NTTデータ経営研究所 人事部長 野々山 清氏 インタビュー

NTTデータ経営研究所の働き方や社風について

movin:

有難う御座います。次に御社内の雰囲気や働き方などについて教えて頂きたいと思いますが、どのような社風であると言えますでしょうか?

野々山様:

一言でいうと、「自由」な会社です。
私自身も前職では外資系のコンサルティングファームにいましたし、弊社社員も様々なファームの出身者がおりますが、「当社は自由だ」と言う人が多いですね。具体的には、「制約が非常に少ない会社」だと思います。これは先ほどお話しましたNTTデータとの関係においてもそうだと思いますし、当社はもともとルールや仕組みにつても「こうじゃなきゃダメ」というものが少ないと言えます。言い換えると、「試行錯誤でやりながら、だめだったら見直せばいいじゃないか」という形で走り続けている会社とも言えます。
ですから、例えばグローバルファームや上場しているファームなどに比べると、不確実な挑戦が認められる自由さが会社全体としてもあります。
また、各組織を見ても、先ほどお話しましたように1つの組織がやれる守備範囲が大変広いので、その中で「顧客ニーズがこうだから」、「市場の動向がこうだから」、「あるいは自分たちが次にやりたいのはこうだから」と色々な要素を絡めながら、「次はこれにチャレンジしていこう!」と考えられる風土があると言えます。

movin:

なるほど、自由な社風であることがよくわかりました。有難う御座います。
次に御社のコンサルタントの方についてお伺いできればと思うのですが、中途採用ではやはりコンサルティング経験者が多いのでしょうか?

野々山様:

弊社は中途採用でコンサル経験者ばかりを採用しているというイメージを持たれているかもしれせんが、実際は当社で初めてコンサルティングをやるという方が非常に多いです。特に20歳代の若手の方は、事業会社で経験を積み、当社でコンサルタントとしてキャリアを歩み始める方が多いです。
当社は200名弱の組織で、その内、約8割が中途採用です。新卒はここ数年採っていますが毎年3~5名程度で比率的には全体の1割くらいですね。残りはNTTデータからの出向者で、30歳前後の若手社員が当社に公募で手を挙げてやってきて3年間コンサルを学んでまたNTTデータに戻るというスキームがあり、そういう人たちが1割位です。
当社は従来から中途採用中心の組織ですので、本当に色んな人が当社に集まってきています。よく言えばクロスカルチャーなのですが、とにかく色んなカラー・色んな考え方の混在型の組織ですね。ですから新しく中途採用で入ってくる人にしてみれば非常に入りやすい環境だと思います。もともと色んな色がありますので、そこに違うカラーの人が入ってきたとしても違和感なく入れる、そういう風土が出来ています。

movin:

それはあまり知らなかった方も多いかもしれませんね。馴染みやすい風土についてはお伺いできましたが、スキルなどのトレーニング面については如何でしょうか?

野々山様:

はい。当社では、中途採用1年目の方にはコンサルタントの基礎スキルを学んでもらう講座を用意しています。実力をつけるのはプロジェクトでのOJTがメインではありますが、「何も知らない」という状況からスタートするのは本人も辛いでしょうから。具体的には「ロジカルシンキング」、「プレゼンテーション」、「ライティング」、「リサーチ」、「インタビュー」…、などなど どんなプロジェクトをやるにあたっても共通して必要となるようなスキルについての講座は用意してあります。
これらは入社時にまとめてというよりも、プロジェクトの状況を見て、平日の夜や土曜日など時間を見つけて参加してもらうという形式を採っています。そういったスキルや知識を獲得しながら、実戦でそれを使いこなして学んでもらいたいと思っています。

movin:

コンサル未経験者の方にとっても、こう言ったプログラムがあるのは心強いですね。
プロジェクトのアサインメントについては何か特徴的なことはありますでしょうか。

野々山様:

アサインメントは、組織単位で決めていくのが基本ではありますが、テーマによっては複数の組織で組んで進めていくケースもあります。例えば金融機関に関してのIT系のプロジェクトだったりすると、金融と情報戦略の両組織から人を出して、ITの知見と金融業界についての見識の両方を合わせてやっていくというようなスタイルもあります。

movin:

なるほど。

野々山様:

他には、当社の場合は「あなたはここだけやっていればいい」というチーム制は組んでいないので、1つの組織に所属していても、色々なテーマにチャレンジすることになると思います。例えば、金融の組織に所属していても、事業戦略系のテーマの次はIT系、その次は業務改革系にチャレンジしたりなどですね。あるいは銀行をやった後に証券のプロジェクトに参画したりなど、若いうちは色々なプロジェクトを経験してもらいながら、それぞれの専門性というのを身に着けていってもらうというような方針を採っています。
また、当社の場合、複数プロジェクトを掛け持ちするというのが特徴ですね。若手であっても常時だいたい2本のプロジェクトを並行して手掛けているというのが普通です。この複数プロジェクトを推進する点について、大変な面で言うと、1本集中ではないので、自分でスケジューリングをしながら今日何をやっていくのかということを、きちんとタイムマネージメントして仕事を組み立てていくという能力がないと、なかなか上手く回せないという点があります。そういうセルフマネージメントが要求されるところは、厳しさですね。ただ、一方では限られた時間でプロジェクトの多数経験出来るということは「コンサルタントとしての財産が増える」ことだと思うんですね。

movin:

