興味があればすぐに応募アクションをとることが重要であると言えます。
社内IT、社内SE部門は企業の根幹を支える情報システムに責任を持つ部門としてきわめて重要な役割を担っています。エンジニアやコンサルタントに限らず、外部サービスを提供している事業に従事している方はどこまで頑張っても、その会社にいる人たちのように主体的な立場になれないというジレンマを抱えていることが多いようです。主体的に動ける、自分のこととしてとらえられるという点においては、非常にやりがいがあり、魅力的な点だと言えます。
これまで培ってきた業務知識(会計業務知識やSCM、CRMなど)を活かしたい方には、社内IT・社内SEポジションは向いていると言えます。技術的なスペシャリストとしてではなく、より経営に近いところ、経営の仕組みまでを理解したゼネラリストとしてキャリアを積んでいきたいSEの方にもいいかもしれません。
また、ワークライフバランスの良い企業もありますので、その点を重視したい方にとっても魅力的かと思います。
ただ、安定していて、日々システム開発に追われるような立場ではなく仕事の負荷も少なそうと思っている方もいらっしゃるかと思いますが、実際には責任も増えますし、プロジェクトの管理など違った点での業務もありますので、一概にはなんともいえません。しかし、長期的考えられる立場にいられるので、会社の業務改善や成長に対し、5 年、10年といったスパンで構想することができます。
社内SEを希望される方は多いですが、その役割は会社によっても異なりますので、その実情は詳しく知られていません。
ここでは、社内SEの立ち位置や役割・キャリアパスをあらためて整理したいと思います。
<立ち位置>
1.企業の情報システム部門に所属する社内SE
2.企業に情報システム部門が存在せず、総務部など他部門に所属する社内SE
3.情報システム子会社に所属し、親会社やグループ会社のシステムを担当する社内SE
一般には1.のをイメージされる方が多いかと思いますが、中小規模の企業ですと情報システム部門を持たない2.のようなケースもあります。
そのような場合は、システム関連以外の業務を担当する可能性もありますので、応募時や選考時にはしっかりと業務範囲を確認しておく必要があります。1.や3.は比較的大きな企業(グループ)であることが多いですが、その中では企画・開発・運用保守、といったフェーズ毎でチーム分けを行っていたり、3.の場合は担当企業も明確に分けられていることもあります。
<社内SEの役割・キャリアパス>
1.CIO/CTO
企業戦略・事業戦略に沿って、中長期の情報戦略を企画・立案していきます。
ITの最新のトレンドの把握は勿論のこと、市場や競合の情報も把握をしたうえで自社を勝たせていく重要な役割を担っています。
2.システム企画
CIO/CTOとともに情報戦略の企画・立案を行ったり、プロジェクトの予算管理や全体の進行管理(PMO)等、マネジメントを行うこともあります。
3.アプリケーション担当
プロジェクトにおいて、要件定義や設計を中心に担当します。また、社内の各現場からの要件の吸い上げや外部ベンダーとの折衝・マネジメントを行うこともあります。会社ごとのポリシーによりますが、マネジメント中心に進めるケースとプログラミングまで担当するケースもあります。
4.ネットワーク・インフラ担当
社内ネットワークの設計・構築・運用等を担当します。クラウドサービスやデータセンター等の外部サービスの利用検討やセキュリティ課題等への対応を行うこともあります。
5.ヘルプデスク担当
社内のユーザーからの問い合わせ対応を行います。企業によっては外部のアウトソーシング企業へ一次対応、あるいは二次対応を依頼していることもあります。
おおまかではありますが、以上のような役割・キャリアパスが社内SEには存在しています。
その企業によって、役割が明確に切り分けられていることもあれば、1人で複数の役割を担うこともあります。社内SEになることを目的とするのではななく、どのような社内SEになりたいのか、どのような社内SEとして企業に貢献していきたいのかをよく考えておくことが大切であると思います。
そもそもの採用人数が少なく狭き門である社内SEですが、上述のように社内SEになることを目的とならず、しっかりと価値発揮をして活躍されているのはどのような方なのでしょうか。これまで転職支援させていただいた方々の実例から、傾向を挙げさせていただきます。
