簿記1級で転職は有利になる?おすすめの職種・年収・成功事例を解説
簿記1級は、経理・財務の専門知識を証明する最上級資格であり、転職市場でも高く評価されます。
特に上場企業や監査法人、会計事務所などでは「即戦力人材」として扱われ、キャリアアップや年収アップにつながるチャンスが広がります。
本記事では、簿記1級が転職に有利とされる理由、活かせるおすすめ職種や年収相場、未経験者が採用されるための戦略、そして実際の成功事例まで詳しく解説。
資格を活かして専門職に挑戦したい方に向けて、キャリアの可能性を具体的に紹介します。
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簿記1級とは?難易度と評価される理由
簿記1級は、企業会計や原価計算に関する高度な知識と実務スキルを証明する資格であり、日商簿記検定の中で最上位に位置します。経理・財務の分野では非常に高く評価され、上場企業や監査法人、税理士事務所などでも通用する実力を示す指標となります。
難易度の目安
合格率:約8-10%(※商工会議所データより)
試験内容:商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算
必要な学習時間:800-1,000時間以上が一般的とされる
簿記1級が評価される理由
会計基準に準拠した知識を持っている
企業の財務状況を分析・判断する力がある
税理士試験の受験資格にもなる(=専門性が高い)
簿記2級と比較すると、1級は単に「記帳ができる」レベルではなく、経営判断に使える数字を読み解く力まで求められます。そのため、企業側も即戦力や将来の管理職候補として高く評価します。
簿記1級は転職に有利?企業が評価するポイント
簿記1級は「即戦力の証明」
簿記1級を保有していることで、企業からは以下のような点が評価されます:
会計・財務の専門知識を体系的に習得している
経営分析や原価計算など、実務に直結したスキルを持っている
将来的に経理・財務部門の中核人材や管理職候補として活躍が期待できる
特に、上場企業・大手企業・経理専門職の人材紹介会社では、「簿記1級保有者=即戦力人材」として扱われるケースが多くあります。
企業が評価する3つのポイント
経営層との会話ができる会計リテラシー
決算書の読み書きだけでなく、経営判断につながる数字の解釈力があると評価されます。例えば、利益率や原価率の分析を通じて、コスト削減提案ができる人材として重宝されます。
業務改善・効率化への貢献
工業簿記や原価計算の知識を活かし、製造業などでの原価管理・在庫評価の精度向上に貢献できます。ITやERP(会計システム)導入時の業務要件整理にも役立つことがあります。
税理士・会計士を目指すポテンシャル
簿記1級を持つことで税理士試験の受験資格が得られるため、将来的な資格取得を視野に入れた採用も行われています。特に、会計事務所・監査法人では高く評価されます。
注意点:経験とのバランスも見られる
ただし、資格だけではなく、以下のような要素も見られる点には注意が必要です。
実務経験の有無/業界知識やITスキル(Excel・会計ソフト等)/コミュニケーション能力や業務理解力
資格は「入り口」であり、それをどう活かすかがポイントです。この点を押さえた転職戦略が、成功の鍵になります。
簿記1級を活かせるおすすめの職種5選
1. 経理(主計・決算担当)
主な業務:
月次・四半期・年次決算/連結決算(上場企業の場合)/税務申告書の作成や監査対応
簿記1級が活かせる理由:
複雑な会計処理や税務対応が求められるポジションでは、簿記1級レベルの知識が強く求められます。特に上場企業や外資系では評価が高く、管理職への登用も現実的です。
2. 財務(資金管理・財務戦略)
主な業務:
資金繰りの管理/銀行との折衝・借入交渉/財務分析や資金調達計画の立案
簿記1級が活かせる理由:
財務は経営戦略に直結する部門であり、会計数値を正確に理解し分析できるスキルが不可欠です。簿記1級取得者は、より経営視点での判断力があるとみなされます。
3. 管理会計・原価計算担当
主な業務:
製品別・部門別の収支管理/原価計算・予実分析/KPI設計と経営層への報告
簿記1級が活かせる理由:
工業簿記・原価計算の知識がそのまま業務に直結します。製造業や食品業界など、コスト管理が重要な企業でニーズが高いです。
4. 税理士・会計事務所スタッフ
主な業務:
決算書・申告書作成/税務相談・顧問業務/法人・個人の会計サポート
簿記1級が活かせる理由:
簿記1級を取得していれば税理士試験の受験資格が得られます。まずは会計事務所で経験を積むルートが一般的で、未経験者でも採用されやすい分野です。
5. 監査法人・内部監査
主な業務:
企業の財務諸表監査/業務フローの監査・改善提案/不正調査やガバナンスチェック
簿記1級が活かせる理由:
正確な会計知識に加えて法令遵守の視点が求められます。公認会計士を目指す人の登竜門としても選ばれやすい分野です。
年収はどれくらい?簿記1級保有者の転職後の給与相場
簿記1級を取得していることで、転職市場では高い年収帯を狙いやすくなる傾向があります。特に、上場企業や専門職(財務・経営管理・監査など)では、評価が年収に直結しやすいのが特徴です。
年収の目安(職種別)
下表は職種別の年収相場(目安)です。
職種 | 年収相場(目安) |
経理スタッフ(決算担当) | 約400万〜600万円 |
経理マネージャー | 約600万〜800万円 |
財務(資金管理・資金調達) | 約500万〜900万円 |
管理会計・原価計算 | 約500万〜750万円 |
税理士事務所スタッフ | 約350万〜600万円(※資格有無で変動) |
