SIer → コンサルの経歴を持つ転職エージェントが徹底解説!
「ITコンサルタント」と「プロジェクトマネージャー」はシステムエンジニア(SE)のキャリア選択肢としてよく挙げられます。
どちらも上流工程に関与するやりがいあるポジションですが、「具体的に何が違うのか?」「自分にはどちらが向いているのか?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
ここではITコンサルタントとPMの違いや共通点、仕事内容や求められるスキル、向いている人の特徴などを詳しく解説します。
弊社「ムービン」には、NEC、富士通、IBM、シンプレクスなどの大手SIerから、アクセンチュア、デロイト、EY、KPMGなど大手コンサルへと転職し、プロジェクトマネージャー・ITコンサルタント双方の実体験を持つ転職エージェントが多数在籍しています。
現場感と客観性のバランスの取れたアドバイスが提供できると思いますので、是非お気軽にご相談ください。今すぐの転職を考えていなくとも、キャリアの疑問解消・情報収集の場としてご活用ください。
上流工程に関わりたいと考えるSEにとって、有力なキャリアの選択肢となるのが「ITコンサルタント」と「プロジェクトマネージャー(PM)」です。
特にSIerに所属するSEであれば、一般的なキャリアパスとして「プログラマー→SE→プロジェクトマネージャー」という流れに馴染みがあるでしょう。要件定義や設計、顧客折衝などの上流工程に関わった経験があれば、PMとしてステップアップするのは自然な成り行きといえます。
PMの主な役割は、クライアントの要望をもとにシステム開発計画を立て、予算・スケジュール・リソース・進捗・品質といった多くの管理業務を担うこと。プロジェクトの成功を左右する重要な立場であり、現場を束ねるリーダーとしての手腕が問われます。
一方、ITコンサルタントはさらに上流のフェーズに関わります。業務プロセスそのものにフォーカスし、「どう最適化すればクライアントの利益を最大化できるか?」を戦略レベルで考えるのが主な役割です。その結果として、情報システムの刷新が必要と判断されれば、グループ会社や外部SIerに開発・導入を委託するケースも多く、自らは上流の企画・提言に専念することが一般的です。
このように、両者ともにSEの延長線上にある上流職ですが、目指す方向性や関与フェーズが大きく異なります。
プロジェクトマネージャー(PM)は、システム開発プロジェクトの全体を統括し、目標通りに納品できるようマネジメントを行う責任者です。特にSIerに勤務するSEにとっては、身近で現実的なキャリアパスといえるでしょう。実際、現場では「プログラマー → SE → PM」という流れが一般的で、一定の開発経験や要件定義、設計フェーズに関わったSEがPMにステップアップすることが多く見られます。
PMの主な業務は、クライアントの要望をもとにした開発計画の立案から始まり、プロジェクトの予算管理、スケジュール調整、進捗管理、品質確保、人的リソースの割り当てなど多岐にわたります。ときにはメンバーのモチベーション管理やクライアントとの折衝、トラブル時の火消し役としての対応力も求められます。
SEとして技術面での理解が深い人ほど、現実的な視点で計画を立てられたり、現場の状況に即した判断ができたりと、PMとしての資質が活かされる場面が多くあります。また、組織内での昇進ルートにおいてもPM経験は高く評価され、管理職への登用や評価制度の上でも優位に働くことが少なくありません。
「自分の裁量でプロジェクトを動かしてみたい」「現場の技術とビジネスをつなぐ存在になりたい」と感じるSEにとって、PMは非常にやりがいのあるキャリア選択と言えるでしょう。
ITコンサルタントの仕事をひとことで表すと、「クライアントをITの力でいかに儲けさせるか」に尽きます。業務の非効率を洗い出し、ビジネス目線で最適な仕組みやプロセスを構築することで、経営課題の解決や収益拡大に直接貢献するのが役割です。
具体的な支援内容としては、サプライチェーンの改革、CRM(顧客管理システム)の導入による営業力の強化、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進、RPA等を活用した業務自動化などがあり、企業の競争力向上を目的とした取り組みに多く関わります。
SEとして現場でシステムを作りながら「これ、本当にクライアントの役に立っているのだろうか?」と感じた経験はありませんか?ITコンサルタントは、そうしたもどかしさを解消し、「何のためにこの仕組みを作るのか?」という本質に向き合える仕事です。
また、「技術だけでなくビジネス面でキャリアを築いていきたい」「経営視点を身につけたい」と考える方にとっても、ITコンサルタントは非常に魅力的なキャリアパスです。実際のシステム開発はパートナー企業に委託し、自身は上流に専念できる環境が整っているファームも多く、業務改革や経営提言など、ビジネスの最前線で活躍できます。
