4大監査法人への転職(EY新日本、トーマツ、あずさ、PwCあらた) 特集
昨今監査法人が中途採用を強化しており、会計士資格やUSCPAの保有者に限らず、監査法人への転職相談を耳にするケースが増えています。実際のところ、監査法人は監査部門はもちろんのこと、金融機関向けのアドバイザリー分野やその他アドバイザリー分野において、多少の温度差こそあれ、各社全般で積極的に採用を行っている状況にあります。
今回は監査法人の各部門の事業内容、採用動向、求人情報等についての特集です。
特集 目次
採用動向
監査法人は、会計監査等を行う監査・保証部門と、各種コンサルティングサービスを提供するアドバイザリー部門を有しています。
以下、各部門の採用動向です。
<監査・保証部門>
各監査法人では、随時日本の公認会計士(日本の公認会計士試験合格者を含む)や米国公認会計士(USCPA)資格保持者を募集しています。年齢は20代前半〜30代半ばが目安です。勤務地:東京の中心が大半ですが、企業によっては地方都市勤務での募集もあります。
<アドバイザリー部門>
各社が業務拡大を背景として積極的に採用しており、アドバイザリー領域にもよりますが、コンサルティング業務経験者はもちろん、事業会社のコーポレート部門(財務・経理等)経験者や企画業務経験者を募集しています。年齢は20代〜30代が主なターゲットとなっていることが多いです。
監査法人の選考
選考ステップ
各社ごとに若干の違いはありますが、概ね書類選考→適性検査→面接2~3回 となっています。面接についてはリモートで行う場合がほとんどです。休日に1日選考会が開催されることもあります。
面接ポイント
<監査・保証部門>
一般的な就職活動における面接と同様、志望動機やキャリアプランについて具体的に説明し、面接官に納得感や意欲を感じてもらうことが重要です。
<アドバイザリー部門>
面接では経歴や志望動機について「なぜ?」という深堀質問から論理的思考能力やコミュニケーション能力が徹底的に見られます。これは他コンサルティングファームと同じですが、やはりコンサルタントとしての適性があるのか、これが一番重要になってきます。
求められる人材像
監査法人は高度な専門知識や変化への対応が必要なため、成長意欲があり勉強熱心な人材が求められます。またコミュニケーション能力も必須です。
上記に加え、部門ごとにさらに以下のような強みをもった人材が求められています。
<監査・保証部門>
正義感や強い責任感
<アドバイザリー部門>
ロジカルシンキング力
監査法人に転職するためには
BIG4系の4大監査法人は規模や業務内容において大きな差はありませんが、実はそれぞれカルチャー特徴があります。自分のやりたいことや今後のキャリアを見据えて、あるいはご自身の経験・スキルから、監査法人であればどのようなサービスを提供している部門にて転職の可能性があるのか、監査法人の領域に精通しているエージェントを通して確認しておくことをお勧め致します。
代表的な監査法人
代表的な監査法人をご紹介いたします。BIG4と呼ばれる世界4大会計事務所のメンバーファームが有名です。その他にも準大手監査法人や、さらに少数精鋭の中小監査法人まで多くの監査法人があります。
有限責任監査法人トーマツ
グローバルに展開するデロイト ネットワークのメンバーであり、デロイト トーマツ グループの主要法人。日本初の全国規模の監査法人として1968年に創立。東京・名古屋・京都・大阪・福岡の5都市から始まった国内ネットワークは、現在では全国約30の都市を結んでいる。「経済社会の公正を守り、率先してその発展に貢献する」ことを経営理念の第一に掲げている。
PwCあらた有限責任監査法人
世界最大級のコンサルティングファームグループ:PwCグループの日本におけるメンバーファームの一つ。卓越したプロフェッショナルサービスとしての監査を提供することをミッションとし、世界最大級の会計事務所であるPwCの手法と実務を、わが国の市場環境に適した形で提供している。得意とする国際財務報告基準(IFRS)の導入、財務報告にかかわる内部統制、また株式公開に関する助言など、幅広い分野でクライアントを支援。
有限責任あずさ監査法人
全国主要都市に約6,000名の人員を擁し、監査や各種証明業務をはじめ、株式上場支援、財務関連アドバイザリーサービスなどを提供。金融、情報・通信・メディア、製造、官公庁など、業界特有のニーズに対応した専門性の高いサービスを提供する体制を有するとともに、4大国際会計事務所のひとつであるKPMGインターナショナルのメンバーファームとして、147ヶ国に拡がるネットワークを通じ、グローバルな視点からクライアントを支援。
EY新日本有限責任監査法人
世界150以上の国・地域に展開するアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(Ernst & Young Global Limited)のグローバルネットワークのメンバー。Building a better working world「グローバルな経済社会の円滑な発展に貢献する監査法人」をPurpose(理念)として掲げる。監査および保証業務を中心に、アドバイザリーサービスなどを提供。
監査法人の業務内容は?
