グローバルヘルスコンサルティング 医療・ヘルスケアコンサルティングのプロジェクト事例
自ら課題解決できる人材育成を推進
2014年6月から開始した医療ビッグデータ分析と診療科ヒアリングに向けた資料作成の研修を終えたさいたま赤十字病院は、「院内で分析できる人材育成を」とする加藤泰一院長の思いを実現しつつあります。
分析もプレゼンも目に見えて上達
さいたま赤十字病院は、埼玉県さいたま市の中心地である大宮駅から徒歩圏内にある605床(ICU・CCU・救急 52床)のDPC況寡賊 埼玉県内の基幹病院で、救命救急センターとしての役割なども務めます。老朽化などを理由に、2016年度内には隣の駅のさいたま新都心駅に移転し、再スタートする予定になっています。
12年にDPC況寡賊,亡悗垢襯灰鵐汽襯謄ングをお引き受けしたことをきっかけに、13年6月には「改善ポイントが瞬時に分かる」を開発コンセプトとした「病院ダッシュボード」を導入いただいております。
その後、加藤院長の問題意識から(1)院内で医療ビッグデータの分析ができる人材の育成、(2)分析データに基づく主要診療科へのヒアリングなどを実施することが決定。その計画の支援先としてGHCが選ばれ、14年6月から15年2月まで計9回、毎月コンサルタントが訪問しました。コンサルティング内容は、データ分析研修と診療科ヒアリングの実施サポートです。
研修は、DPCの基礎理解やエクセルを活用した分析の基本操作から始まり、DPCデータ分析ソフト「EVE」や「病院ダッシュボード」を活用した分析資料の作成などについて実施。最初の2か月は診療科ヒアリングを実施するための基礎研修と位置づけ、8月からまずは完全にGHCが作成した資料を用いた診療科ヒアリングを実施しました。その後、徐々にGHCの関与を減らしていき、最終的には事務スタッフがすべての資料を作成できるようになる、というところがゴールになります。
コンサルティングを終えて、診療科ヒアリングで中心的な役割を担った企画課の澤田真之課長は「分析もプレゼンも目に見えて上達した」と感想を述べています。直近のデータを前年同期と比較しても、平均して医療資源は一症例あたりの金額が減っていますし、入院単価も上がっています。
企画課の冨田貴之企画係長は、「経営にかかわる重要な見るべきポイントを学べた」と研修を振り返り、「もう少し時間がかかると思っていた後発医薬品への置き換えが進んだ」と診療科ヒアリングを実施した成果を指摘しています。実際の分析業務を行う半谷寿仁氏も、研修内容がしっかりと身に付き、「応用できるスキルを学んだので、DPCデータに限らず、医事データに患者IDを紐付けて分析するなどのようなことは日常茶飯事のように行っています」と述べています。
「自分で考える自分が嬉しい」
優秀なスタッフがそろっていたため、研修によるスキルやノウハウは順調に身に付けていきましたが、苦労したのは診療科ヒアリングの際のプレゼンです。オフィシャルなデータであるDPCデータとそのベンチマークは、改善点を論理的に分かりやすく示す「型」があるため説明しやすいのですが、各科にとって耳の痛い情報を、「いかに伝わるように話すか」が最初にぶち当たった壁でした。耳の痛い情報をそのまま伝えても反発や反感を招きかねないので、「『頑張っていただいているのですが、もう少しここを変えるともっとよくなりますよ』というような言い方を考えてプレゼンしないと、伝わるものも伝わらない」(冨田企画係長)からです。
当初は、そういう言い方もできず、耳の痛い情報は避けてのプレゼンになることもあり、「何を話しているのか分からない回もあった(笑)」(同)と言います。加藤院長からの事前アドバイスもあり、徐々に伝えるべき情報をしっかりと伝えられるようになっていきました。大きな転機になったのは、特殊なセクションである救命救急センターでのヒアリングです。
救急は特に、医療資源の話をしづらく、DPCデータを軸にしたベンチマークの「型」も使いづらいという事情があります。そのため、「どうすれば伝えるべきことを伝えるか、かなり大変な思いをしてデータを作り上げた」(同)とのことです。特殊な分析をせざる得ない中、伝えたいことを伝えるという意識に集中して行った分析だっただけに、そこが「伝わるプレゼン」に変化していったターニングポイントになったようです。
医療ビッグデータの分析とその情報を院内に発信していく部署として新たなスタートを切った企画課。その変化を、実務を行う半谷嘱託事務員は、次のように述べています。
「データ分析をきっかけに、さまざまな経験ができるようになりました。今までは言われたことだけをやるイメージでしたが、今は自分の頭で考え、行動できるようになりました。そういう働き方ができるようになった自分が、とても嬉しいです」
「院内で医療ビッグデータの分析ができる人材を育成したい」との加藤院長の思いは、その実現に向けて着実な歩を進めています。
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