会計士から金融業界(銀行・証券)への転職・キャリア会計士の採用ニーズとキャリアパス
採用ニーズ- 会計士から金融業界(銀行・証券)へ -
金融業界も会計士の採用を行っています。特に監査法人にて銀行・証券会社をはじめとした金融業界担当の部署にいらっしゃった方は主計部やリスクマネジメントの領域でニーズがあります。その他にも若手の方であれば、ポテンシャル採用を前提として投資銀行部門で会計士の方を採用する選考会の機会も稀にございます。金融業界では基本的には総合職での採用を行っていますので将来的に他の業務を行える可能性もありますので、まずはご経験を活かされてご転職をというケースも多いです。
仕事内容・求められる人材
銀行における採用ニーズ
-主計部門
銀行の主計部門では、
・ 財務諸表の作成など決算に係る各種業務(米国会計を含む)
・ 決算に係る各種開示書類及び当局報告等の作成
・ 決算業務の高度化・プロセス効率化の主導
・ 会計制度・会計基準等に係る調査研究ならびに企画立案・推進
といった、財務における高い専門性が求められる業務において会計士のニーズがあります。
-投資銀行部門(プロダクト部門)
銀行にも証券会社同様にプロダクト部門があり、専門性の高い商品・サービスのスペシャリストとしてRMと共に顧客(主に大企業)に対してソリューションを提案します。
所謂アドバイザリー業務の色が濃い部門であり、下記の様な商品・ソリューションを提供しております。
・ストラクチャードファイナンス
・プロジェクトファイナンス
・M&Aアドバイザリー
・シンジケートローン
こういった部署では財務会計の知識が必要とされる業務が中心の為、積極採用を行う際には会計士がターゲットになる事もございます。
証券会社における採用ニーズ
-投資銀行部門
次のキャリアとして継続して人気が高い部門が投資銀行部門になります。
会計士の採用ニーズとしては
・ 若手(20代中心)
・ 高学歴(早慶以上)
・ 英語力(ビジネスレベル)
と求められる要件が高く、厳選されますが早期にキャリアアップを検討している20代を中心とした方々がポテンシャル採用の機会を逃さず転職を成功しています。
投資銀行の中途採用基準・転職のポイントについて、具体的にご紹介いたします。(投資銀行の仕事についても含めご紹介しています。)
-引受審査部門
国内外の未上場企業のIPO審査や上場会社の財務審査業務を担う引受審査部門においても会計士の採用ニーズがあります。
・有価証券の発行に対し引受の可否判断に係る審査意見の実施
・証券取引所への上場推薦等に係る審査、チェック・助言等の業務
・財政状態(B/S)、経営成績(P/L)、内部統制、開示等に関する審査
などを行い、経営層(CxO)、社外関係者(弁護士、監査法人等)、社内関連部署といった主要関係者との高いコミュニケーションスキルが求められます。
-M&Aアドイザリー/カバレッジ部門
証券会社のM&Aアドイザリー・カバレッジ部門におきましては基本的には経験者採用しか行われていないものの、日系証券会社の1部では決まった時期に選考会を行い、上記条件(若手・高学歴・英語力)の条件を満たす場合はポテンシャル採用の可能性がございます。
カバレッジはクライアントに対して営業を行う部隊です。証券会社が持つ様々なプロダクトをクライアントの状況に合わせて提案し、資金調達や買収合併を行うときにアドバイザーとして契約する事になります。
その際に、合併や買収の案件であればM&Aアドイザリー部門と協働する事となります。具体的には買収に際して企業価値算定や買収金額の交渉のほか、複雑な買収スキームの策定、契約書作成などを担います。
この様にクライアントと高度な提案やディスカッションが必要なカバレッジにおいても、実際のエグゼキューションを担当するプロダクト部門においても高い財務会計のスキルが要求される為、ポテンシャル採用の際には会計士がターゲットとなる事があります。
-PB(プライベートバンキング)部門
大手証券会社の富裕層向けサービス、いわゆるPB部門では資産の運用だけでなく節税や事業承継など顧客の様々なニーズに対して対応していく必要があります。また公認会計士資格を保有している事自体が富裕層への信頼獲得の武器となる事も多く、会計士や税理士資格をお持ちの方に対して一定のニーズがあります。
転職成功事例
実際の転職成功事例と内定までに至った評価のポイントなどからキャリアパスをご紹介致します。
キャリアパス例
大手監査法人 公認会計士 29歳 |
→ |
外資系証券会社 投資銀行部門 |
大手監査法人 会計監査 26歳 |
→ |
外資系大手投資銀行 アナリスト(第二新卒) |
大手監査法人 26歳 |
→ |
銀行(主計部、再生部門) |
大手監査法人 29歳 |
→ |
投資銀行 |
大手監査法人 28歳 |
→ |
証券会社 |
転職体験談
大手監査法人から外資系大手投資銀行へ
志向・経緯 |
大手監査法人にて、金融機関を対象とした法定監査業務に従事されておりましたが、国内基準と米国基準の監査を経験されており、また、SPCスキーム(LBOファイナンス、ストラクチャードファイアンス等)の検討や複雑なデリバティブ取引の評価等にも携わっておりました。その際、英語力が特に高かった点から、大半を海外案件に従事されておりました。
英語力を活かし、グローバルトップの外資系証券にてチャレンジされたいお気持ちを強く持っておりました。
