未経験でも受かる!銀行転職の志望理由の伝え方とNG例を解説
未経験でも銀行への転職は可能です。デジタル化・多様性重視で採用の間口が広がる今、求められるのは“金融経験”よりも“伝え方”。
本記事では、銀行が未経験者を採用する背景、人材ニーズの変化を整理しつつ、「なぜ銀行か」「前職経験をどう活かすか」「業務理解をどう示すか」の作り方を解説。
営業・事務・IT・接客出身別の志望理由例文、NG理由の直し方、面接で“伝わる”話し方(結論ファースト/具体エピソード/自己PRとの一貫性)まで、内定直結のコツを網羅します。
年収アップをしたい方は、弊社ムービンまでお気軽にご相談ください!
銀行に転職する人が増えている背景
未経験でも銀行が採用される理由
近年、銀行業界では異業種からの人材採用が活発になっています。背景には、以下のような要因があります:
デジタル化とテクノロジーの進化: フィンテックの進展やオンラインバンキングの普及により、従来の銀行業務だけではなく、デジタル領域での知識やスキルが重要になっています。そのため、異業種からもこうした技術に精通した人材を採用することが必要とされています。
多様な人材の確保:優秀な人材を確保するために多様なバックグラウンドを持つ人材を採用しています。特に、銀行業界における多様性やインクルージョンの重要性が高まっており、異業種からの採用ニーズが高まっています。
競争の激化:伝統的な銀行だけでなく、フィンテック企業やテクノロジー企業が金融サービスに参入し、競争が激化しています。これに対抗するためには、業界に新しい視点を持ち込み、革新的なサービスを提供することが必要です。
これらの変化により、「銀行=経験者のみ」という常識は薄れつつあり、未経験者にも門戸が広がっているのが現状です。
銀行業界の人材ニーズの変化
従来、銀行の採用では「金融知識」「資格」「堅実さ」が重視されていましたが、現在では以下のようなスキルも評価対象になっています:
コミュニケーション能力
課題解決力・提案力
DX(デジタル・トランスフォーメーション)への理解
顧客の多様化に対応できる柔軟性
そのため、たとえ金融業界の経験がなくても、前職で培ったスキルを志望理由の中でどうアピールするかが内定獲得のカギになります。
銀行への転職で求められる志望理由のポイント
「なぜ銀行なのか」を明確にする
志望理由の中核となるのが、「なぜ他業種ではなく、銀行なのか?」という問いへの答えです。
具体的に伝えるための視点:
銀行業務に魅力を感じたきっかけ(例:資産運用・地域貢献・法人サポートなど)
金融の社会的意義への共感(例:経済を支える基盤であること)
自身のキャリアとの親和性(例:前職の経験を活かして貢献できる場としての銀行)
例文:
「人や企業の“未来を支える”という銀行の社会的役割に強く惹かれました。前職で営業として多くの中小企業と関わる中で、資金繰りや金融支援の重要性を実感し、自分も金融面から支援したいという思いが芽生えました。」
「前職の経験をどう活かすか」を伝える
未経験から銀行を目指す場合でも、「経験がないからダメ」ではなく、「これまでの経験をどう活かすか」にフォーカスして伝えることが大切です。
評価されやすいスキル・経験:
営業経験(ヒアリング力・提案力)
接客経験(顧客対応力・信頼構築力)
事務経験(正確性・マルチタスク能力)
ITスキル(業務効率化、DX対応)
例文:
「前職の法人営業では、常に顧客の課題をヒアリングし、課題解決につながる提案を行ってきました。銀行業務でも、企業の資金ニーズを把握し、最適な金融サービスを提供する姿勢は共通しており、自身の経験を活かせると考えています。」
銀行業務への理解と関心を示す
銀行への理解が浅いままだと、表面的な志望理由になってしまい、「本当にやりたいの?」と疑念を持たれてしまいます。
志望動機に入れるべき視点:
銀行業務の内容(預金、融資、資産運用、コンサル業務など)を理解していること
地域密着型なのか、メガバンクのように広域対応なのか、応募先の特徴に言及する
今後の業界の変化にも対応したいという意欲(例:フィンテック、SDGs融資など)
例文:
「貴行が推進されている地元企業への創業支援や、地域密着型の金融サービスに強く魅力を感じました。融資や経営相談を通じて地元経済を支える業務に携わりたいと考えています。」
未経験者向け|銀行転職の志望理由の例文
銀行業界未経験の方が転職活動で内定を得るためには、「なぜ銀行業界に転職したいのか」と「自分のどの経験が活かせるのか」を明確に伝えることが重要です。
ここでは、出身業界・職種別に、説得力のある志望理由の例文を紹介します。志望理由は、以下の3つの要素をバランスよく含めるのが効果的です。
銀行を志望する動機(業界理解・企業理解)
自身のこれまでの経験やスキル
その経験を銀行でどう活かしていきたいか(貢献意欲)
営業職から銀行への転職
営業職出身の方は、顧客との信頼関係を築く力や、課題解決型の提案スキルが銀行業務にも活かせます。特に融資営業や法人営業の場面では、前職での営業経験が強みとなります。
志望理由の例文
前職では法人営業として、主に中小企業の経営者を対象に、課題ヒアリングから提案、アフターフォローまでを一貫して行ってきました。