<監査・保証業務>
財務諸表監査、内部統制監査、会計監査・受託業務にかかわる内部統制の保証業務、各種証明業務、財務報告アドバイス等、 株式上場(IPO)支援、ベンチャー支援、コーポレートガバナンス支援、ガバナンス・リスク管理・コンプライアンス(GRC)、 データ分析・アシュアランス、リスクレジリエンス、内部監査、トレジャリーソリューション等。
<アドバイザリー業務>
リスクアドバイザリー、各種業界向けアドバイザリー(医療・ヘルスケア、製造業、農業、エネルギー、教育、中国関連、公共、資源、IR、M&A等) 、サステナビリティ、気候変動対策、官民連携ビジネス推進、財務・会計、ITリスク、組織・人事・労務等。
BIG4(大手監査法人)・中小監査法人、それぞれの特徴
<BIG4(大手監査法人)>
・超大企業を担当する場合、ほぼその1社の仕事だけを行うこともある
・アドバイザリー業務に幅広いラインナップ、グローバルなベストプラクティスに触れられる
・クライアントは規模が大きい企業が多い
・その後のキャリアとしては大手FAS、CFOなど
<中小監査法人>
・一連の監査業務を早く経験できる
・大手と比べるとラインナップは少ない
・クライアントは中小規模の企業が多い
・その後のキャリアとして大手監査法人、中小企業の財務・経理部門など
監査法人の年収
監査法人の年収ですが、弊社支援実績例や、openworkなど口コミサイトからまとめてみました。ちなみに公認会計士資格者の国内平均給与額は992万円となっており試験合格者1年目の監査法人の初任給は30〜35万円(年収ベースで550万円前後)となっていました。
下記平均年収においては会計士だけでなくバックオフィスや他部門も含まれていますのであくまでも参考数値として見て下さい。
スタッフ:年収550万円〜
シニア:年収700万円〜
アシスタントマネジャー:年収850万円〜
マネジャー:年収950万円〜
シニアマネジャー:年収1,100万円〜
監査法人に転職するために必要なこと
監査法人への転職は、他職種と比べると難易度が高いです。そして選考において「適性がある」と示せなければ書類の時点でお見送りになってしまいます。また面接においても同様であり、これらについて十分な対策が必要になってきます。
だからこそ転職エージェントを利用してください。
ムービンでは、業界情報のご提供から、履歴書・職務経歴書の添削、ケース面接・選考対策(各社ごと)、面接日程調整から内定後の条件交渉や入社日交渉など、転職に必要なすべてを無料でサポートしております。
個別相談会も随時行っていますのでお気軽にご相談ください
4大監査法人の募集ポジション
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業務内容
会計監査(金商法・会社法監査等)、その他監査関連業務
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想定年収
経験・能力・現職年収/前職年収を考慮の上、応相談
【備考】
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求める人材
・大学卒業後、職歴13年程度前後まで
・公認会計士、会計士補、公認会計士論文式試験全科目合格者
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ポジション
PPP/PFIコンサルタント
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業務内容
公的機関の民営化、公共施設等運営権制度(コンセッション)による官民連携推進のために、公共及び民間事業者向けそれぞれに対して、アカンウンティングファームとして高度な専門的なサービスを提供します。
コンセッションは、空港、上水道・工業用水・下水道、スタジアム、アリーナ、道路等の各種インフラに適用されています。また、今後の展開が想定されている、官民共同開発事業、収益施設の併設・活用事業、公的不動産利活用事業等、更なる業務拡大のために組織人員の体制強化を図っています。
業務概要
・公共向けPPP/PFI導入可能性調査、事業化総合支援
・民間事業者向けPPP/PFI公募参加支援
・新たな官民連携スキームの導入検討、政策提言
(業務内容)
・プロジェクトマネジメント[マネジャー、アシスタント・マネジャー]
