株式会社船井総合研究所 インタビュー 2010年

本日は株式会社船井総合研究所、川原様にお話を伺ってきました。現役コンサルタントの生の声を是非お聞き下さい。

川原様のご経歴と転職の経緯

movin:

まず最初に、川原様のご経歴を教えて頂けますか?

川原様:

私は船井総研で2社目になるのですが、前職は外資系自動車メーカーの日本法人に7年半ほど在籍しておりました。その企業では、営業、人材開発、ブランドマネジメント、新型車導入の際のマーケティングと、様々な職種を経験してきました。社内横断型のプロジェクトなどにも数多く参加していました。

movin:

辞められたきっかけは何だったのでしょうか?

川原様:

外資系ということもあって、日本オフィスの裁量が限られていたんです。日本のマーケットについて知見がないような本社スタッフが戦略を決めて、こうやれという話が非常に多かったんです。現場で働く立場の人間としてはフラストレーションがたまってしまって...。日本にいて、ユーザーに近い立場にいて、もっと自由に仕事がしたかったのに...。要するに面白くなかったんですよ。それが転職を考えるようになった一番の理由ですね。

movin:

なぜ船井総研さんを選ばれたのでしょうか。

川原様:

川原様 転職活動をする中で、『自分にはほとほと売りがないな』と感じていたんです。当時30歳だったのですが、面接の場で、「まあそれなりに色々やりました」みたいな感じでアピールするも、「じゃ結局何?」と突っこまれるじゃないですか。何社か受けていると、人材としての商品価値が本当にないんだな、と痛感していたんです...。その時、コンサルタントというのはひとつの能力というか(ないとやっていけない職種でもあるので)、もしコンサルタントになれれば、それなりの価値がつく人材になれるのではないか、と考えたのがきっかけです。
ではなぜ船井総研を選んだのか。それは圧倒的な自由度ですね。
要するに、(自分がすることが)何も決まってない、学閥も派閥といった色もない、もちろん独立系ですから親会社の意向もない。つまり自分次第で何でもできる、という点に魅力を感じました。さらに、ソリューション領域が限定されているファームに行ってしまった場合、その次のキャリアもそのテーマで固定されてしまうのでは、と思ったんですね。それよりも広いテーマでコンサルティングに関わる方が面白いと思いましたし、自分のキャリア上も良いと考えました。

船井総研でのプロジェクトについて

movin:

船井総研さんに入社して、大変だったことはありますか。

川原様:

川原様 全然違ったのは、クライアントの規模でした。先輩諸氏のスケジュールなんかを見ると、訪問先が全然知らない会社ばかりなんです。クライアントは中小企業が多いので、今考えれば当たり前のことなんですが...。
全然知らない会社ばっかだな、と。ただ正直、入社して少し経った時点で、自分が成功するイメージは持てました。小さく付き合うクライアントを10社も持てば、普通に認められる層になるので、「別にたいしたことないな」と思う反面、自分の前職の会社は大きい組織だったために組織のしがらみなどが当然のようにあったのですが、小さい会社のトップなどはその場で意思決定していきますから、意思決定に至るまでのスピード感や意思決定の重要性などは、前職とは大きく違うと感じました。例えば販促に500万円使うにしても、小さな会社であれば勇気が要るような大きな額でしょう。そういった意思決定の場に、経営者のパートナーとして膝詰め合わせて決めていく、といったようなところが非常に面白かったですね。
サラリーマンとして7年以上働いて、いきなりそういう場に出るわけですから。“これ失敗したらこの会社どうなってしまうんだろう...”みたいな...。そういった話って色々あるじゃないですか。それはそれで責任も大きいし、面白いですね。
一方で、サラリーマンにも優秀な人って結構沢山いることは仕事の中で実感していました。優秀な人たちが組織のしがらみの中で力を発揮できずにくすんでるような状況を、前職でもたくさん見てきたので、自分の意向としては、中小企業相手も大企業相手も両方面白いんですけれど、どちらかというと大きい組織の問題をクリアにして闘う集団みたいなものを作っていける仕事をしたいな、という風に思うようになってきました。
ですから、中小企業だけではなく、大企業に対して、いつかはコンサルティングしたいと入社して1、2年ぐらいで感じていました。

movin:

最初入社した頃はどういう案件が多かったんでしょうか。

川原様:

もうひたすら営業ですね。
結局うちの文化っていうのは自分の生計は自分で立てる、みたいなとこがあるので、当時の上司も、案件さえ取ってくれば、君がやらなくても誰かがやるから、そこにくっついて盗めばいいじゃない、というので、受注することに専念しろ、という風に言われていましたね。

戦略コンサルティング部について

movin:

川原様 なるほど。実際コンサルの現場に付いていって先輩、上司の横で盗んで、という感じで、皆さん船井さんの方はそういう形で成長されていくという感じなのですね。
現在は戦略コンサルティング部の部長をされているということですが、戦略コンサルティング部はどういう背景で設立されたのですか?

