会計士のベンチャー転職 - 採用動向と転職注意点
ここ数年20代〜30代の公認会計士の方の入社事例として増えてきているのが、ベンチャー企業への転職です。その中でも特に人気となっているのは、上場を控えたベンチャー企業のCFO(CFO候補)のポジションです。
2014年以降国内IPO件数は、毎年約100件近くで推移しており、IPO市場は活況であり、大型資金調達を終えてIPOが視野に入ったベンチャー企業からIPOを成功させるべく、経理財務スタッフや、CFO(CFO候補)ポジションのニーズが出てくることが多くなっており、ベンチャー企業での会計士の方の採用ニーズはとても高くなっております。
ムービンでは、上場を控えたベンチャー、上場後に資金を確保しより多くの採用をしたいベンチャー企業、ベンチャーキャピタル投資先等など幅広いベンチャー企業をご紹介することが出来ますので、是非一度ご相談にいらしてください。
採用動向
IPO市場が活況のため、各ベンチャー企業でCFOや経営企画ポジションが続々とオープンになっています。多くがいわゆるレイターのステージで数年後のIPOを狙っているベンチャー企業ですが、なかにはミドルステージで資金調達が出来るCFOを探していたり、まだ規模の小さいベンチャーでは、IPOにおける財務周りや税理士・監査法人対応だけでなく、管理部門全体のマネジメントを求めるベンチャー企業もあるなど様々です。
弊社でも2014年ごろから徐々に求人が増え始め、毎年右肩上がりに会計士を求めるベンチャー企業は増えております。
ベンチャー企業での業務内容
以下、ベンチャー企業のCFOポジションの業務内容及び求められるご経験について、実際の求人案件を例にご説明をさせていただきます。(※いくつかの求人から業務内容をまとめています。)
<業務内容>
業務内容は一般的に、将来的に事業が成長していく上で、「どのようなファナンス戦略(デッド/エクイティを含む)をすべきか」をCEOとともに考え行くこと、それに沿った実務の実行がメインとなります。以下、具体的な業務内容です。
・資本施策を絡めた経営戦略の立案/実行(資金調達を含む)
・予実管理、経営企画寄りのKPI管理
・月次/四半期/年次決算の業務フローの策定と実行
・税理士事務所の対応
・IPO準備関連業務(監査法人の選定や内部統制、財務諸表の作成など)
・財務諸表の作成及び、資金調達のあるべき姿の戦略及び実行
※必要に応じて監査法人/主幹事証券会社の選定やDD対応、内部統制の構築
・上場後、投資家対応、IR
・管理部門マネジメント
<求められる経験>
・公認会計士の方
・事業会社・監査法人等でのIPO実務の経験者
会計士の資格保有者は、監査業務のみのご経験で応募できる企業もございますが、さらに企業側から見て採用したい人材としては、IPOの実務を事業会社、監査法人で経験を積まれた方(監査法人時代にIPO準備企業に携わった経験のある方、監査法人、東京証券取引所、証券会社とのネゴシエーションができる方)、財務アドバイザリーファーム・証券会社でM&Aアドバイザリー経験のある方等、『会計士+何らかのビジネスサイドのご経験』を積まれている方になってきます。もちろん監査業務のみのご経験であってもチャンスはありますので、是非お問い合わせ頂ければ幸いです。
ベンチャー企業転職の注意点
多くの会計士の方が監査法人出身かと思いますが、「ベンチャー」という言葉にあこがれて転職を考えるには注意が必要です。少数ではありますが、やはりベンチャー企業に転職して、それまで思い描いていた環境とは違い困ってしまったという方もいらっしゃいます。
いくつか注意点をまとめてみましたのでご参考にしてください。
ミスマッチ(ギャップ、イメージ違い、経営者と合わない)
ベンチャー=風通しが良い、雰囲気が良い、自分のやりたいことがやれる、などそのイメージを求めて入社してしまうと、実際のギャップと悩まされる可能性が高いでしょう。
また経営者と近い場所で働くことが多いベンチャーですが、その経営者とまったく合わない、ということもあるようです。まずは、ご自身の興味のある会社において、どんな社風で、どんなメンバーがいて、どんな仕事環境なのか、しっかりと面接時に確かめる必要があります。また転職エージェントを介してのご転職の場合には、そのエージェントから第3者の情報を得るべきでしょう。
希望の仕事以外にも業務が
常に変化が求められるのもベンチャー企業です。当初考えていたことがうまくいかず事業戦略や業務オペレーションなどの方向転換も多いです。また人員も少なく間接部門を置かないベンチャー企業も多いです。そのため、雑務や総務的な仕事を求められるなど、ご自身が希望していた仕事以外のこともやらなくてはいけないケースもあります。とはいえ、全員で収益を上げていこうと一致団結しているわけですから、あなただけでなく社員全員でカバーしながらやりくりする企業がほとんどでしょう。会社のため、自分がやりたい仕事のためと思い自分の範囲以外の仕事もやる意気込みが必要になってきます。
大企業と比べた年収変動
一般的な大企業の場合には、年収のロールモデルが存在し、何歳になればいくらとある程度の年収レンジが担保されていたり、昇進・昇給についても就業制度などで決められている企業が多いですが、ベンチャー企業では年収が上がるという絶対的な保証はありません。
ベンチャー企業では報酬相応の結果を残さなければいけません。また自身が歯車の一つではなく、その歯車を動かして会社収益を上げていく一翼を担う存在になっていかなければ、会社自体も成長していきません。
逆に、結果を残せば大企業以上の収入が手に入ることや、IPOにより多額の利益を手にすることもできるため、実は大きな魅力でもあるでしょう。
また最近では転職の際に大企業よりベンチャー企業の方がフレキシブルに年収提示してもらえるケースも増えています。実際に前職有名企業の方がベンチャー企業に転職し、大きな報酬を手にすることが出来、前職企業の社長より稼いでいるという方もいらっしゃいます。
ベンチャー=弱小企業ではない
一部の方ですが、前職>ベンチャーという意識で、言い方は悪いですがベンチャー企業を下に見てしまう、という方がいらっしゃいます。かなり昔のイメージのままベンチャーへ転職することは危険です。
今のベンチャー企業は、多くが世界トップレベルのコンサルティングファームや企業、あるいは何かの技術や業界の先駆者の方々が創業者であり、メンバーも引けを取らない優秀層が集まっています。むしろレベルが非常に高いです。
且つ、これまで以上に速いスピードでマルチタスクをこなし、彼らについていかなければ戦力外となり、希望の仕事ももらえない、、、という現実もあります。
もちろん圧倒的な成長スピードを感じられるかもしれませんが、食らいついていこうという気概も必要なのかもしれません。
冒頭でも申し上げましたが、弊社では多くのベンチャー企業のCFOポジションの取り扱いがございます。当然ですが、このような求人は期間限定での募集になるケースが多く、オープンしている求人のラインナップは様変わりしていきます。弊社では、その時々に応じて、採用意欲の高い魅力的なベンチャー企業をご紹介出来ますので、是非ご相談を頂ければと存じます。
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