・論点整理、スキーム検討、実施方針等の公募書類作成
・財務デューデリジェンス
・資産デューデリジェンス
・情報整理分析
・事業収支モデル作成、事業収支シミュレーション
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想定年収
600万円 - 1200万円
【備考】
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求める人材
(必須条件)
・大学卒以上
・PCスキル(Word、Excel、PowerPoint)
(歓迎条件)
[マネジャー、アシスタント・マネジャー]
・案件組成経験
・プロジェクトマネジメント経験
・PPP/PFI業務経験
・ファイナンス知識
[シニア・スタッフ](PPP/PFI業務経験は不問 以下のいずれかの経験があれば検討)
・スキーム検討、論点整理、公募書類等作成
・データ分析・事業収支分析等
・その他、コンサルティング業務経験、公共側で官民連携や行政改革プロジェクト等に関与した経験
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業務内容
・金融機関に対するレギュラトリーコンプライアンス関連アドバイザリー業務
・サイバー犯罪、マネー・ローンダリング、反社会的勢力等の金融犯罪対応
・不正管理態勢
・顧客保護、苦情管理態勢
・利益相反管理態勢
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想定年収
800万円 - 万円
【備考】
シニア 800万程(残業代あり)/マネージャー 900万程(残無し)
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求める人材
・大卒後、職歴15年程度までを想定
・金融機関でコンプライアンス部門の方
・金融庁で検査経験のある方。
・弁護士資格をもっており、アドバイザリーに興味を持っている方。
・同業でマネロン業務に従事している方。
・ITフォレンジックの領域の方(サイバーアタックのサービス領域)
・サイバーセキュリティ関連業務経験者
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業務内容
・CSR(企業の社会的責任)推進支援
・CSR目標の策定、KPI策定(中期経営計画との融合指標)
・CSR活動計画の立案
・SRI対応支援
・人権リスクDD など
・CSR報告の開示支援
・他社開示事例調査
・CSR報告の企画立案
・プロジェクト管理
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想定年収
経験・能力・現職年収/前職年収を考慮の上、応相談
【備考】
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求める人材
・CSRまたは環境デューデリジェンス等の業務経験、知見のある方
・職務の経験者以外でもその他条件を満たせば応募可
・英語力あれば尚可
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4大監査法人への転職 キャリア相談会
弊社では今後のキャリアについてのご相談や、転職についての個別説明会を随時実施しています。まずはご志向や不安点やお悩みの点をお聞きし業界情報のご提供や、キャリア形成についてのご相談をさせて頂きます。
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日程 |
いつでも(お申込み後、担当キャリアコンサルタントとご相談ください) |
場所 |
オンライン(ZoomやTeams、Skypeなどで承っております) |
対象 |
・4大監査法人へのキャリアご興味がある方
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内容 |
本相談会では、意見交換・ご相談をさせて頂きながら、キャリア機会のご紹介、転職成功のためのアドバイスをさせていただいております。
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費用 |
無料
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