

movin:
本日はお忙しいところお時間をいただき、誠にありがとうございます。
早速ではございますが、まずはじめに中道様のご経歴を簡単にお伺いさせてください。
中道様:
私は日本、米国、カナダ、ヨーロッパで育ち、カナダの大学を卒業後、Big4の会計事務所に入所しました。カナダ、ニューヨークで数年間のキャリアを経た後、1997年に日本のオフィスに赴任しました。日本オフィスでは当初は金融機関様と協業して企業価値評価、事業再生、不良債権処理に関するアドバイザリー業務を担当し、商社の対外投資や資源関係に関する財務アドバイザリー業務を経て、2年前の2014年よりフォレンジック部門に所属しています。
movin:
バリュエーションや再生を中心としたコーポレートファイナンス領域のアドバイザリー業務を幅広くご経験された後、フォレンジック部門に参画されたのですね。
中道様
おっしゃる通りずっと同じ業務に携わってきたのではなく、様々な国、業種、サービスを経験してフォレンジック部門に参画しております。私が参画した頃、フォレンジック部門は設立後5〜6年経過しておりましたが、まだ30〜40人くらいの比較的小さなチームで、サービス領域も会計スキルを用いた不正調査を中心とした狭い領域に限られていました。
movin:
現在はより広範なサービスを提供されていらっしゃいますよね? 中道様が参画された頃が、大きく変化した時期だったのでしょうか?
中道様:
そうですね。フォレンジック部門のサービスを拡充していくというファーム全体の方針があって私もこの部門に参画しましたので、ここ2年間で大きく変化しています。
そもそも、日本は諸外国に比べてFASビジネスが立ち上がった時期は遅く、Big4各社が日本でFAS業務を行うようになったのは不良債権処理が本格的に始まった20年前からです。他方で、フォレンジックというサービスはそれ以前から米国・その他諸外国においてFAS業務のサービスラインの1つとして展開されていました。その変遷を見れば他国の事例がどのように日本に当てはまるかも見えてきますし、自ずと日本でも当該サービスがまだまだ成長余地のある領域だということが見えてきます。結果、日本でもフォレンジック部門を本格的に拡充しようということになり、この2年で新しいサービス・ケイパビリティを拡充してきました。
movin:
不正調査を主としていたところから、グローバルで展開されているサービスに合わせるような形でこの2年間で々と新しいサービスを拡充されてきたとのことでしたが、具体的にはどのようなサービスラインが追加されたのでしょうか?
中道様:
現在のサービスラインは、大きく分けると3つの領域により構成されます。
第一に、当初から展開していた「Investigations」、会計や財務のスキルを用いた不正調査業務です。
こちらに加わる形で、第二の領域として「Digital Forensic」、つまりITスキル・デジタルスキルを用いた不正調査を行うようになりました。具体的に言うと、調査のプロセスにおいて単に関係者にヒアリングするだけでは無く、PC、メール、サーバーの内容を精査して調査する業務になります。
そして第三の領域、社内では「Innovation」と呼んでいますが、こちらではDispute(訴訟支援)やData Analyticss、Financial Crime Managementといったサービスを提供しています。
上記のサービス拡充に伴いチームメンバーも2年前の30人〜40人体制から、現在は60人を超える規模まで増えています。今後2020年までには200人体制にもってきたいと考えています。
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