ムービンキャリアコンサルタントが語る「ファンド業界」最新採用動向
最近のファンド動向!?
小林

最近のファンドの状況はどう思います?全体的にはやはりサブプライム問題の影響を受けてやはり厳しい状況ですよね・・・
田中
そうですね、確かにファンドの担当者とお話をすると先行きの不透明感でなかなか積極的に投資を行っていくというスタンスではないようですね。
小林
そもそも案件が無い、また案件があってもファイナンスがつかない(投資家がお金を出さない)といった問題もあるようです。
田中

機関投資家もお金は出さないですよね。。。実際ファンドの利回りって年間どのくらいなんでしょうかね。
小林
ファンドにもよりますが年間で20%〜25%の利回りを想定としているファンドが多いようです。この低金利時代ではそのような利回りで運用できれば投資家も万々歳ですよね。
田中
それが、この景況感でなかなか上手く利回りとして出ていないという現状で機関投資家も新たに資金を出そうということにはならないんでしょうね。ただ、このような状況の中でも積極的に活動を行っているファンドもありますよね。先日の新聞ではカーライルがウィルコムへの投資を引き上げる方針だという記事も出てましたが・・・
ファンドの採用状況
小林
採用という観点でみても引き続き、積極的に人材を募集しているファンドも幾つかあるよね。
田中
そうですね、比較的ハンズオンで経営支援まで行っているファンドや、金融機関系のバイアウトファンドは案件もあり引き続き、人材の採用は行っていますね。
小林
後、プリンシパルで投資を行うファンド、金融機関/商社の投資部門等も引き続き人材募集はしているね。
田中
金融機関系はネットワークがやはり違いますね、全国にある支店網や、地銀とのパイプを活かせているファンドはまだまだ案件は多く抱えていますよね。求める人材というのはこれまでと変わりませんか?
小林
そうですね、年齢によって変わってきますが20代後半までのアナリスト/アソシエイト候補であれば投資銀行出身者や監査法人出身者、また戦略コンサル出身者とこれまでの業務で財務分析や企業評価の業務に従事されてきた方、30代以降になるとより経験を求められ、即戦力性が求められますね。
田中

ファンドでの役割の違いでしょうね。若手はどちらかというと手を動かして、投資判断を下すための分析/リサーチを行っていく。経験を積むと投資先のバリューアップ等を担当してくというところでしょうか。
小林
イメージとしてはそのようなイメージだけど、中には若手のうちから投資先に行って戦略の立案、経営支援を行えるファンドも幾つもありますよ。
ファンドへの転職方法
田中
でもファンドに転職するのはそんなに簡単ではないですよね。何か将来的にファンドへつながる道も考えてみてもいいと思うのですが。若手であれば戦略コンサルタントや財務系のアドバイザリーファーム、M&Aのブティックファーム等将来、ファンドへいける道は結構幅広く考えられると思うのですが・・・
小林

その通りだね、元々ファンドも小規模の組織ですから年間に10人も20人も採用しません。現在でも人材を募集しているファンドがあるのは事実ですが、必ずしも直接ファンドに転職できるとは限りません。先のことは分かりませんが、再度幾つものファンドが積極的に採用活動を行うようになった時にファンドへ転職ができる人材になっておくというのはいいですよね。田中さんが挙げたところ以外にも、再生系のファーム、また将来的にベンチャーキャピタルをお考えの方はベンチャー企業に行ってご自身で会社を成長させ、自社のIPOを経験をするという方法もありだと思います。
田中
仰るとおり、結構幅広く考えられますね。