監査法人スタッフ | 約500万〜800万円 |
※地域・企業規模・実務経験によって上下します。
年収アップに直結しやすいケース
上場企業や外資系企業への転職:連結決算・IFRSなど高度な会計スキルが必要なため、簿記1級の知識が直接評価されやすいです。
経理から財務・管理会計へのキャリアチェンジ:数字を「処理する側」から「分析・戦略に活かす側」へと変わることで、年収レンジも上がります。
資格手当が支給される企業を狙う:簿記1級保有者に対して月1万円〜2万円の資格手当を支給している企業もあり、実質的な年収アップにつながることも。
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実務未経験者の年収の目安
実務未経験でも簿記1級を持っていれば、初年度で350万-450万円程度からスタートできるケースも増えています。特に若手(20代)であれば「ポテンシャル採用」として評価されやすく、今後のキャリアと年収の伸びしろを期待されることも多いです。
実務経験がない場合はどうする?未経験からの転職戦略
1. ポテンシャル採用を狙える企業を選ぶ
以下のような企業では、知識重視でポテンシャル採用を行っているケースがあります:
中小企業やスタートアップ(経理体制をこれから作る段階)/会計事務所(資格保有者は歓迎)/資格手当がある企業(スキル習得意欲を重視)
このような企業では、資格=即戦力に近い評価を受けられることが多く、経験よりも意欲や姿勢が重視されます。
2. 派遣や紹介予定派遣からスタートする
「いきなり正社員はハードルが高い…」という方には、派遣社員や紹介予定派遣も有効な選択肢です。
派遣先で実務経験を積みながらスキルアップできる/紹介予定派遣なら、最長6ヶ月の派遣期間後に正社員登用の可能性あり/働きながらさらに資格(税理士・会計ソフトなど)を取得できる
実務経験ゼロでも、「簿記1級+派遣での実務経験」の実績を持てば、数年以内に正社員として大手企業への転職も可能になります。
3. 求人応募の際は「具体的にできること」を明確に伝える
書類選考・面接では、資格だけでなく自分が現場で何をできるかをアピールすることが大切です。
例:アピールポイントの作り方
簿記1級の学習を通じて「貸借対照表や損益計算書の構造」を深く理解している/原価計算や予算管理の知識があり、製造業での原価管理に貢献できる/Excel(関数・ピボットテーブル)やfreee・弥生会計などのソフトを独学で習得している
“知識+行動”を見せることで、未経験でも即戦力に近い印象を与えることができます。
4. 転職エージェントを活用する
実務未経験でも簿記1級保有者を積極的に紹介している転職エージェントを利用するのもおすすめです。エージェントを通すことで、「未経験歓迎・資格重視」の求人に出会いやすくなります。
ムービンでは簿記1級に強い転職エージェントとして、各事業会社の経理ポジションから中小大手監査法人、コンサルティングファームなど幅広いキャリア、求人をご紹介しております。ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
成功事例に学ぶ!簿記1級を活かした転職体験談
事例@:飲食業の店長 → メーカー経理(27歳・男性)
Before:
大学卒業後、チェーン系飲食店で5年間勤務。店舗運営・シフト管理を担当。会計知識ゼロだったが、「経営に関わる仕事がしたい」と思い独学で簿記1級に挑戦。
After:
簿記1級合格後、経理未経験ながら中堅製造メーカーの経理職(正社員)に内定。決め手は「経営に数字で貢献したい」という熱意と、実務をイメージした自己PR。
ポイント:
店舗管理で数字への関心が高かったことが評価された/簿記1級+Excelスキルを独学で習得した努力がアピール材料に
事例A:大学新卒後フリーター → 税理士法人の正社員(25歳・女性)
Before:
文系大学卒業後、アルバイトをしながら資格勉強。税理士を目指してまず簿記1級を取得。
After:
税理士法人にて会計スタッフ(正社員)として採用。未経験だが資格取得意欲と将来性を評価され、育成前提で内定。
ポイント:
税理士試験受験資格があることが大きなアドバンテージに/未経験者の育成体制がある法人を転職エージェントが紹介
事例B:営業職 → 事業会社財務経理部門(28歳・男性)
Before:
IT商社で営業職として勤務。数字への苦手意識を克服したくて簿記を勉強。2級からスタートして1年半で1級に合格。
After:
財務部門のポテンシャル採用枠で上場企業に転職。簿記1級+営業経験の掛け合わせが評価され、財務分析・予算管理の担当に。
ポイント:
営業経験で培った調整力・提案力が財務業務にも通用/異職種からのキャリアチェンジでも1級が“専門性”の証明に
簿記1級はキャリアアップに有効な資格
簿記1級が転職に強い理由
会計・財務の基礎だけでなく、経営判断に役立つ分析力があると見なされる/税理士試験の受験資格が得られ、専門性の高さを証明できる/未経験でも、資格取得の努力と意欲を評価する企業が増えている
転職成功のポイント
職種選びは重要:経理、財務、会計事務所など、1級が直接活きる職種を狙う/実務経験がなくてもOK:ポテンシャル採用を行っている企業は多い/エージェントの活用や自己PRの工夫で差がつく
簿記1級という専門資格を持っている今だからこそ、キャリアアップ・年収アップのチャンスがあります。「いつか転職しよう」と迷う前に、自分の市場価値を知ることから始めてみませんか?まずは、会計・経理職に強い転職エージェントに無料相談するだけでも、大きな一歩になります。
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