証券会社の年収はいくら?職種・年代別に転職後のリアルを徹底解説
証券会社と聞くと、「高収入」「実力主義」「歩合が大きい」といったイメージを持つ方が多いでしょう。
実際、証券業界は他の金融業界に比べて年収水準が高めですが、その背景には明確な理由があります。
この記事では証券会社の年収をご紹介しています。
まずは証券会社の平均年収を把握し、転職を検討する上での「現実的な基準値」を知っておきましょう。
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証券会社の平均年収は?業界全体の相場を押さえよう
証券会社の平均年収はどれくらい?
2024年-2025年の最新データ(有価証券報告書・転職サイト各社調査)をもとに、主な証券会社の平均年収は以下の通りです。
企業名 | 平均年収(2024年時点) | 平均年齢 | 従業員数 |
野村證券 | 約1,250万円 | 40.6歳 | 約5,000名 |
大和証券 | 約950万円 | 40.2歳 | 約4,000名 |
SMBC日興証券 | 約1,000万円 | 39.8歳 | 約3,500名 |
みずほ証券 | 約1,050万円 | 41.0歳 | 約3,000名 |
東海東京証券 | 約780万円 | 39.0歳 | 約1,000名 |
中堅・地場証券 | 約500-700万円 | 35-40歳前後 | 数百-千名規模 |
※上記はあくまで全体の平均であり、職種・役職・成果によって大きく上下します。
特に大手証券会社では、インセンティブ(業績連動賞与)の割合が高く、トップ営業マンや専門職は年収2,000万円以上になることも珍しくありません。
他業界との比較|本当に高年収?
証券会社の年収は、他の金融業界や一般的な業種と比べても高水準に位置しています。
業種 | 平均年収(参考) |
証券会社 | 約800万-1,200万円 |
銀行(メガバンク) | 約600万-950万円 |
生命保険・損害保険 | 約550万-800万円 |
IT・通信 | 約550万-850万円(差が大きい) |
メーカー(大手) | 約500万-700万円 |
小売・サービス | 約400万-500万円 |
このように、実力次第で大きく収入を伸ばせる点が証券業界の魅力です。
ただし、同時にプレッシャーやノルマも大きく、高年収の裏には厳しい評価制度や競争がある点も認識しておく必要があります。
大手と中小でどれくらい差がある?
大手証券(野村・大和・日興など)の特徴
基本給+インセンティブ(営業成績連動)の制度が整備されている
賞与が年間数百万円単位になるケースも
成果を出せば、年齢問わず昇給・昇格が可能
中小・地場証券の特徴
基本給が抑えめで、インセンティブ比率が高い傾向
福利厚生や教育制度は企業ごとにばらつきがある
地域密着型の営業スタイルが中心
「安定性」や「働きやすさ」を重視するなら大手、「自由度」や「地域密着」を求めるなら中堅-地場証券という選び方も検討できます。
職種別に見る証券会社の年収の違い
証券会社の年収は、会社規模だけでなく配属される職種によっても大きく変わります。
同じ会社でも、営業・トレーディング・リサーチなど、職種によって働き方も報酬体系も異なるのが特徴です。
ここでは代表的な職種ごとに、仕事内容・年収目安・転職者に向いている人の特徴を紹介します。
リテール営業(個人向け営業)
主な仕事内容
個人顧客に対して、株式・投資信託・債券・保険などの金融商品を提案・販売します。
証券会社の中ではもっとも人数が多く、新卒・中途を問わず配属されやすい職種です。
年収の目安
若手(20代後半):400万-600万円/中堅(30代):700万-900万円/成績上位者:1,000万円超も可能(歩合・賞与込み)
特徴
インセンティブ(営業成果)により大きく変動
数字に対するプレッシャーが大きい反面、実力次第で若くして高収入も可能
対人力・メンタルの強さが求められる
「成果を出せば年齢関係なく評価されたい」「自分の頑張りがそのまま給与に反映される環境が良い」方に向いています。
法人営業・プライベートバンカー(PB)
主な仕事内容
中小企業-上場企業までの法人や、富裕層個人を対象にした営業職。