仰る通りだと思います。

野々山様:

やはりコンサルタントにとって、いくつプロジェクトを経験しているかというのは、コンサル人生においてずいぶん大きな価値・財産になってくると思いますので。
例えば、IT系のビッグファームにいると、1つのプロジェクトが1〜2年という長期プロジェクトは沢山あると思いますが、ファーム在籍期間が5年としても、その結果2〜3つのプロジェクトしかやっていない、ということもあると思うのですが。当社に5年もいれば、少ない人でも50本、年間10本は少なくともこなしていると思いますね。

movin:

それはすごいですね。

野々山様:

それが後々振り返ってみると、まぁ大変だったけれども、さまざまな見識を身につけることができて、またそれを活かして、次のプロジェクトにチャレンジできるという良さっていうのはあると思います。

movin:

そうですね。コンサルタントはプロジェクト経験自体が血となり肉となりますからね。よいお話をありがとうございます。
次に、その働き方についてなのですが、やはりコンサルティングファームというと「ハードワーク」や「拘束時間が長い」などのイメージを持たれる方も多いのではないかと思いますが、そのあたりは如何でしょうか。

野々山様:

えーと…、やはり「忙しいです」(笑)。これはどこのコンサルティングファームでも忙しくないところは無いと思いますし、当社は先ほどお話しましたように同時に複数のプロジェクトを進めますので、これは大変だと思います。ただ、当社の場合は常駐プロジェクトというのはあまり多くないので、基本的には当社の中でプロジェクトを進められます。そして必要に応じてクライアントに訪問して、打ち合わせをしたり報告会をしたりインタビューをしたりする、そんなスタイルですね。したがって、メンバーの各人が自分のペースで時間を管理し、スケジュールを組み立てていくことが可能になります。

movin:

なるほど。

野々山様:

色々な人スタイルの人がいます。もちろん夜中までやるという人もいますし、平日は夜中までやるけれども、土日は出ないという人もいます。逆に平日はそこそこで帰りたいけれども、土日の静かな時に来てやりますとか。あるいは夜は勘弁してくれ、朝は始発で来ます、とかですね。色々なスタイルの人がいますので、そのあたりは各自がやりやすいスタイルで仕事を進めることが出来るという傾向はあると思います。

movin:

これは先ほどの自由な社風が表れている一例ですね。アウトプットさえ出せば、自分のスタイルで仕事ができるというプロフェッショナルなスタイルがあるということですね。ありがとうございます。
次に、お聞かせ頂ける範囲で結構なのですが、御社の評価体系についてお聞かせいただけますでしょうか。

野々山様:

基本的には「質」と「量」で評価されます。例えば量の部分で言うと、若手であれば稼働率といったところがメインになりますし、上位クラスについてはプロジェクトの受注といったところのウエイトが大きくなってきます。ただ何でも稼げばいいのかというと必ずしもそうではなくて、やはり「質、中身」というのが大事だという考えのもとで、今はどちらかと言えば、「量」よりも「質」の重視する評価体系となっています。 コンサルタントの活動の中身で分けて「マーケティング」「セールス」「デリバリー」と3つの要素を中心に、各人が目標を立て上司とすり合わせて、年間終わった時に達成度を見ていくという「質」の部分を問うような評価の割合を重くしています。

movin:

なるほどですね。昇格のタイミングや仕組みについても教えて下さい。

野々山様:

当社で特徴的な要素としましては、昇進・昇格の関する在籍年数のガイドラインがあまりないことが挙げられます。他社様では、ある職階で3年を経ると昇格出来るかどうかのキャンディデイトになって、そこで上がれないとステイとか、標準より1年早いとスキップとか、そういうガイドラインみたいなものがあるのですが、当社の場合はそれが全くありません。したがって1年しかその職階を経験していないけれども、大変評価が高いためもう1個昇進しましょうなどというケースも多々あります。要は、職階の等級定義というものがありますので、それに照らし合わせて適格であれば直ぐにでも、という考え方です。逆に何年も同じ職階をやっている人もいますけれども。そこはもう実力次第で年数や年齢は関係ないという考えに基づいています。

movin:

それは純粋な実力主義ですね。昇進のタイミングというのは1年に1回ですか?

野々山様:

はい。年に1回です。

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