【特集】税理士からM&A業界への転職
税理士の皆様とお話をさせていただくと、次の選択肢の一つとしてM&A業界へのご転職をお考えの方が多くいらっしゃいます。
プロフェッショナル領域において、M&A業務は高い報酬を得ながら企業利益のインパクトに携わることが可能なエキサイティングな仕事です。
少しM&A業界の現状に触れますと、引き続き国内外で活発なM&Aが行われており、M&A成約実績はコロナ渦により一時的に鈍化したものの年々増加、それに伴いM&A人材のニーズが非常に高まっております。
税理士から転職先としてはM&Aポジションである【投資銀行/M&Aチーム】 【FAS系コンサル/M&Aアドバイザリー】 【コンサルファーム M&A戦略、PMIチーム】へのキャリアパスが考えられます。
それぞれ詳しくご紹介していきます。
M&A業界への転職方法については未経験からのM&A転職をご覧ください。
特集 目次
投資銀行/M&Aチームへのキャリアパス・採用ニーズ
FAS系コンサル/M&Aアドバイザリーへのキャリアパス・採用ニーズ
コンサルファーム M&A戦略、PMIチームへのキャリアパス・採用ニーズ
投資銀行/M&Aチームへのキャリアパス・採用ニーズ
採用ハードルは非常に高いものの、活躍すれば高額な報酬が得られ、誰もが知るBIGディールに携われる可能性の高い魅力的なポジション。
業務内容
投資銀行(IB)部門のMAチームでは、収益目標をもつシニアバンカーと、収益目標をもたないジュニアバンカー(アソシエイト、アナリスト)に分かれ、シニアバンカーは案件獲得を、ジュニアバンカーは案件獲得のための提案資料作成や各種調査・分析業務を担います。 エグゼキューション時には、シニアバンカーはディール全体をマネジメントし、ジュニアバンカーは日々各々が担当する無数の業務を効率良くこなすことが求められます。
業界未経験の税理士は、まずジュニアバンカーとしてキャリアをスタートし、厳しい競争を勝ち残った一部の方がシニアバンカーへと昇進していきます。
採用ニーズ
もともとの採用人数が少ないことに加え、金融業界全体が必ずしも景気が良いわけではない為引き続き厳選採用モードが継続。
-採用のポイントについて
投資銀行のポテンシャル採用枠では、優秀な学歴、流暢な英語力、プロフェッショナルマインド、ハードワークをこなす精神的・体力的タフネス、論理的思考能力などが求められます。
その後のキャリアパス
プライベートエクイティ(PE)ファンド(外資系のtier1も狙える)や事業会社の経営企画、M&A担当、他のプロフェッショナルファーム、ベンチャー企業の役員等々、多様なキャリアパスが用意され、非常に競争力のあるキャリアと言えます。
FAS系コンサル/M&Aアドバイザリーへのキャリアパス・採用ニーズ
税理士の方の転職先として、多くの方がご入社されている業界の一つにFAS系コンサルタントがあります。FAS系のコンサルティングファームは、ここ数年で人数規模を1.5倍から2倍まで増やしているファームもあり、直近市場からのニーズが爆発的に高まっております。
税理士の知識を活かして、M&Aや事業再生の領域にてより専門性を高めていきたいと志向される方が、転職先として選ばれる傾向にあります。税理士法人では、組織によっては市場価値が高いとは言えないプロジェクトへの参画を余儀なくされる環境もあります。その反面、FAS系コンサルティングファームでは、M&Aや事業再生という市場ニーズの高い業務に腰を据えてじっくりと望むスキルを伸ばしていきやすい環境と言えるでしょう。
業務内容
主な業務は、MA戦略の立案、財務・ビジネスDD(デューデリジェンス)、企業価値評価(バリエーション)、その他各種分析・資料作成業務など。一般的にはディールサイズが大きい案件程、業務が縦割りになりがちである。その為、一気通貫でディールに関わりたい事を理由に、年収も高くネームバリューもある大手FASではなく小規模ブティックファームを御志向される方もおられます。
採用ニーズ
ディール獲得が非常に好調で採用意欲も強い。ただ、状況はファームにより差異が御座いますので詳細は弊社コンサルタントに御相談ください。
-採用のポイントについて
・ M&A未経験でも税理士であれば書類選考はスルーでパスできるファームもあれば、業務経験+アルファを求めるファームもあります。
・ 加点評価になるポイントは、アドバイザリー経験を有する方や高い語学力をお持ちの方。
・ もちろんコミュニケーション能力・プロフェッショナルマインド等の定性面も重要です。
その後のキャリアパス
FASにてMAアドバイザリー経験が積めれば(どのようなディールに関わったかにもよりますが)プライベートエクイティ(PE)ファンドや事業会社のM&A担当、他のプロフェッショナルファームへの転職など多様なキャアリアパスが用意されます。
最近は、ベンチャー企業のCFOポジションなども人気のキャリアパスの一つです。
コンサルファーム M&A戦略、PMIチームへのキャリアパス・採用ニーズ
FASや投資銀行のMAポジションがファイナンス重視のスキルセットとなることと比較しますと、経営コンサルティングファームのMAポジションはビジネスよりのMAプロフェッショナル人材となることが可能です。
業務内容
所謂プロフェッショナルファームと同様の働き方となります。
パートナークラスは案件獲得を求められ、マネージャークラスはプロジェクト全体のマネジメントを行い、コンサルクラスはそれらをサポートするための各種リサーチ、分析、資料作成等の業務に従事します。
採用ニーズ
日本企業の海外進出に伴うM&A戦略プロジェクトなどのクライアントニーズが非常に強く採用意欲も極めて強い。
-採用のポイントについて
・ 学歴、職歴、年齢、英語力、コンサル適性の総合評価。
・ 投資銀行ほどではないが、いわゆる経歴の綺麗な方を好む傾向が強い。
・ 監査法人から事業会社へ転職し、経営企画業務経験をお持ちの方などファイナンススキル×企画系業務経験を有する方は高評価。
その後のキャリアパス
FASや投資銀行のMAポジションに比べると、ビジネスよりのスキルセットとなる為、事業会社の経営企画やM&A戦略室のようなポジションからの引き合いが非常に強い。
もちろん、状況によってはプライベートエクイティファンド等への転職可能性も残されています。
マーケット状況やご志向、キャリアプランの相談でも結構でございます。
ご自身の可能性を知りたいという方はぜひ一度弊社スタッフへお問い合わせください。
ご自身では気づかれない可能性も見つかるかもしれません。