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評価ポイント |
・監査法人における基本的な会計スキル
・英語の素養(TOEIC800点台)
・成長意欲、学習意欲を含む高いポテンシャル
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BIG4系監査法人から米系戦略ファームを経て外資系金融機関幹部ポジションへ
志向・経緯 |
会計士としてファイナンススキルを身につける中で、自ら事業を推進する力をにつける為、戦略ファームへ転職。
こちらで幅広い、プロジェクトを経験する中でクライアントである某外資系大手金融機関から幹部ポジションでのオファーを受けられ、当初より最後は事業会社の幹部ポジションで事業推進にあたられたいという目標があった為、当オファーを受諾されました。
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評価ポイント |
・会計士としてのファイナンスの知見、数値分析能力
・高度な戦略志向
・金融業界のプロジェクト経験
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おすすめ求人情報
例えば、現状弊社では下記のようなポジションがオープンになっております。下記以外にも多数のポジションがオープンになっておりますので、ご転職をお考えの方は、ぜひ一度ご登録頂ければ幸いです。
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業務内容
投資銀行本部の若手社員は、アナリスト(新卒者)またはアソシエイト(既卒経験者またはMBAホルダー)というレベルからキャリアをスタートします。
(1)アナリスト
複雑な財務モデルの作成、案件遂行のためのデータ収集、企業分析や新規事業提案のためのプレゼンテーションの準備等、アナリストの業務は日々変化します。調査力や分析力を求められる仕事が多く、上司や先輩の指導の下、同僚とチームワークを発揮しながら案件に関わり、インベストメントバンカーとしての基礎を固めます。
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想定年収
800万円 - 900万円
【備考】
別途賞与あり
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求める人材
【求める人材】
・学歴:有名大卒以上、MBA保有者歓迎
・英語力:ビジネスレベル必須。TOEIC900以上。
・経験、スキル:M&A等投資銀行業務経験者、ファイナンスのバックグラウンドをお持ちの方
【コアターゲット】
・外資系証券投資銀行部門若手
・日系証券(野村尚可)投資銀行部門若手
・会計士や戦略コンサルティングファーム、FASの若手
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業務内容
株式引受やM&Aアドバイザリー業務を中心とした投資銀行業務。セクターは問いません。
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想定年収
600万円 - 850万円
【備考】
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求める人材
・大手監査法人の公認会計士(補含む)
・大手商社や外資系投資銀行のS&T、外資戦略系コンサルティングファーム等、就活時に投資銀行業界と人材層が被る企業に勤める方
・FT等のランキングで20位までの海外ビジネススクール出身者
【必須条件】下記のうち2つ以上、ないしそれに準ずる素養をお持ちの方
・財務会計に関する素養(公認会計士・税理士・USCPA)
・日本語力と英語力(TOEICの点数やJLPTだけが高い方を求めているわけではありません。ビジネスで使えるレベルの日本語力と英語力を有している方)
・チームワークができつつ、論理的思考能力を活かしてリーダーシップが取れる方
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業務内容
株式の上場に伴う審査・有価証券の発行者に対して引受審査を行う。
<審査項目>
1.公開適格性
2.企業経営の健全性及び独立性
3.事業継続体制
4.コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の状況
5.財政状態及び経営成績
6.業績の見通し
7.調達する資金の使途
8.企業内容等の適正な開示
9.その他証券会社が必要と認める事項
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想定年収
経験・能力・現職年収/前職年収を考慮の上、応相談
【備考】
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求める人材
・日本の公認会計士有資格者または税理士有資格者
・金融機関等での公開審査・引受審査業務経験者もしくは公開引受業務経験者
※要件をすべて充足することが望ましいが、優先度が高いのは「有資格者」
【想定在籍企業・所属部署】
・主幹事証券として引受業務を行う証券会社の引受審査部又は在籍経験者
・監査法人在籍者又は在籍経験者(公開予定企業の監査経験者であればなお良い)
