ベンチャーキャピタル(VC)への転職 最新事情
ご存知の通り、ベンチャーキャピタルは、高い成長性が見込まれる未上場企業に対し、さらなる成長のための資金をエクイティ投資の形で提供するファンドです。
少し歴史を振り返ると、1970年代のアメリカにおいてアップルコンピュータやマイクロソフト等のハイテク企業も実は創業時にベンチャーキャピタルからの資金提供を受け急速な成長を遂げました。
日本に目を移すとリーマンショック直後は株式市場が低迷し、上場して得られる資金と上場により発生するコストを加味すると、その旨みが薄まっていたこともあり、上場企業数が激減し、ベンチャーキャピタルにとっては厳しい時期が続きました。(逆に言うと仕込み時だったわけですが。)
しかし、ここ約10年は市場も回復し、毎年約80-100社のベンチャー企業が上場をしており、中でもテック系企業の上場が全体の割合の半数以上を占める年が続いております。
それでは今回の特集ではベンチャーキャピタルへの転職についての最新情報をご案内いたしますので、ぜひご参照いただければ幸いです。
特集 目次
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採用動向
ここ数年のVC各社の採用状況ですが、活況といえます。
具体的には、
・ここ約10年は市場も回復し、毎年約80-100社のベンチャー企業が安定的に上場をしている
・2022年の国内スタートアップ資金調達額8774億円と過去最高調達額を記録
というような状況から、各社採用を強化しており、今後数年はこのような状況が続くと予想されます。
是非現在のような活況のタイミングでチャレンジをすることがおススメです。
VC(ベンチャーキャピタル)の選考
選考ステップ
各社ごとに若干の違いはありますが概ね、 書類選考→面接2~5回 となっています。※面接についてはリモートで行われることが多いです。
また、ファイナンスに関連するスキルセットをチェックするためのテストを行う会社もございます。
面接ポイント
面接は、一般的なビヘイビア面接(職務経歴の説明、VCの志望動機、そのように貢献できるか 等)であり、以下に記載のある求められる人材像に当てはまっているかのチェックが行われます。
また、実際に入社した場合、「どのような会社に投資をしたいか?」について具体的な回答が求められますので、面接を受ける会社の投資先の特徴を把握しつつ、)自分の投資したい会社がどのような会社であるかを具体的にプレゼンすることを準備しておく必要がございます。
求められる人材像
ベンチャーキャピタルが求める人材のスキルセットは主に下記の3点が挙げられます。
@財務分析スキル(投資対象を財務面から分析する能力)
Aビジネススキル(事業の優位性・将来性を精査する能力)
Bコミュニケーションスキル(営業力)
ベンチャーキャピタルでは上記3点のスキルセットを軸に採用ターゲットを選定しております。
例えば、コンサル業界出身者で財務面にも明るい方や会計士の方でビジネスよりのご経験をお持ちの方などが採用ターゲットになります。
もちろん投資銀行のM&Aアドバイザリー経験者や事業会社の投融資担当者もベストマッチです。
また、ベンチャーキャピタリストはカウンターパートナーがベンチャー企業経営者ということもあり、そのよう方と深い関係を構築できるコミュニケーション能力や案件を開拓できるセリングスキルも求められ、それらの能力を面接の場で確認されます。
そもそもVC(ベンチャーキャピタル)とは?
ベンチャーキャピタルとは、未上場の新興企業に対して株式取得という方法にて出資を行い、その後企業への経営コンサルティングやアライアンス先の紹介等を行い、バリューアップをすることで、将来的にその企業が上場やM&Aによる売却をした際のキャピタルゲインの獲得を目指す投資会社です。
また、具体的な業務内容としては、以下の通りです。
・投資候補先となるスタートアップの発掘活動
・投資候補先に対するデューデリジェンスを行い、事業性評価、投資判断の実行
・エクイティストーリーの作成及び投資候補先に対する提案
・投資先に対する経営支援の計画と実行、及びモニタリング
代表的なVC(ベンチャーキャピタル)
何社か代表的なVC(ベンチャーキャピタル)をご紹介いたします。バブル崩壊以降、日本国内においてもIPOやExitという言葉がよく聞かれるようになり、それと同時に海外から外資系VCの日本進出、そして国内にも独立系VCや大手企業を中心にCorporate Venture Capital(CVC)の立ち上げが盛んになり続々と設立されていきました。現在のスタートアップ企業のIPOの影に以下のようなVCが資金を出資、バリューアップ支援をしており、日本ひいてはグローバル経済の持続的成長に寄与しています。
ジャフコ
1973年に設立された日本最大のベンチャーキャピタル。創業以来の投資先IPO社数は900社を超える。野村系であるが案件は自社での開拓が中心。創業から関与するインキュベーター投資から、ベンチャー・中小企業投資、バイアウト投資まで様々な成長段階にある企業への投資と経営支援を行なっている。また、現在では、日本のみならずアメリカ、アジアにも投資活動を展開する。
グロービスキャピタル
1996年に設立。創業段階および成長段階の起業家・ベンチャー企業の方々に、事業資金の提供のみならず、企業成長のために必要となる「ヒト(人材)」「カネ(資金)」「チエ(経営ノウハウ)」 を総合的に支援する日本初の本格的ハンズオン型ベンチャーキャピタルとして誕生。