技術とビジネスの橋渡し役として、真に価値あるITを提供したい——そんな志を持つSEには、ITコンサルタントへの転職がおススメです。
企業や個人の経験・スキルにより大きく異なりますが、経済産業省がまとめた「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、以下のようになっています。
職種 | 年収 |
---|---|
コンサルタント | 928.5万円 |
プロジェクトマネージャー | 891.5万円 |
高度SE・ITエンジニア(基盤設計担当・ITアーキテクト) | 778.2万円 |
IT技術スペシャリスト(DB・NW・セキュリティなどの特定技術) | 758.2万円 |
IT運用・管理(顧客向け情報システムの運用) | 608.6万円 |
SE・プログラマ (顧客向けシステムの開発・実行) | 593.7万円 |
IT保守 (顧客向け情報システムの保守・サポート) | 592.2万円 |
SE・プログラマ (ソフトウェア製品の開発・実行) | 568.5万円 |
エンジニア・プログラマ (インターネット関連企業) | 592.2万円 |
上位職ということもあり、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャーともに年収水準が高くなっています。
ITコンサルタントとプロジェクトマネージャーは、どちらもシステムエンジニアにとって「上流」を担う重要な職種ですが、その役割や関与フェーズ、求められるスキルには明確な違いがあります。 以下の表は、SE経験者が両職種を比較しやすいように、代表的な項目で整理したものです。
項目 | ITコンサルタント | PM |
---|---|---|
役割 | 業務プロセスに関する経営課題を解決 | システム開発プロジェクトの計画・進行・管理 |
関与フェーズ | 要件定義以前の「構想段階」から関与 | 要件定義~開発・テスト・導入までの全体工程を統括 |
対象領域 | 業務改革/DX推進/IT戦略/業務プロセス最適化など | スケジュール/品質/予算/リソース/チーム管理 |
アウトプット | 改善提案/ロードマップ/ベンダー選定/業務要件の明確化 | 成果物の納品(システム)/プロジェクトの完遂 |
関係者 | 経営層・事業部長・ユーザー部門 | 情シス部門・開発チーム・パートナー企業 |
求められる力 | 論理思考力/仮説構築力/コミュニケーション力/提案力 | リーダーシップ/調整力/現場理解/問題解決能力 |
向いている人 | ビジネス視点で課題を深掘りし、戦略を考えるのが得意な人 | チームを動かし、計画通りにプロジェクトを進めたい人 |
平均年収 | 928.5万円 | 891.5万円 |
ワークスタイル | クライアント先常駐 or フルリモート(提案フェーズ) | 社内勤務+外注管理、現場との密なやり取りが多い |
残業時間の傾向 | 提案前後の繁忙期に集中(波あり) | 納期に向けた常時マネジメントで残業が継続しやすい傾向 |
裁量の大きさ | 比較的自由度が高い/アウトプット重視 | プロジェクトの進捗次第で変動が大きい |
ITコンサルタントとプロジェクトマネージャーは役割こそ異なるものの、どちらもクライアントの課題を解決するために上流工程で活躍する職種であり、SEとして培った知見を活かせる点は共通しています。実際、両者はキャリアの相互移動も多く、どちらかを経験した後にもう一方に転身するケースも少なくありません。
たとえば、ITコンサルタントとして顧客の業務改革に携わった後、改革プランを現場に落とし込むフェーズでPMとしてプロジェクトを推進する、というキャリアも可能です。逆に、PMとしての現場マネジメント経験を土台に「もっと上流から顧客課題に関わりたい」と考えてITコンサルに転向する人も多くいます。
両者に求められるスキルセットも一部重なっています。論理的思考力、コミュニケーション能力、関係者調整力、IT知識など、いずれの職種においても共通して求められる素養です。そのため、どちらか一方の経験を積むことで、もう一方にキャリアチェンジする際も比較的スムーズに適応できます。
「ビジネスを動かす戦略的な仕事に関わりたい」ならITコンサルタント、「チームを率いてプロジェクトを完遂させたい」ならプロジェクトマネージャー。今の自分の志向に合わせて一方を選んでも、将来的に軌道修正できる柔軟性があるのも、この2職種の大きな魅力です。
ITコンサルタントとプロジェクトマネージャー、どちらの道を選んでも、SEとしての経験を土台にさらなる成長とキャリアの広がりが期待できます。ここでは、それぞれのポジションで得られるメリットややりがいについて整理していきます。
経営・事業視点での課題解決に関われる
業務プロセスや企業戦略にまで踏み込み、ITの力でビジネス成果を最大化する経験ができます。