資金運用、M&A、資本政策の提案などより専門性の高い金融サービスを提供します。
年収の目安
若手:600万-800万円/中堅-管理職:900万-1,500万円超/成果を出すと2,000万円以上のケースもあり
特徴
専門知識や信頼構築力が求められる
一人あたりの取引金額が大きく、報酬への影響も大きい
外資系・大手証券でのニーズが高い職種
トレーダー・ディーラー・アナリストなど専門職
主な仕事内容
トレーダー/ディーラー:自社資金や顧客資産を用いて株式・為替・債券の売買を行う
アナリスト:特定の業界・企業について調査・分析し、投資判断の材料を提供
クオンツ・リスク管理:市場の数理分析やリスク管理のスペシャリスト
年収の目安
トレーダー/ディーラー:800万-2,000万円以上/アナリスト:600万-1,200万円/クオンツ等専門職:700万-1,500万円
特徴
専門スキル・実績が重視される分野で、中途採用でも即戦力が優遇されやすい
外資系証券では成果報酬の比率が高く、1億円プレイヤーも存在
一方で競争も激しく、継続的に成果を出せないと報酬が安定しないことも
「数字・分析・スピードが得意」「実力勝負の世界で稼ぎたい」方におすすめの領域です。
このセクションでは、証券会社における主な職種ごとの収入の違いや適性を解説しました。
自分が目指すライフスタイルやキャリアに合わせて、どのポジションが最適かを考えるヒントになれば幸いです。
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年代・キャリア別の年収推移
20代-30代の若手はどれくらい稼げる?
新卒や20代で証券会社に入った場合、営業職を中心に比較的早い段階で高収入が可能です。
年齢 | 想定年収(営業職) | 特徴 |
22-24歳 | 350万-450万円 | 固定給が中心、成績次第で変動あり |
25-27歳 | 450万-600万円 | 一定の営業実績が出始める時期 |
28-30歳 | 600万-800万円 | 成績上位者はインセンティブ込みで年収1,000万超も |
特にメガ証券では20代のうちに年収700万-900万円を超える人も珍しくありません。
一方で、数字を出せない場合は昇進・昇給が遅れやすく、格差も大きくなりがちです。
管理職・マネージャークラスの収入
役職 | 想定年収(レンジ) | 備考 |
主任・係長クラス | 700万-900万円 | 若手の育成やチーム運営が始まる |
課長・支店長代理クラス | 900万-1,200万円 | 責任範囲が広がり、賞与も増える |
支店長・本部課長 | 1,200万-1,500万円 | 営業所全体の数値管理を担う |
大手証券では40代で1,500万円前後に到達する人もおり、プレーヤー時代より安定して高年収を得られるケースが多くなります。
実力次第で年収1,000万超は本当か?
はい、事実です。
特に営業職やトレーダー職では、成果によっては年齢・社歴に関係なく年収1,000万円以上を狙える環境があります。
新卒5年目で年収900万-1,200万円台に到達した事例
外資系証券で20代後半から1,500万円以上稼ぐトレーダーも
フルコミッション制の中堅証券で2,000万円超のトップ営業マンも存在
ただし、これらは継続的に成果を出している人に限られます。
反対に、インセンティブに頼りすぎると業績が悪化した年に収入が大きく落ち込むこともあるため、安定性とのバランスをどう取るかも重要です。
証券会社に転職して年収アップできる人の特徴
異業種からの転職で年収が上がるパターン
証券業界未経験からのチャレンジでも、営業力や顧客対応力が評価されて年収アップを実現するケースは少なくありません。
例)保険営業 → 証券会社のリテール営業
前職:年収450万円(30歳・個人保険営業)
転職後:年収580万円+成果連動の賞与あり
結果:転職初年度から年収130万円アップ
このように、成果志向の営業経験者であれば、証券会社でも即戦力として期待され、早期に高年収を目指すことができます。
「金融業界未経験だから無理かも」と思っていた方が、行動力と実績重視の評価環境にマッチして収入アップを叶える例は珍しくありません。
金融業界経験者が活かせるスキルとは?