川原様:

いわゆる船井総研は中小企業向けコンサルが得意だったのですが、私を含め元々数人ぐらいで“船井総研は大手企業相手でも通用する”というのを見せてやりたいと思い、大手企業相手に実績を積んでいったことが徐々に徐々に広がって、組織としてもそれなりに大きくなってきた、という背景です。形になってまだ4年くらいの組織ですが、大手企業からの引き合いも強く、いわゆる外資系の戦略ファームさんなどとコンペでぶつかったりもするようになってきました。

movin:

どういうきっかけで、大手のプロジェクトを受注されたのですか?

川原様:

一番最初は、某大手自動車メーカーの案件のコンペでした。
優秀な方が多く、現場もそれなりに経験されてる方が経営層に多いので、いわゆるきれいな絵よりも実際にディーラーがどう動くべきか、とか、しっかり数字を作るためには、といった提案を理解してくれる人が多かったんですね。我々のコンサルティングの特徴である「泥臭さ」が面白い、と評価頂いて受注につながりました。
実際、「こんなことやったら数字なんて簡単に上がりますよ。」というようなことを我々は提案していったわけです。

movin:

実際その大手企業へのコンサルをされてみて、中小向けと大企業ではどのあたりが違いますか。

川原様:

やはり大手はプロセスを重視するので、プレゼンテーションの能力が高くないと役員会では通らない、とか大手ならではの「進め方」が違いますね。中小の場合は、人間力でいけるんですが、大手はそこだけではなくて、モノはモノとしてレポーティング能力は必要になってくるので、その辺であまりに外資系と劣るようなものだとやっぱり戦えない、と感じますね。

movin:

なるほど。じゃあそれまでの中小企業向けのコンサルティングのノウハウに加えて、やっぱ大手を動かすなりの、そういったところも今は拡充されてるってところですかね。今現在はどういったプロジェクトをされてるんですか。

川原様:

川原様 今は、結構泥臭いのが多いんですけど、例えば大手の交通企業の新規事業立ち上げや、某食品メーカーのM&A戦略から統合後のPMIの仕事ですとか、ジャンルは様々ですね。
最初の某大手自動車メーカーも、工場の廃止プロジェクトからスタートしたのですが、廃止した後に、中古車とカー用品と新車をミックスした新しい売り場を作ったんです。その事業のフィジビリティをしっかり見ながら、展開を考えていくようになりました。
今でも、きっかけはやはり我々の強いテーマで入っていって、横展開していくパターンが多いです。我々は、400人以上のコンサルタントがいるので、そういう意味では、対応できないテーマはないと思っています。

船井総研について

movin:

なるほど、では大手企業からしても、御社の「組織力」は魅力になりそうですね。

川原様:

そこは大きいですね。我々は皆、基本的に何らかのテーマや業界に特化しているので、組織としての引き出しの多さと深さは強みです。クライアントの多くは、“コンサルタントは専門的なことは何も知らない”と思われているケースがあるのですが、実際のところ、我々のコンサルタントがクライアント先にいくと「えぇ!そこまでわかるの?すごい知ってるね〜!」と驚かれますよ。
どこのコンサルティングファームも、実行までサポートします、と言っていますが、船井総研の場合は、本当にやれる陣容があるなと痛感していますね。おそらく他のファームは、やりながら仮説を立てて、検証していくというスタイルが多いと思うのですが、
うちの場合は、やる前に仮説を、いや仮説以上の確信に近いものに基づいて仕事を進められると思います。

movin:

組織力を形成している個人の力が優れているという印象ですが、それはなぜなんでしょうか?

川原様:

川原様 うちの場合は、同時に案件を複数担当するんです。
例えば週に2回のミーティングベースで進めていきましょう、みたいな話が多いので、複数持つことが可能なんですね。
私がピークでやっていた時は、10本のプロジェクトとか平気でやってました。さすがにその時は本当に帰れなくて。。。ただ、その時はすごい楽しかったですね。毎日違うことを考えていけるんですから。
例えば、明日は、大手カメラメーカーのプロモーション戦略の報告をあげなきゃいけないな、とか、次の日はまた別のクライアントのレポートあげなきゃいけないなとかやってる訳ですよね。さらに、同時に本なども読んで勉強もしていましたし。案件ごとにテーマが違うし、知らない、わからないことも出てくるので勉強しなきゃいけないじゃないですか。だから、知らないことを頼まれるようになったら一人前だな、と思うんですよね。知ってることで専門性があっても、それで仕事取れなかったらその人には価値がないってことでしょ?専門性はある。でもそれは普通ですよね、コンサルとして。もっと洗練されてくると、全く知らなくても仕事が舞い込んできたりするわけです。まぁ、過去に仕事をしたクライアントが、別の部署のメンバーに船井総研を紹介してくれることも多いので、きっと過去の仕事の品質や、それが信頼につながっているのかもしれないですけど...。紹介で仕事が舞い込んできちゃった場合、それはそれで引き受けてそこから勉強を始めるんですよね。

