コンサル転職後の医師のキャリアは？ キャリアコンサルタント特集コラム

今回は、医師からコンサルタントへのご転職にあたり、その後のキャリアについて事例を上げさせていただきたいと思います。
医師からのキャリアチェンジを思案するうえで重要な検討事項であると思いますので参考までにご一読いただけましたら幸甚です。

まず弊社の別の記事にもありますが、ビジネス界で活躍する医師出身者たちに上げさせていただいた医師の方でも下記のような方が経営者として活躍されております。
有名なヘルステックベンチャーやメドレーのような東証プライムまで至った企業を創業された方々です。皆さん、コンサルティングファームを経て起業されております。
コンサルティングファームで少なからず起業時に活きるご経験を積まれたのではないでしょうか。

■豊田剛一郎氏（株式会社メドレー）
東京大学医学部卒業。病院勤務を経てマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2015年、株式会社メドレーを設立。

■道下眞弘氏（株式会社UMNファーマ）
金沢大学医学部卒業。京都大学大学院医学研究科博士課程修了。P&GやBCG（ボストン・コンサルティング・グループ）、ジャフコ等を経て、2004年、バイオベンチャーのUMNファーマを創業。2012年、東証マザーズ上場。

■武藤真祐氏（株式会社インテグリティ・ヘルスケア）
東京大学医学部卒業。病院勤務等を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。同社退職後、2010年、在宅療養支援資料所として祐ホームクリニックを東京都文京区に設立。株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役会長も兼務。

■原　聖吾氏（株式会社MICIN）
2006年に東大医学部を卒業し、国立国際医療研究センターで臨床研修医として勤務。日本医療政策機構や米国留学を経て、11年にマッキンゼー・アンド・カンパニー入社。15年に株式会社MICINを創業。

■金子 和真氏（Linc'well）
新潟大学医学部・東京大学医学部博士課程卒業。東大病院を中心に8年間勤務後、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。
2018年に株式会社Linc'wellを設立。
またコンサルティングファームをご卒業後、病院に戻られてご活躍されていらっしゃる方といえば大嶽先生が挙げられるのではないでしょうか。
日本で初めて遠隔集中治療を昭和大学に導入するなどデジタルテクノロジーを活用を推進されており、医療のデジタル化に貢献されております。

■大嶽 浩司（昭和大学病院 副院長兼eICU室長）
1998年東京大学医学部卒業。現・帝京ちば総合医療センター麻酔科で研修後、オーストラリア、アメリカの複数有名病院で小児麻酔フェローを務められました。
その後、シカゴ大学ビジネスススクールでMBA課程を修了後、マッキンゼー・アンド・カンパニーで経営コンサルタントを経験。
帰国後は、臨床現場で麻酔・集中治療を兼任しながら、帝京大学医学部 国際教育研究所 准教授。2011年より自治医科大学で地域医療政策部門 准教授を歴任。大阪府・市の特別参与。
2013年に昭和大学医学部 麻酔科学講座教授、2016年に昭和大学病院 副院長兼eICU室長に就任。

上記に記載させていただいたのは一部ですが医師からコンサルティングファームを経て起業や病院に戻られた方、自身で医療法人を立ち上げつつヘルステック企業を立ち上げた方などコンサルティングファーム卒業後の キャリアには非常に多くの選択肢があります。またＶＣや大手企業でも医師×コンサルの経験者はビジネスと医療の強みがあるため非常に高く評価されますので既存企業のヘルスケア部門へのチャレンジという面でも コンサルの経験はプラスになるのではないでしょうか。
コンサルティングファームで何年か経験をされた後に医師に戻られた場合でも、システム導入に係る選定や要件定義・プロジェクトマネジメントのご経験、新規事業、Ｍ＆Ａなどのプロジェクト経験は病院経験に おいても活かせる点があり、他の医師との差別化に繋げられます。

医師の方自体がそもそも国内に34万人しかおらず少ない為、事例はまだまだ少ないですが今後コンサルティングファームでご経験と医師の経験を活かした起業や事業会社での活躍を通して 医療のパラダイムシフトを推し進める方が増えてくると思います。制度改革やデジタルの利活用など医療改革を成し遂げる志のある方への支援を是非ともさせていただきたいと考えております。
少しでもご興味がございましたら一助になりたいと考えておりますのでお気軽にキャリア相談いただけますと幸いです。若手の方からご経験豊かな方までご志向に応じて相談に乗られていただきます。