銀行に転職したら年収はどうなる?企業別・年代別にリアルを解説
銀行は「安定して高年収」のイメージがありますが、実際は規模・職種・年齢・地域で大きく差が出ます。
この記事では、業界全体の平均年収からメガバンク・地銀・信金の違い、年代/役職別レンジ、他業界比較を整理。
さらに、異業種→銀行/銀行間の転職で年収がどう変わるか、年収を伸ばしやすい職種・スキル、本部企画や法人営業など狙い目ポジション、銀行ならではの魅力と将来性まで具体的に解説します。
年収と安定を両立できる現実的な選び方が分かります。
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銀行業界の年収の基本|平均額と相場を知る
銀行業界は、一般的に「安定していて高年収」と思われがちです。しかし実際には、所属する銀行の規模や職種、年齢、地域によって、年収にはかなりの幅があります。
まずは、転職を検討するうえで基礎となる、銀行業界全体の年収相場を押さえておきましょう。
全体の平均年収はどれくらい?
厚生労働省や転職サイトの統計をもとにした最新データによると、銀行業界の平均年収は以下の通りです。
職種・立場 | 平均年収(目安) |
銀行業界全体(平均) | 約580万-650万円 |
メガバンク社員 | 約750万-900万円 |
地方銀行社員 | 約500万-650万円 |
信用金庫・信用組合 | 約450万-550万円 |
メガバンクは業界内でも突出して高水準の傾向があり、全国転勤・長時間労働といった条件もありますが、待遇面ではやはり強い存在感があります。
一方、地銀・信金でも大きな格差があるため、「銀行=高年収」と一括りにするのは危険です。
年齢・役職別の年収イメージ
銀行業界では、今でも一定の年功序列が残っており、年齢や勤続年数とともに収入が上がっていく構造が多く見られます。
年齢 | メガバンク | 地方銀行 | 信金・信組 |
25歳(入行3年目) | 約450万円 | 約400万円 | 約350万円 |
30歳(主任クラス) | 約600万円 | 約500万円 | 約420万円 |
40歳(課長クラス) | 約900万円 | 約700万円 | 約550万円 |
50歳(部長クラス) | 1,000万円- | 800万円- | 600万円- |
昇進のスピードや評価制度によっても差が生まれますが、概ね30代で600万円前後、40代で700万-900万円台を目指せる環境が多いのが特徴です。
他業界との比較で見る銀行の立ち位置
では、銀行の年収は他業界と比べてどうなのでしょうか?
業界 | 平均年収(参考) |
銀行 | 約600万円前後 |
保険 | 約580万円前後 |
IT・通信 | 約550-650万円(企業差が大きい) |
製造(メーカー) | 約500-600万円 |
小売・サービス | 約400万円台前半 |
銀行は、伝統的な業界の中では比較的高い水準を維持しているものの、昨今の再編や人員削減の動きもあり、「安定=将来も安泰」とは言い切れない現実もあります。
収入面では依然として魅力的な業界ではあるものの、今後の変化にも目を向けておくことが大切です。
メガバンク・地銀・信金で年収はどう違う?
銀行と一口に言っても、「メガバンク」「地方銀行(地銀)」「信用金庫・信用組合(信金・信組)」では、給与水準・キャリアの進み方・求められるスキルが大きく異なります。
ここでは、それぞれの銀行種別ごとの特徴と、実際の年収レンジを整理します。
三菱UFJ・三井住友・みずほの年収例(メガバンク)
いわゆる「メガバンク」と呼ばれる大手都市銀行(MUFG、SMBC、みずほ)は、業界トップクラスの年収水準を誇ります。
年齢層 | 平均年収(概算) |
20代後半 | 約500万-600万円 |
30代前半 | 約650万-750万円 |
40代(課長職) | 約900万-1,200万円 |
部長クラス以上 | 1,300万円-2,000万円以上 |
特徴:
全国転勤・海外勤務の可能性あり
ハイプレッシャーな職場だが、成果主義も強く昇進すれば高収入に直結
新卒・中途ともに研修制度が充実している
年収アップ・キャリアアップのスピードを重視する方には非常に魅力的ですが、長時間労働や成果プレッシャーに耐えられるかが分かれ道となります。
地方銀行・第二地方銀行の平均年収
地銀は地域に根ざした銀行で、給与水準はメガバンクよりもやや低めですが、転勤範囲が狭く、地域密着で働けるという特長があります。
年齢層 | 平均年収(概算) |
20代後半 | 約400万-500万円 |
30代前半 | 約500万-600万円 |
40代(課長職) | 約700万円前後 |
部長クラス以上 | 約800万-900万円 |
特徴:
地元志向の人に人気。地域に腰を据えて働ける
昇進は年功序列型の企業が多い
福利厚生や住宅手当などの待遇は手厚い傾向もある
「地元で安定して働きたい」「大手ほどの競争環境は避けたい」方にとって、地銀は現実的でバランスの取れた選択肢です。
信用金庫・信用組合の平均年収
信用金庫・信用組合(信金・信組)は、より地域密着型の小規模金融機関です。
年収水準はやや控えめですが、地域の中小企業・個人との関わりが多く、「地域に貢献する仕事をしたい」という方に根強い人気があります。
年齢層 | 平均年収(概算) |
20代後半 | 約350万-450万円 |
30代前半 | 約450万-500万円 |
40代(課長職) | 約550万円前後 |
管理職以上 | 約600万-700万円 |
特徴:
転勤は狭いエリア内が基本。家庭と両立しやすい環境
管理職になるには長年の勤務と実績が必要
福利厚生や教育制度は堅実なものが多い
派手さはないですが、安定志向の人・地域で長く働きたい人には向いている環境です。
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銀行に転職すると年収は上がる?下がる?