銀行・保険・不動産・コンサル業界など、「お金」と「人」を扱う業種の出身者は、証券会社への転職でも高く評価される傾向があります。
評価されやすいスキル
法人・個人に対する提案営業の経験
金融商品(投信・保険・ローン等)の知識
プレゼン・交渉・クロージング力
FPや証券外務員などの資格
これらを活かすことで、入社後すぐに成果を出しやすく、インセンティブで年収を伸ばしやすいという強みがあります。
年収アップにつながる志望動機・自己PRのコツ
転職時の面接や書類でも、証券会社は「どんな価値を提供できるか」を具体的に示すことが重要です。
年収アップを実現している人の共通点
これまでの成果を「数字」で語れる
顧客との信頼構築エピソードを伝えられる
「証券業界でチャレンジしたい理由」を明確に持っている
自分の強みが会社の方針・顧客層とマッチしている
特別な資格や知識がなくても、「どんな課題を解決してきたか」をしっかり伝えることで、高評価につながることも多くあります。
証券会社は、年功序列よりも“結果と意欲”を重視する業界です。
その分、「これからどう成長したいか」「どんな貢献ができるか」を明確に伝えることで、転職時から高年収を実現することができます。
証券業界の将来性とキャリアパス
ネット証券・外資系・ベンチャーの動向
従来の対面営業中心のスタイルから、デジタルを活用した金融サービスへと業界全体が進化しています。
業界の注目ポイント
SBI証券・楽天証券などのネット証券は成長市場
外資系証券では、グローバル案件や高度専門職のニーズが増加
証券×IT(FinTech)領域では、スタートアップ企業での採用も活発
「安定を求めるなら大手証券」「柔軟な働き方やスピード感を重視するならネット・外資・ベンチャー」と、自分の志向に合った選択肢が広がっています。
「稼げるけど厳しい」は本当か?働き方の実態
証券会社は「ノルマが厳しい」「離職率が高い」といったイメージを持たれがちですが、働き方改革や職場環境の見直しが進んでいる企業も増えています。
最近の変化
メガ証券ではチーム制の営業を導入し、個人の負担を軽減
インセンティブ評価だけでなく、行動・プロセス評価を重視する会社も増加
育児と両立できるような時短勤務・在宅制度の導入も拡大中
働く環境は年々改善されており、「稼げて、長く働きやすい職場」を目指す動きが進んでいます。
証券会社で身につくスキルと転職後の選択肢
身につく主なスキル
金融知識・投資の基礎から応用
提案営業・交渉・クロージング力
顧客対応・信頼構築・課題解決能力
市場分析やリスクマネジメントスキル
キャリアの広がり例
コンサルティング会社(財務・投資分野)
事業会社の経営企画・財務部門
独立してFP・IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
FinTech企業・スタートアップへの転職
証券会社は「終着点」ではなく、「次のキャリアの土台を築く場所」としても非常に有益なフィールドです。
市場の変化が激しい時代だからこそ、自分自身の市場価値を高める環境として、証券会社という選択肢は十分に前向きです。
まとめ 証券会社転職で年収もキャリアも上げるために
証券会社への転職は、年収アップを目指すうえで非常に魅力的な選択肢です。
特に、営業力や金融知識、実行力に自信のある方であれば、実力次第で20代から年収1,000万円超えを目指すことも可能です。
また、近年は業界全体で働き方改革やデジタル化が進み、「ただ厳しいだけの業界」ではなく、成果が評価されつつも、柔軟なキャリアを築ける環境へと変化しています。
証券会社への転職を成功させるポイント
職種別の年収相場と働き方を事前に理解しておく
自分のスキルや経験が活かせるポジションを見極める
成果主義の評価制度をプラスに捉え、成長意欲をアピールする
年収だけでなく、長期的なキャリア形成につながる環境かどうかも確認する
「稼ぎたい」「成長したい」「金融業界でキャリアを築きたい」??そんな方にとって、証券会社はチャレンジする価値のある業界です。
転職は、自分の可能性を広げる第一歩。環境を変えたいと感じた今が、動き出すタイミングかもしれません。
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