戦略コンサルタント 転職特集

戦略系コンサルティングファームの歴史戦略コンサルタント 転職特集

そもそもコンサルティングファームはどのように生まれたのか、戦略コンサルティングファームの設立など、その歴史を少し追ってみます。

コンサルの始まり

コンサルティングというビジネスは、19世紀の末、アメリカで誕生しました。
当時、技術者であったフレデリック・テイラー氏が工場での作業に「作業単位の分割」と「単位ごとの時間」に基づく「科学的管理」を取り入れ、見事工場を蘇らせました。その後、同氏がこの考え方を様々な工場に導入する支援を行ったことがコンサルティングの始まりだと言われています。
当時は、個人でアドバイスをするコンサルタントが大半で、まだ現在のような「コンサルティングファーム」という形態にはなっていませんでしたが、次第にコンサルタント同士が集まって共同事務所を開くようになり、20世紀に入ると現在も続く著名コンサルティングファームが出現し始めました。

コンサルティングファームの誕生

世界最初の経営コンサルティングファームは1886年、マサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士により、米国で設立された「アーサー・D・リトル」です。技術力を中心としたマネジメントコンサルティングに強みを持ち、「技術をいかにビジネスや社会に応用するか」という現在のMOT(Management of Technology)に近いビジョンを掲げ、コンサルティングを行ってきました。
初期のコンサルタントは「効率化」という観点のコンサルティング、現在の業務改善・業務改革・BPRに近いスタイルのコンサルティングを行っていましたが、次第に「経営戦略」という視点で経営責任者が扱うテーマを助言する戦略コンサルティングファームも誕生してきます。

1914年、エドウィン・ブーズがシカゴにファームを設立(後のPwCストラテジー)、1926年、前身であるカーニー・アンド・マッキンゼーが分裂しジェームズ・マッキンゼーがニューヨークオフィスを率いてマッキンゼー・アンド・カンパニーを、アンドリュー・カーニーがシカゴオフィスを率いてA.T. カーニーをそれぞれ設立。
1963年、アーサー・D・リトルからスピンアウトしたブルース・ヘンダーソンがボストンコンサルティンググループ(BCG)を、またそのBCGからローランドベルガーがスピンアウトし、ミュンヘンにローランド・ベルガーを設立。1973年にはBCGからスピンアウトしたビル・ベイン他4名によりボストンに、ベイン・アンド・カンパニーを設立。
と、20世紀には現在も業界をリードする外資系大手コンサルティングファームが誕生してきました。

日本でのコンサルティングファーム

日本においては、日本能率協会(1942年設立)のように、独立系のコンサルティングファームが20世紀半ばから活動をしてきましたが、外資系戦略コンサルティングファームの歴史は1966年にボストンコンサルティンググループが二番目の拠点として日本支社を設立したところから始まります。その後、71年にマッキンゼー、72年にA.T.カーニー、78年にアーサー・D・リトルが進出します。著名ファームが日本に進出するとともに、1980年〜1990年にかけて業界を代表する著名コンサルタントが注目を浴びるようになります。マッキンゼー・アンド・カンパニーの大前研一氏、ボストンコンサルティンググループの堀紘一氏といった、今でも語り継がれる著名コンサルタントが活躍し始めたのも、この時期になります。
今でこそ、日本を代表するトップ企業の多くがコンサルティングファームを利用していますが、日本進出初期には、企業のトップレベルの問題をコンサルタントに依頼するという習慣がなく、大きな苦労があったようです。当時のファームに入社した堀紘一氏、大前研一氏などは積極的に売り込むことで仕事を受注し、1975年に大前研一氏が出版した「企業参謀」、1980年にマイケル・ポーター氏が出版した「競争の戦略」などの書籍が広く読まれたこともあり、企業の経営トップが徐々にコンサルティング業界を認知し始めました。
80年代半ばに入ると日本は円高不況を克服し、バブル景気に突入。日本のコンサルティング業界は成長期に入ります。

80年代、コンサルティング業界の変革

80年代に入ってから、コンサルティング業界は大きな変革を迎えます。

コンピュータの性能が向上し、今と比べ価格はまだ高いとはいえ、企業活動の様々な分野で活用されるようになりました。これらの、コンピュータを活用したコンサルティングを積極的に推進したのが会計事務所です。今で言う「業務・ITコンサルティング」の始まりです。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)など会計事務所に流れを汲む会計事務所系ファームが誕生し始めたのも70年代後半から80年代半ばにかけてです。もともと、会計事務所は会計監査を通じて強い顧客基盤があり、企業の会計業務とコンピュータシステムの両方のノウハウを蓄積していました。