銀行への転職を考えるとき、多くの人が真っ先に気になるのが「年収の変化」です。
結論から言うと、転職によって年収が上がる場合もあれば、下がる場合もある――重要なのは、「どの銀行に」「どんな経歴で」「どんな職種に」転職するかです。
ここでは3つの転職パターンに分けて、年収変化の傾向を解説します。
異業種 → 銀行の場合の年収変化
ケース1:営業職(IT企業)→ 地方銀行の法人営業
前職年収:約450万円(30歳)
転職後年収:約420万円(試用期間終了後、昇給予定)
→ やや年収ダウン
ただし福利厚生が充実しており、住宅補助・退職金制度などを含めると「総合的な待遇はアップ」と感じるケースも。
ケース2:経理職(中小メーカー)→ 信用金庫の内部事務
前職年収:約400万円
転職後年収:約380万円(昇給ペースは緩やか)
→ 初年度はやや減少
ただし、「長く働きやすい環境」や「家から近い勤務地」に魅力を感じ、満足度は高い。
【傾向まとめ】
異業種から銀行に転職する場合、初年度の年収は横ばい-ややダウンする傾向があります。
ただし銀行は昇給制度が明確な企業が多く、長期的には年収アップの可能性も◎。
同業種 → 別の銀行への転職事例
ケース3:地方銀行 → メガバンク(法人営業)
年収アップ:約100万円(35歳)
前職:年収550万円 → 転職後:年収660万円+業績連動賞与
→ 明確な年収アップに成功
メガバンク側が専門知識と営業経験を評価し、スムーズに昇格・即戦力として採用された例。
ケース4:信用金庫 → 地方銀行(リテール営業)
年収変化:ほぼ横ばい(約480万円)
ただし評価制度が明確な企業で、成果次第でインセンティブが増える環境に
【傾向まとめ】
銀行間の転職では、キャリアの方向性や成果によって年収アップが可能です。
特に、メガバンク・本部機能・法人営業などでスキルが明確な人は高く評価されます。
年収を上げやすい人の共通点
銀行への転職で年収アップにつながる人には、いくつかの共通点があります。
スキル・経験が明確にアピールできる
法人営業での実績
金融商品知識(投信・保険・融資など)
マネジメント・育成経験
転職先のニーズとマッチしている
特定分野に即戦力人材を求めているタイミングでの応募
DXや金融ITの知見がある人材は引く手あまた
年収交渉をエージェント経由で行っている
自己応募より、年収交渉をプロに任せるほうが有利な条件を引き出しやすい
「ただのキャリアチェンジ」ではなく、「価値あるスキルの移籍」としてアピールすることが、銀行転職での年収アップの鍵です。
銀行で高年収を狙うには?職種・キャリア別に解説
銀行業界では、配属される職種やキャリアの方向性によって、年収の伸び方が大きく変わります。
「どこで働くか」だけでなく、「どのポジションで何をするか」まで視野に入れて転職活動を進めることが、収入アップの近道になります。
法人営業・本部企画・資産運用など年収が高い職種
【1】法人営業(企業向け融資・取引拡大)
特徴:企業の資金調達や設備投資の相談などを担当
年収レンジ:30代で600万-800万円以上
評価ポイント:提案力・交渉力・顧客開拓実績
→ 数億円単位の融資を扱うこともあり、インセンティブがつく企業では大きな年収差が出やすい職種です。
【2】本部企画・経営企画・リスク管理
特徴:銀行全体の経営方針、商品設計、管理体制づくりを担う
年収レンジ:管理職で800万-1,200万円
評価ポイント:経営的視点・財務知識・プロジェクト推進力
→ 「現場」ではなく「戦略側」に立ちたい人には向いており、30代で役職付きの採用も可能なポジションです。
【3】資産運用・富裕層向けコンサルティング(PB部門など)
特徴:投資信託・保険・不動産など幅広い金融商品を提案
年収レンジ:実績によって600万-1,000万円超
評価ポイント:商品知識、ライフプラン設計力、提案の信頼性
→ 金融商品の提案スキルがある人は、特に外資系金融・信託銀行などでも高く評価されます。
出世・昇格と年収アップの関係
銀行は比較的年功序列の文化が残る業界ですが、近年は成果主義を取り入れる企業も増え、昇格による年収アップは明確です。
役職 | 想定年収(目安) |
一般社員(20代後半) | 約500万-600万円 |