movin:

忙しい分、コンサルタントとしての成長もはやい、ということですね。

川原様:

そうですね。うちの会社は、長居をするつもりもなく入社してきて、結果、長くいる人間が非常に多いんです。僕もそうですけど、当初は力をつけてコンサルティング業界に転職しようと思っている人は多いのかもしれません。3年修行して次ステップアップ、そんなイメージかもしれませんね。しかし、実際仕事をし始めると結構楽しくて、居心地もよくて、常に新しい挑戦ができるので、居ついちゃう人間が結構いるんですよね。

movin:

そうなんですね。そこは逆に意外な情報というか、結構皆さん、あっさり辞めていくのかと、思ってたんですけど。

川原様:

新卒で入ってなかなか芽が出ないままあっさり諦めちゃうっていうのがやっぱり多いかもしれないですね。うちの会社は新卒の採用多いんです。今年も45人ぐらい来るみたいです。中途はやっぱり芽が出ない人間は早い段階で辞めますが、芽が出てくると、いや芽が出てきた中でも2パターンあって、独立・起業に走るパターンと、船井にそのまま居ついて色んなことやり始めるっていうパターンですね。人数としては後者のパターンが圧倒的に多いんですよ。

movin:

芽が出る出ないの要因はどんなところにあるんでしょうか。

川原様:

“事業家的マインドがあるかどうか”、ですね。誰かが取ってきてくれた仕事をやってるうちは、一人前としては認められません。何を武器にどこに攻めていって、業績が立つ事業を成立させられるか、というところが求められますよ。
そういう意味で弊社は、本を出版するのも自由ですし、皆それぞれ勝手に出版したり講演したりしています。それが各社員のモチベーションになれば、どんどんやればいいかな、と思います。そういう意味も含めて「事業家マインド」の高い人には向いている環境だと思います。

求めている人材

movin:

中途採用ではどのような人材に来て頂きたいですかね。

川原様:

川原様 面接等では、“面白い人かな?とか“変わった人かな?”といった点を気にしながら見ていますね。生意気そうだったり、常識はずれだ、みたいな部分を持っている人には惹かれたりします。
重要なのは、ルールをルールと思わない、というよりも、“常識って本当に常識なのかな?”という思考を持ち行動している方ですね。例えば会社ってルールが色々あるじゃないですか。そのルールに、「このルールの目的は何?意図は何なの?どういう効果を期待しているの?」ということに常に疑問を持てるということです。「今までの常識(ビジネススタイル)はそうかもしれないけど、こっちの方(非常識なビジネススタイル)がちゃんと儲かるよね。」といったことがしっかり言えたりする。そういうマインドを持ってる人が欲しいですね。
私はロジカルシンキングの社内の若手勉強会の講師なんですが、まずその辺から伝えるようにしていますね。“ルールは疑え”、と。そういう思考を持った人がくるとたぶん成功するんじゃないかと思います。それから、自分の経験も踏まえて言うと、“キャリアのリベンジを果たしたい”って思っている人も良いと思います。たまたま進む道(キャリア形成)を間違ってしまったけど、もともと優秀な人っているじゃないですか。
例えば、「私はスポーツばっかりやってました。大学もスポーツ系の大学です。そしてサラリーマンになって、もうスポーツもできなくなっちゃいました。」という人がいますよね。スポーツができなくなっても、スポーツを続けてきた過程で培ったものは無駄にはならないし、そもそもスポーツの世界で日本レベル、世界レベルで戦ってきた人ってやっぱりどこかに優秀な要素がないとそこまでいけないと思うんです“新卒で入社する会社を間違っちゃいました。転職しようと思っても、前職の規模やスキルではどこにも採用してもらえませんでした。”というような人は、絶対うちに来たほうがいい。“失敗したけど、取り戻したい。”というような人は、絶対うちに来たほうがいい。だって取り戻せる環境があるんですから。

movin:

わかりました。今日は本当にありがとうございました。

船井総合研究所

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