「キャリア戦略」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？

「キャリア戦略」とは、仕事を通じて成し遂げたいことを実現できる環境を手に入れるために、戦略的に自身のキャリア設計を行うことを意味します。
新卒で希望通りの会社に入りそのまま幸せなキャリアを送る人も居ますが、残念ながら多くの人はそうではありません。働くうちにキャリアゴールが変化する場合もあれば、新卒では目指すキャリアの企業や職種に就職出来なかったといった場合もあるでしょう。

Aさんは大学で経済学を勉強し、海外マーケティング戦略に携わりたいという夢を持って、意気揚々と消費財メーカーに入社しました。ところが最初に配属されたのは経理部でした。マーケティング部門への配置換えの希望を出すもののなかなか受け入れられず、気づけば10年近く経理一筋で過ごしてしまいました。　
いざ転職しようとしてもなかなか上手く行かず、海外マーケティング部門で活躍する同期の話を聞くたびに、戦略的にキャリア構築をしていれば自分も海外でバリバリ働いていたのに・・・という思いに駆られます。 　

残念ながら、Aさんのような事例は決して少なくありません。
こういった事態を避けるためには、若い内からキャリア戦略を立てて行動することが必要です。

さて、あなたの場合はどうでしょうか？
今の仕事に満足していても、ふと違和感を感じて別のキャリアに思いを馳せるようなことはありませんか？

それは潜在意識が灯す黄色信号かも知れません。一度立ち止まって考えてみましょう。

まず大切なのは、違和感の原因を考えることです。
あなたが仕事に求めているものと今の仕事がマッチしていないのかもしれませんし、今の仕事の先に見えるキャリアに魅力を感じられないのかもしれません。

こういった違和感は、理想と現実のギャップから起こります。
そして、自分の理想を知るためには、モチベーションの源泉を明らかにすることが大切です。
ある人にとっては金を稼ぐことができるかが最も重要かも知れませんし、ある人にとっては社会にインパクトを与えることが大事かもしれません。グローバルで活躍することを重視する人もいれば、弱者を助けることを重視する人もいます。

そのようなモチベーションの源泉を明らかにすることが、キャリア形成の上では最も重要になります。
自分が本当に成し遂げたいことは何なのか、一度問いかけて見て下さい。
それが明確になれば、自ずと目指すべきキャリアが見えてくるはずです。

自分のモチベーションの源泉が分かれば、それを満たせる職業・ポジションがクリアになってくるはずです。そうしたら、その職業・ポジションに就くためにどんな経験・スキルが必要かを考え、それらを獲得するためにはどのように異動や転職を活用していけば良いかを戦略的に考えていきます。

具体的なキャリア戦略の例を見ていきましょう。

最終目標が「グローバルに活躍したい」なら、英語でビジネス行う環境に身を置き、英語力はもちろん、グローバルで通用するコミュニケーション力を鍛える必要があります。そうなると、海外駐在が豊富なグローバル企業や、外資系の企業に転職してスキルを身につけ、次のステップで本命の企業を目指すべきでしょう。ただし外資系の企業の日本支社に転職する場合は、本社とコラボレーションが豊富な企業を狙うべきです。

最終目標が「大企業の戦略立案をやりたい」という場合、社内昇進でそれを目指すのは時間がかかり過ぎますので、経営コンサルティングファームで大企業の経営者を相手とした戦略立案の経験を積んでから転職した方が、早いタイミングで希望に近い仕事に携れる可能性が高いと言えます。経営コンサルティングファームからであれば、ベンチャー企業のCxOポジションに転職し自らが主体的に戦略立案に携わると言った保険の選択肢も取り得るでしょう。

「マーケティング立案をやりたい」と言う場合は、社内異動でまずマーケティング部に入らせてもらう、マーケティングを上流から下流まで扱うようなマーケティングコンサルタントとして経験を積んでからステップアップを目指す、というキャリア戦略が王道です。一か八かでマーケティング担当をポテンシャル採用している会社へ転職してみるという手もありますが、いきなり未経験職種に挑戦するのはリスキーかも知れません。