主任・係長クラス(30代前半) | 約650万-750万円 |
課長クラス(40代前半) | 約800万-1,000万円 |
部長クラス(50代前半-) | 1,000万-1,500万円以上 |
特に都市銀行では、30代で課長・40代で部長というキャリアも十分現実的です。
中途採用で評価されやすいスキルとは
転職で銀行に入り、短期間で年収を上げていくには、「銀行が今求めているスキル」を押さえることが重要です。
銀行で今、求められている中途採用人材の特徴:
法人営業・不動産・金融商品販売などの実務経験
コンサル業界出身者(提案型営業・課題解決型の思考)
IT・デジタル人材(FinTech・DX・システム企画など)
経理・財務・リスク管理などの高度専門人材
特にデジタル領域では、「銀行未経験でも即戦力」として高年収で採用されるケースが増加中です。
銀行は年収だけじゃない。転職先としての魅力と可能性
銀行は、年収や福利厚生が魅力なだけでなく、専門スキルの習得・キャリアの広がり・社会的信用の高さといった側面でも、多くの魅力を持つ業界です。
このセクションでは、「銀行への転職=年収アップ」だけではない、長期的に価値のある選択肢としての銀行の魅力に注目して解説します。
銀行はスキルを伸ばしながら安定した働き方ができる環境
銀行は、金融知識・コミュニケーション能力・提案力など、どの業界でも通用するスキルを身につけられる職場です。
資産運用や法人融資など、専門性の高い知識が身につく
多くの企業・個人と関わるため、信頼関係の構築力が磨かれる
長期的なキャリア形成を支える教育・研修制度が充実
さらに、多くの銀行では安定した給与体系、福利厚生、産休・育休などの制度が整っており、ライフステージが変わっても働きやすいのが特徴です。
これからの銀行は“変革のチャンス”が多い業界
近年、銀行業界では再編やデジタル化が進み、「安定しているだけの職場」から、新たな挑戦ができる業界へと変わりつつあります。
DX(デジタル化)推進やFinTechへの対応が進行中
顧客との新しい関わり方(オンライン相談・アプリ導入)なども増加
IT・企画・マーケティング分野で活躍する中途人材の需要が上昇中
こうした変化の中で、柔軟に対応できる人材ほどチャンスが広がっているというポジティブな側面があります。
銀行は、「変わらない安定」ではなく、「進化しながら安定を築ける業界」へと進化しています。
銀行で得た経験は将来のキャリアにも活きる
銀行で培った経験は、他業界でも高く評価される資産になります。
財務・融資・資産運用の知識 → コンサル・事業会社(財務部等)で活躍
営業やマネジメントスキル → 管理職・経営企画・事業開発へ応用可能
社会的信頼性の高さ → 起業や独立後にもプラスに働く
転職を通じて銀行に入ることは、年収アップと同時に“キャリア資産”を手に入れることでもあるのです。
銀行は「年収だけで選ばれる業界」ではありません。
今後の変化に対応できる柔軟性と、長期的に価値あるスキルが身につく環境として、十分に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
まとめ|銀行への転職で年収アップ・安定を目指すには?
銀行業界への転職は、「年収アップ」だけでなく、「専門スキルの習得」「キャリアの広がり」「安定した環境で働く」という点でも大きな魅力があります。
もちろん、メガバンク・地方銀行・信用金庫など、どの銀行を選ぶかによって待遇や働き方に違いはありますが、自分の希望するライフスタイルや将来像に合った環境を選べば、年収も安定もどちらも実現できる可能性は十分にあります。
銀行転職で押さえておきたいポイントまとめ:
銀行の種類ごとに年収水準や働き方に違いがある
年収アップを狙うなら、法人営業や本部企画などの職種が有利
銀行は“安定しただけの職場”ではなく、変化と成長のチャンスがある
転職後のスキルや経験は、将来のキャリアにも活きる
銀行は今も昔も「信頼」と「成長」を手に入れられる業界のひとつ。
自分に合った働き方を見つけ、価値あるキャリアを築くための一歩として、銀行への転職は十分に前向きな選択です。
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