幅広い業界・業務に触れられる
案件ごとに異なる業界・業務領域のクライアントに携わることで、視座が広がります。
提案力・論理的思考力・仮説構築力が鍛えられる
常に「課題は何か?どう解決するか?」を問われる環境で思考力が磨かれます。
将来的な独立・経営層への道も視野に
戦略立案や業務改革の経験は、CxO候補やフリーコンサルとしての独立にもつながります。
技術とマネジメントの両輪を高められる
開発の現場を理解したうえで人・モノ・金・時間を動かす実行力が養われます。
チームを動かすリーダーシップが身につく
多くの関係者と協力し、成果を出すプロセスで調整力・育成力・統率力が向上します。
プロジェクトの成功体験が自己成長につながる
自ら計画し、推進したプロジェクトが成功したときの達成感は非常に大きなものです。
社内での昇進やマネジメントラインへの登用に直結
PM経験は多くの企業で評価され、部門長やプロダクト責任者など上位職への登用につながります。
ITコンサルタントとプロジェクトマネージャー、どちらを目指すにしても、転職を成功させるには事前の「戦略的な準備」が不可欠です。ここでは、SE経験者が上流キャリアにステップアップするうえで押さえておきたい共通ポイントを整理します。
「なぜITコンサルなのか?」「なぜPMなのか?」という“志向性”を言語化しておくことが重要です。単に「年収を上げたい」「上流に行きたい」だけではなく、自分はどんな価値を提供できるか/どんな環境で成長したいかまで深掘りしましょう。
開発経験や要件定義、クライアント対応など、これまでの業務を「どのようにプロジェクトに貢献したか」「どう課題を解決したか」といった観点で振り返ることで、上流職への適性が伝わる職務経歴書・面接対策になります。
上流職では「構造的に考える力」「相手に伝える力」が強く求められます。フレームワークを使った思考整理や、プレゼン資料の作成練習、議論のファシリテーション経験などを積み、非エンジニア的スキルの補強も意識しておきましょう。
ITコンサルタントやPMは、公開されていない非公開求人が多い職種でもあります。また、自身の志向に合った企業文化・プロジェクト領域を見極めるには、業界知見を持つエージェントの助けが有効です。書類作成・面接対策の支援も受けられるため、積極的に活用を検討しましょう。
業界に精通した転職エージェントに相談するのが一番!
年収・やりがい・成長から、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーの求人の倍率は高く、転職するのは簡単ではありません。
転職活動において必要な手順は以下になります。
・業界・企業の情報収集
・履歴書・職務経歴書の用意
・複数企業への応募
・面接日程のスケジュール調整
・面接対策
・内定後の条件面談
・内定承諾
・退職交渉
ITコンサルタントやPMへの転職成功率を高めるためには
・ご自身の経験・スキルと親和性がある部門・ポジションはどこか?
・採用ニーズの高い部門・ポジションはどこか?
・どの程度の経験・スキルを求められるのか?ポテンシャル層は採用しているか?
・採用担当者に「会ってみたい」と思わせる書類になっているか?
・面接でどのようなエピソードを話せば親和性をアピールすることができるか?
などを把握する必要があります。
個人で働きながら、情報収集・選考対策・スケジュール調整をするのは中々ハードルが高いかと思います。
転職エージェントを活用すれば企業への応募や日程調整、条件交渉などすべてやってくれるので、書類作成・面接対策に時間をかけることができ、効率的に転職活動を進めることができます。
また一度個人で応募して落ちた場合、転職エージェント経由で同じポジションを受けることができません。
せっかくの転職機会をより納得感のあるものするために、転職エージェントのサポートを受けてみてはいかがでしょうか?
弊社「ムービン」には、富士通、NEC、アクセンチュア、IBM、デロイト、PwC、KPMG、EY、BCG出身者をはじめ業界に精通した転職エージェントが多数在籍しています。ビジネスの第一線で活躍してきたプロフェッショナルのため現場感と客観性のバランスの取れたアドバイスを提供することができるかと思います。
ITコンサルタント・プロジェクトマネージャーへの転職に興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。今すぐの転職をお考えでない方も歓迎しています。
ムービンでは、大手には出来ない、お一人お一人に合わせた転職支援をご提供しております。あなたのキャリア形成を全力サポート致します。業界出身者だからこそ提供可能な支援があります。今すぐ転職を考えている方も、いつかはと考えている方も、ご自身では気づかれない可能性やキャリアプランを見つけるためにも弊社までご相談下さい。
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