1.情報感度の高い方
2.調整・折衝等のコミュニケーションに長けた方
3.当事者意識の高い方
1.の情報感度ですが、社内SEという職種ですので、当然IT技術に関する情報収集は絶えず必要です。ですが、企業が効率的に発展するためのIT活用を中心に考える役割ですので、当然企業の経営状況や取り巻く周辺環境等についても絶えず情報をインプットしておく必要があります。
2.3.については、事業会社特有ではありますが、外部ベンダーではなく当事者として業務遂行をする必要があります。変化に対して積極的でない社内の方もいるでしょうから、粘り強く関係各位を調整・折衝していくことが必要となります。
社内IT、社内SEのポジションで求められるスキルは、企業によって大きく異なるため、一概には言えませんが、総じて、コミュニケーション能力が必要になってくるでしょう。社内システムを構築する際、自社のユーザーが何を望んでいるか,課題はどこにあるかを聞き出したり、外部ベンダーとシステム企画や開発を行っていく際、非常に重要になってきます。
また、業務知識についても、たとえば自動車・製造業関連の大手企業では、SCM・CRMの知識や経験をお持ちの方を求めている傾向にありまし、社内SEは各部門から的確にニーズを把握し,そのニーズに合ったシステムを考える必要があるため、その業界に精通した業務知識を持っている方が歓迎される傾向にもあります。
前述の通り、求められるスキルは企業によって大きく異なるため、幅広く各業界での実務経験をもった方々にチャンスがあります。将来的に上流工程に携わりたい、長期的にその会社の成長に携わりたいという方は一度弊社までご相談ください。
ITスキルの面においては、実際に開発を行っているのは、多くが外部ベンダーになりますので、残念ながらIT、SE部門といっても実践的なスキルが身につくチャンスは少ないかもしれませんが、ネットワークやサーバーなどのいわるゆるインフラ周りの実践的なスキルや、進捗や予算管理をはじめとしたプロジェクト管理スキルや調整・折衝といったコミュニケーション能力を磨くことができます。
あくまでも技術志向の方には、高いITリテラシーを備えた技術者に囲まれ、最新の技術に触れる機会の多いSIer業界が向いていると思います。
社内IT、社内SE部門への転職の場合、日々開発を行っていた方にとっては、人によって業務内容や仕事の進め方など肌に合わないこともありますので、本当の意味での長期的なビジョンを持ち、社内のあらゆる部門に貢献する姿勢が大切になってきます。また募集をしている企業も社内IT、社内SE部門ということで、金融、アパレル、eコマース、製薬など他業種に及んでいるため、ご自身のご興味や趣味嗜好で応募できる利点もございます。
ただ、今後のキャリアパスを考えると、社内SE部門での職歴が長いとSierなどの外部ベンダーに戻りにくくなることがあります。現に、そうしたキャリアパスを経て戻った人も大勢いますが難しいケースもあります。
自社サイトの運営するWebサイトのリスティング広告などのSEMやSEOを活用したWebサイトの広報・宣伝活動や、LPO施策、キャンペーン企画、新規コンテンツ企画、メルマガの送信、市場調査(ネットリサーチ)などが主な業務となっています。また、規模の小さいベンチャー企業においては社内ITインフラを兼務したり、企画・戦略、サイトデザイン・コーディングまで一気通貫で業務を行う場合もあります。そもそもWebマーケティングとは場合によっては広く俯瞰した言葉になります。前述のとおり、マーケティングだけでなく、企画から制作、保守までを担当するポジションにもなります。規模が小さい会社になればなるほど、その担当領域は広くなっていく傾向にあります。
外部業者に委託する例もありますが、リニューアルやユーザビリティ改善のプロジェクトは、ある一定期間のプロジェクトになりますので、長期的にサイトの改善をし成長させ、その達成感を得るという点においては、担当者でしか味わえない魅力的な点だと思います。日常的に運用・保守を委託している企業もありますが、実際には自社の担当者が日々のサイト運営をしているのがほとんどでしょう。
様々な手法を取り入れ、消費者のニーズを探り、アクセス解析や市場動向調査を通して、集客の効果がある施策を企画・制作し、Webサイトへの集客、ブランディング、リピーター確保、コンバージョンUPなどが最終的な目的になります。Webサイトを中心にビジネスを行っている企業においては、自社のIT戦略に直接携われるので、中心的なポジションとして活躍が期待されることもあります。