彼らはそういったノウハウや海外での先進事例・実績を日本に持ち込み、単なるシステム開発にとどまらず、ITを活用した企業のオペレーション・業務プロセスの改善という視点でコンサルティングを行い、経営とITの橋渡しを行いました。こうのような業務・ITコンサルティングはプロジェクト規模が大きく、また実際に日々のオペレーションに従事する一般社員にも目に見える大きな変化があったため、戦略領域のみならず、ITを活用したオペレーションの効率化というコンサルティング領域も急激に認知度を高めました。
一方で、先駆者たちの努力もあり日本にもコンサルティングというビジネスが浸透し始め、日本独自のコンサルティング企業やファームが増え始めます。
ボストンコンサルティンググループ出身者が立ち上げた日本初の戦略コンサルティングファームである、コーポレイトディレクションの設立や、現在のシンクタンク系ファームが出そろったのもこの時期です。

バブル崩壊からのコンサルティング

コンサルティング需要が急伸した80年代に比べ、90年代に入ると日本のコンサルティング業界は苦難の時代に突入します。
バブル崩壊後、コンサルティング市場は大幅に縮小しました。プロジェクトの新規受注に苦労し、一部ファームのでは、新卒採用した若手コンサルタントをプロジェクトにアサイン出来ずに、多くの人間を研修に出して基礎体力の蓄えることに切り替えるような厳しい選択を迫られた時期でした。

しかし、不景気だからこそのコンサルティングもあります。ビジネスプロセスを抜本的に見直し再設計する、ビジネスプロセス・リエンジニアリング(BPR)や、コア・コンピタンスに基づく競争力づくりと事業領域の拡大など、新たなコンサルティングテーマに関心が集まり、21世紀に向け新たな分野のコンサルティングテーマが次々と出てきました。

90年代後半になると、金融ビックバンや規制緩和、IT技術の著しい進歩の中、企業では中長期を視野に入れた戦略作りや、計画策定に力を入れていました。連結・グループ会社や非上場の持株会社への移行、部内の再編成などの戦略的組織改革、成長機会を狙ったグローバル展開、コーポレートガバナンスの再構築などや、デフレ経済が遺した不良資産処理のため、事業再生や事業ポートフォリオの見直しなど、コンサルティングニーズの拡大・増加が進み、再度コンサルティング業界は活発化していきました。

再編、新たなコンサルティングへ

景気の回復基調とともに大企業を中心に業績も好調に推移している中、2002年コンサルティング業界に大きな波が押し寄せます。エンロン事件です。
世界第16位に急成長した巨大企業・エンロンの巨額の粉飾決算が明るみになり、当時、同社の担当であった会計事務所アーサー・アンダーセンは、粉飾決算を主導したことで、解散に追い込まれてしまいます。これを引き金に、会計監査を行う会計事務所がコンサルティング業務を兼業することが禁止されました。
上記の規制を踏まえ、会計事務所は自身のコンサルティング部門を次々と分離させる、ないしはこれをきっかけに他社によりコンサルティング部門が買収されるなど、再編が進み、アクセンチュア(2001年アンダーセンコンサルティングから社名変更)、PWC傘下のコンサルティング部門をIBMが買収、など大きな業界再編の動きがありました。

また、コンサルティング業界の発展・コンサルティングビジネスの定着に伴い、特徴ある特化型コンサルティングファームが誕生し始めたのも90年代後半から2000年代です。
小売・流通、エネルギー、ヘルスケアといった特定の業界ないしはマーケティングや新規事業立案といった特定の業界・テーマに強みを持った特化型のコンサルティングを行うファームや、再生支援や財務系に特化したファームなど、大手のファームから独立したスピンアウトファームも次々と現れ、サービスの多様性と裾野が広がっていきました。
もちろん大手外資系ファームについてもこれらサービスのエキスパートの育成や、採用にも力を入れ始め、コンサルティングファームがコンサルティングサービス提供する業界、業種がどんどん多くなっていった時期でもあり、それが「コンサルタント」という名称が多くの人に認知されていった時期でもあります。

その中で、一世を風靡し大型プロジェクトが多数発生したのが、ERPパッケージ導入コンサルティングの領域です。当該業務は、ERPパッケージというツールを活用して企業の業務改革(BPR)を実現させるコンサルティングであり、企業の業務に合わせてシステムを構築するのではなく、企業全体を経営資源有効活用の観点から統合的に管理するために標準化・効率化されたERPパッケージの業務プロセスにあわせて、企業の業務フローそのものを見直します。
そのためコンサルタントは、経営課題が何なのかを明確化させながら、企業内の各部門で実施されている業務プロセスやデータの流れを把握し、ERPパッケージの業務プログラムに既存業務プロセスをどのように適用していくかを分析、設計、実装を主導していく必要がありました。一度の導入プロジェクトで数十億円という案件になることもあり、この巨大市場によりコンサルティングファームの規模拡大・増加にもつながりました。
またITベンダーも、この市場を狙いコンサルティング部門を立ち上げる動きが広がります。

また、2000年以降現在に至るまで、多くの新しいコンサルティング領域が生まれおり、バブル崩壊、リーマンショックなどから続く不景気においての企業再生コンサルティング、日本でのM&A増加に伴うM&A関連のアドバイザリーサービスを行う財務アドバイザリーコンサルティング、インターネット・ITの爆発的な普及から大きな市場へと拡大したWeb・デジタル領域でのビジネス展開をサポートするコンサルティング、など日々コンサルティング市場は拡大しています。

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