・上場企業の財務・経理部門在籍者又は在籍経験者
【必要資格】
公認会計士有資格者または税理士有資格者
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業務内容
M&Aアドバイザリー業務。主な業務内容は、
・企業財務分析、企業価値評価、ストラクチャリング、交渉支援、書類作成支援等のM&A取引の執行(エグゼキューション)に関するアドバイス
・M&A取引全般(買収、売却、組織再編等)の顧客に対する提案(オリジネーション)
・取引の対象は、国内案件および日本企業が関係するクロスボーダー案件、顧客は日本企業のみならず海外企業も含まれます
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想定年収
経験・能力・現職年収/前職年収を考慮の上、応相談
【備考】
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求める人材
以下いずれかの業務経験者。
(1) M&Aアドバイザリー経験者の方
・国内外の金融機関、法律・会計事務所、コンサルティング会社などでM&A実務の経験が3年以上あること
・企業価値評価、企業財務分析、ストラクチャリング等のスキルを備えており、執行の過程をマネージできること
・高い水準の職業倫理、コンプライアンス意識を有していること
・M&Aアドバイザリー業務に関連する資格があれば、なお可(弁護士、公認会計士等)
・英語(ビジネスレベル)
(2) M&Aアドバイザリー未経験者の方
・国内外の金融機関、会計事務所、コンサルティング会社などで、企業財務分析、企業価値評価等の業務に携わった経験があること
・M&Aその他投資銀行業務に強い関心を持ち、好奇心旺盛であること
・高い水準の職業倫理、コンプライアンス意識を有していること
・M&Aアドバイザリー業務に関連する資格があれば、なお可(弁護士、公認会計士等)
・英語(ビジネスレベル)
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業務内容
特定の領域に偏らず、ローテーションを通じて同社の業務に幅広く携わって頂くきます。
※ただし、初期の配属はこれまでの経験が活きる部署に配属される見込み。
(業務内容の一例)
・大企業向けの融資
・事業再生、DIPファイナンス等
・プロジェクトファイナンス・ストラクチャードファイナンス
・民間ファンドへの投資
・投資子会社を通じた投資活動
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想定年収
600万円 - 1100万円
【備考】
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求める人材
以下いずれかの業務経験者。
(1) 大手メガバンク、政府系金融機関、総合商社等おける
- 法人営業(特に大企業に対する法人営業経験者)
- ストラクチャードファイナンス
- アセットファイナンス
- シンジケーション業務
- 国際投資融資業務経験者
(2)FAS系ファーム、投資銀行等におけるM&Aアドバイザリー・投資銀行業務経験者
※但し、長期的には総合職として幅広い投融資業務に従事していく志向があることは必須
(3)戦略コンサルティング業務経験者で、投融資業務を志向する方
※若手は基本的な会計・ファイナンスの理解があること。
(4)大手弁護士事務所、金融機関、総合商社等での投融資に係る法務経験者
※こちらのポジションについては、総合職採用であるものの、法務を軸にキャリアを積んでいただくことを想定(但し、御本人が希望すれば他ポジション同様ローテーションで様々な部署を経験可能。
・英語力あれば尚可
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その他ポジションの採用ニーズとキャリアパス例
M&Aポジション
Big4を中心としたFAS系ファームから、独立系のブティックファーム、また日系・外資投資銀行などで積極採用が続いています。
企業再生ポジション
20代の若手に関しては、監査経験のみでもポテンシャルを加味して選考・採用する企業も多く非常にチャンスとなっております。
経営コンサルタント
コンサル業界全体として業績好調が続いており、採用も活発化しています。だからこそ自身の志向を踏まえたファーム選びが重要になります。
PEファンド
非常にハードルが高く、会計監査+αの経験が必要になってきますが、稀に若手限定のポテンシャル採用を行うファンドもございます。
事業会社・ベンチャー
経理・財務ポジションへの転職が特に多いですが、経営企画やCFO候補ポジションで数字に強い会計士の方を歓迎する企業も出てきています。
フォレンジック部門
先駆者・ライバルが少なく、「第一人者」になりやすいチャンス溢れる分野。監査業務以外を経験したい方は選択肢の1つとしてお考えください。
監査法人・会計事務所
大手、中堅監査法人共に採用意欲が高い状態で、監査だけでなくアドバイザリー部門でも積極採用を展開しています。
その他金融機関
監査法人にて銀行・証券会社をはじめとした金融機関担当の部署にいらっしゃた方は主計部やリスクマネジメントの領域でニーズがあります。
戦略コンサルタント
戦略コンサルも積極採用していますが、採用基準が緩んでいる訳ではありません。徹底的にケースインタビュー対策が必要になってきます。