テクノロジー、IT、サービスを中心とした高い成長の見込まれる分野に対する投資が多い。
ニッセイ・キャピタル
1991年の設立以来、1,400社を超えるベンチャー企業への投資・支援を行い、IPOを果たした企業も252社に上るなど、国内でもトップクラスの実績を誇るベンチャー・キャピタル。
「From Seeds to Exits 〜投資先企業と共に挑戦し続ける〜」をコーポレートスローガンに掲げ、シード・アーリーステージから積極的に取組むとともに、幅広いステージで投資を行う。リードインベスターとして、投資先に対する経営戦略、資本政策等各種コンサルティングや資金調達サポートなど、また日本生命グループのネットワーク活用等、総合的な支援を実施。近年は、成長の初期段階にある企業や大学発ベンチャーへの投資・支援に注力。
グローバルブレイン
1998年の設立以来、総額1,000億円を超える規模のファンド運用を行っているベンチャーキャピタル。どこの大手資本にも属さない独立系のコンサルティング企業グループであり、グローバル規模でベンチャー支援を行う。徹底したハンズオン支援、グローバルなエコシステム、スタートアップ企業と大企業のオープンイノベーションを通して、スタートアップ企業を支援するとともに、新たな産業の創出を目指している。
VC(ベンチャーキャピタル)とバイアウトファンドの違い
VCとバイアウトファンドの違いについては、以下の2点から理解するとよいと思います。
投資企業のステージ(成熟度合)や企業規模
ベンチャーキャピタルは、成熟しきっていない(創業間もない)今後急成長が見込める企業に、投資をするのに対し、バイアウトファンドは、比較的社歴のある非上場企業で、すでに事業基盤が出来上がっている成熟企業への投資をすることが多いです。そのような理由から一件当たりの投資金額やファンドサイズは、VCよりもバイアウトファンドの方が大きくなるケースが多いです。
出資比率や経営関与度合
ベンチャーキャピタルは、出資比率の割合はそこまで高い為、完全に経営権を獲得するケースはほとんどなく、創業経営陣に引き続き経営権を持たせることが一般的です。
一方で、バイアウトファンドでは、過半数以上の株式を取得することが多く、経営権をファンドが持ち、ハンズオン支援を行いバリューアップをすることが多くなります。
VC(ベンチャーキャピタル)の年収
以下のような年収レンジが一般的な水準となります。
アナリスト〜アソシエイト: 600?1000万円
シニアアソエイト:800?1200万円
ヴァイスプレジデント〜シニアヴァイスプレジデント(マネージャー〜シニアマネージャー):1200-1800万円
マネージングディレクター〜パートナー:1500-2000万円
※また、プラスアルファとして、キャリーボーナスとして、獲得した収益の数%〜10%程度がボーナスとして支給されることもあります。
VC(ベンチャーキャピタル)に向いている人
VCに向いている人ですが、前述の通り、財務分析スキル(投資対象を財務面から分析する能力)
ビジネススキル(事業の優位性・将来性を精査する能力)を持ち合わせている以外に以下の2つの要素を持ち得ているかが重要です。
・経営者の懐に入るスキル
投資先のソーシングを行う際にその経営者の懐に入り、信頼される・好かれることは非常に重要な要素となります。そのため、行動力があり経営者の集まる場に能動的に通い関係構築を出来るエネルギー値の高い方は等業務に向いていることが多いです。
・業界の深い知見
テック業界、ヘルスケア・バイオ業界等、直近IPO企業の大部分の割合を占める業界への知見は、
投資先の目利きを行う上で必要不可欠です。このような業界での業務経験がある方は、VCでも活躍できる可能性が高いと言えます。
ベンチャーキャピタルへの転職に際しての注意事項
PEファンド転職時の注意点と重複する点も多くありますが、ファンドによって投資対象業界、投資対象のステージ、投資金額のアベレージなどは、そのファンドによってかなり差があります。
また、独立系なのか、銀行系なのか、その他系列企業の資本で運営されているファンドなど、母体がどこかによっても投資に対する考え方に大きく差がでます。
以前弊社にご相談に来られたベンチャーキャピタリストは、「所属ファンドの母体企業の意向が投資先選定に色濃く反映され、純粋に成長可能性が高くexitの成功が見込まれるディールであったとしても投資実行の承認が下りにくい」ということを不満に感じておられました。
転職後にこのような事実を知ったとしても、中からそれを変えていくことは難しいものです。やはり、業界に精通した転職エージェントと事前相談を行った上で、ご転職先の選定を行うことをお勧め致します。
VC(ベンチャーキャピタル)に転職するために必要なこと
VC(ベンチャーキャピタル)への転職は、他職種と比べると非常に難易度が高いです。そして選考においてVC各社の求める採用要件に基づいたアピールが出来なければ、書類の時点でお見送りになってしまいます。また面接においても同様であり、これらについて十分な対策が必要になってきます。
だからこそ転職エージェントを利用してください。
ムービンでは、業界情報のご提供から、履歴書・職務経歴書の添削、面接・選考対策(各社ごと)、面接日程調整から内定後の条件交渉や入社日交渉など、転職に必要なすべてを無料でサポートしております。
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