Webマーケティングへの転職は、即戦力として求められている傾向が強いため未経験では難しいかもしれません。やはりネット系知識や、SEO・SEMなどWebの仕組みを理解している点とBtoCでのマーケ経験が必要になってきます。
Webマーケティングと、従来のリアルマーケティングと比べると細かくセグメントに分けて効果的に訴求できる点が大きな違いです。その特徴は、ターゲティング性とインタラクティブ性の2点にあります。年齢・性別などによる属性、ユーザーの行動履歴、地域などによって、広告を配信する対象を細かく分けることができるターゲティング性、単純に広告を表示するだけでなく、ユーザーが能動的にアクションすることによって従来のマスメディアではできなかった深いコミュニケーションが取れるインタラクティブ性がWebマーケティングの強みでもあります。
例として広告に限っての方法としては、検索エンジンで一般ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を検索結果画面に表示するリスティング広告(クリック毎に費用が課金されることからPPCとも呼ばれています)、性年齢などの属性情報によって配信対象を制限するデモグラフィックターゲティング広告、ユーザーの過去の閲覧ページの状況をみて関連性の高い広告を表示する行動ターゲティング広告、コンテンツの内容に連動するコンテンツ連動型広告、アフィリエイトによる成果報酬型広告、自社サイトのターゲットやサービスと関連性のあるサイトでのバナー広告、テキスト広告、メール広告、タイアップ広告、など多種多様な方法があります。
Web・インターネットは2000年以降の爆発的な普及により、本格的にビジネスを支える重要ツールとなっています。インターネットはユーザーのニーズの多様化に対応し、様々なものをそれぞれの世代やエリアのユーザーが見られるようになり、マスメディアを利用したマーケティングより、より細かいセグメントで訴求でき、費用対効果の高いインターネットへと広告の流れがシフトしています。さらにこの流れは加速していくといわれています。現在、交通関係のチケットや日用品までネットで買えるようになり、ECサイトでの売り上げは非常にウェイトを占め始めています。当然のことながら経営層からの要求も強くなり、顧客とのインターフェースとしてますます期待される存在になるでしょう。
ネット系のシステムの場合、eコマースなどWebサービスを提供している企業で、BtoCサービスのシステム構築が主な業務になります。
また開発と一言でいっても、サーバーやネットワーク関連のシステム環境、ユーザー視点、個人情報や決済情報を扱うためセキュリティ面などを意識した開発が求められます。
どんなサービスがあればユーザーにとって良いのか、どんな画面にすれば利用しやすいかなどの視点を持っているのが、業務プロセスなど基幹系システムを担当しているエンジニアと大きく違ってくる点です。
ネット系企業で開発するシステムは、そのほとんどが不特定多数のユーザーの利用を想定しています。したがってユーザーの反応をダイレクトに感じながら仕事ができるという良さがあります。そして広範囲にわたってスキルが身につく可能性が高いことも魅力的な点です。ネット系エンジニアの場合、開発言語だけでなく、サーバーやネットワークを含めたシステム環境を意識した開発が求められます。これはWebサイトの場合、短期間に不特定多数のアクセスが集中する可能性があるからです。単にプログラム開発ができるという以上に、システム環境前に対する理解が深まる点でスキルアップが望めます。
インターネットが普及して、ネット業界も大手と呼ばれる企業で多数のシェアを占めてきています。新興業界だったネット系も少しずつ成熟期を迎え、寡占化が進んでくるといえるかもしれません。今後は単一サービスで業績を拡大していくことが難しくなってくることも事実です。しかし、まだまだ発展途上の業界ですし、新たに技術革新が進めば、新たなサービス、プレイヤーが出てくる業界です。ユーザーニーズを的確にとらえ最適な技術で利便性の高いサービスを提供できる面白味のある業界でもあります。
詳しくはWeb系エンジニア特集もご覧ください。
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