もっとも、これらの事例は、将来やりたいことがクリアになっている例です。
多くの人は、将来やりたいことがまだ明確になっていないのではないでしょうか。
青信号を気持ち良く直進するのは、簡単なようでなかなか出来ないものです。
そうした場合は、ゴールから逆算して特定のスキルを鍛えるようなキャリア構築は難しいため、業界・職種を問わず幅広く通用するスキルを磨いていくことが、キャリア戦略的に正しい選択となります。

どんなキャリア戦略を採るにせよ、スピーディな行動開始が大切です。
「このプロジェクトが終わってから」
「あと１年働いてから」
「もうすこし現職で結果が出たら」
そう考えて居る内にあなたが望むポジションの求人がクローズしてしまい、いざ転職という時にポジションがなかったら？
泣くに泣けません。

もう一つ、年齢も、意識しなければならないポイントです。
一般的に35歳くらいまでにキャリアの方向性は固まるといわれており、35歳以降に未経験職種に転職することは難しくなります。これは、若い人ほど柔軟性や環境適応力が高いという一般的な認識があることに加え、年齢が高いほど様々な事情で給与変動を受け入れづらくなるためです。

逆に言えば、35歳くらいを一つの目安としてキャリア構築を戦略的に進めることが必要ということです。
35歳というと、新卒で就職してから10年程度しかありません。そういう意味でも、早い段階から意識的にキャリア設計を行い、効率的に活動していく必要があります。冒頭のAさんのように後で後悔しないためにも、早めの行動開始をお薦め致します。

そんな中、どんなキャリア戦略を採る上でもおすすめの職業が経営コンサルタントです。
若い内に経営コンサルタントとしてキャリアを積んでおけば、将来的なキャリアの選択肢は大きく広がります。
たとえば、PEファンドなどは経営コンサルタント経験者を投資先企業の価値を高める存在として重宝しています。ベンチャー企業からのCEOやCFOポジションでのオファーも多々あります。また、近年では大企業における経営コンサルタントの採用ニーズも高いです。並外れたポジションや給与を提示して、コンサルタントを経営企画やM&Aなどのポジションで採用するような事例が増えています。

※コンサルタントの市場価値が高い理由とは？
経営コンサルタントは、大企業の役員や事業責任者を相手に、限られた時間の中で課題解決を支援しています。そのためには課題解決のための論理的思考能力（ロジカルシンキング）や、役員や事業責任者との議論に耐えうるコミュニケーション能力、プレゼン能力が求められます。さらに、限られた時間の中で常に成果を出すことが求められるため、効率的に時間を使うための工夫を常に行うなどのプロジェクトマネジメント能力も必要になります。
そうした環境で切磋琢磨しているため、経営コンサルタントの方は思考力や表現力、推薦力が極めて高いのです。また、様々なテーマのプロジェクトに触れているため幅広い知識を獲得していますし、外資系ファームであれば海外オフィスとの協業プロジェクトも多いためグローバルなコミュニケーションの所作も身に着けています。
もちろんタフな仕事ではありますが、それゆえ他の職業に比して密度の濃い経験ができるため、転職市場においては様々な企業からオファーが殺到するというわけです。

選択肢が広がることに加え、もう一つの大きなメリットがあります。それは、様々な業界・テーマの仕事を数経験できるため、視野が広がることです。すなわち、働く中で本当に興味のある分野に出会える可能性があるということです。特に将来やりたいことが明確に決まっていない方にとっては大きなメリットになるでしょう。
実際、多くのコンサルタントが5年程度で次のキャリアに移りますが、これは市場価値が高まった結果であると同時に、仕事を通じて次にやりたいことが明確になった結果でもあります。

満足できるキャリア人生を送るためには、キャリア戦略を考え、ストラテジックにキャリア構築をすることが大切です。そこまでの道のりを自ら描ければそれに越したことはないですが、難しい場合には、経営コンサルタントのキャリアを志してもいいのかもしれません。

とはいえ、経営コンサルタントというと、敷居の高さを感じるかもしれません。
そんな時は、是非弊社にご相談ください。
相談から転職支援まで無料で、キャリア戦略の提示、キャリア設計に合うコンサルティングファームの紹介、経歴書の書き方やケース面接の指導など、コンサルティングファームでのキャリアを始めるための準備をお手伝いさせていただきます。

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