取引先から資金繰りや設備投資に関する相談を受けることもあり、金融支援の必要性を強く感じたことが、銀行業界を志望したきっかけです。
今後は、銀行の立場から企業の成長を支援することで、より本質的な価値提供ができると考えております。これまで培ってきた提案力と顧客対応力を活かし、貴行の営業担当として貢献していきたいと考えています。
事務職から銀行への転職
事務職経験者は、正確な処理能力や複数業務を同時に進行させるマルチタスク力が評価されます。銀行の窓口業務や後方事務でも、そうしたスキルは即戦力として期待されます。
志望理由の例文
これまで一般企業で営業事務を担当し、契約書の作成、請求処理、顧客対応など幅広い業務に携わってきました。
常に正確性とスピードを重視し、ミスのない処理とスムーズな対応を心がけてきたことは、自分の強みだと感じています。
銀行業務も法令遵守や高い事務処理能力が求められると理解しており、これまでの経験を活かして、正確で丁寧な仕事を通じてお客様と組織の信頼を築いていきたいと考えております。
異業種(IT・接客業など)からの転職
異業種からの転職者は、自分が持っている独自の視点や経験を銀行業務にどう結びつけるかが重要です。ITスキルや顧客対応力など、銀行に新たな価値をもたらす能力があれば、それを志望理由に反映しましょう。
IT業界出身者の例文
前職ではIT企業でシステムエンジニアとして、金融機関向けのシステム開発にも携わってきました。
技術の進化により、銀行業界でもデジタル化や業務効率化が進んでおり、自身のITスキルを活かせる場面が多いと感じています。
今後は、よりお客様に近い現場で、金融知識とテクノロジーの両面から付加価値を提供できる人材を目指したいと考え、銀行業務への転職を決意しました。
接客・販売業出身者の例文
アパレル業界での接客販売を通じて、顧客のニーズを的確にくみ取り、信頼関係を築くことの大切さを学びました。
単なる販売ではなく、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供する中で、「人」を重視した対応が強みとなりました。
銀行でも、地域に根ざした顧客対応や信頼構築が求められると理解しており、これまでの接客経験を活かして、お客様の生活や事業を支える存在として貢献したいと考えています。
このセクションのまとめ
銀行業界は未経験であっても、これまでの職務経験をどう活かせるかを明確に伝えることで、十分に採用の可能性があります。
志望理由を作成する際は、「銀行を選んだ理由」「前職で得たスキル」「銀行での活かし方」の3点を軸に構成すると、説得力が高まります。
年収アップをしたい方は、弊社ムービンまでお気軽にご相談ください!
銀行転職でやってはいけない志望理由のNG例
志望理由は、その人の志望度・理解度・適性を判断するための重要な材料です。しかし、内容次第では「なんとなく志望している」「うちじゃなくてもいいのでは?」といったマイナス印象を与えてしまうこともあります。
ここでは、銀行への転職を目指す上で避けるべき志望理由の典型例と、その改善方法を紹介します。
「安定しているから」だけの理由は弱い
銀行業界は確かに安定しているというイメージがありますが、それを唯一の志望理由にしてしまうと、以下のような懸念を持たれます。
「どの業界でも良かったのでは?」
「やりたいことがないのでは?」
「変化に対応する意欲が低いのでは?」
NG例:
「将来にわたって安定して働ける職場だと感じたため、銀行業界を志望しました。」
改善ポイント:
「安定性」に加えて、具体的な業務内容への興味や、企業の方針への共感を盛り込みましょう。
修正例:
「社会的インフラを支えるという銀行の役割に魅力を感じました。安定した環境の中でも、新たなサービスや地域密着の取り組みを通じて成長できる点に惹かれ、貴行を志望しました。」
抽象的すぎる表現では熱意が伝わらない
「人の役に立ちたい」「成長したい」という言葉自体は悪くありませんが、それだけでは説得力やオリジナリティに欠けます。
NG例:
「自分自身も成長しながら、人の役に立つ仕事がしたいと思い、銀行を志望しました。」
改善ポイント:
抽象的な表現ではなく、どのような場面で人の役に立ちたいのか、銀行で何をしたいのかを具体的に書くことが重要です。
修正例:
「個人のお客様のライフプランや、中小企業の経営課題に対して、金融面から具体的な支援を行える点にやりがいを感じました。これまでの接客経験を活かし、信頼関係を築きながら、お客様にとって価値のある提案をしていきたいと考えています。」
企業・業界研究不足が見抜かれる表現
「御社の安定した経営基盤に惹かれました」「地域密着型のサービスに魅力を感じました」など、どの銀行にも当てはまりそうな表現だけでは不十分です。
採用担当者は、「本当にうちの銀行のことを調べたのか?」を敏感に見ています。
NG例:
「地域密着でお客様に寄り添ったサービスをしている点に惹かれました。」
改善ポイント:
応募する銀行の具体的な取り組み・サービス・方針などに触れることで、理解の深さと志望度の高さを示しましょう。
修正例:
「貴行が取り組まれている地域企業向けの創業支援や、子育て支援と連動した住宅ローン提案などを拝見し、地域に根ざした支援に本気で取り組んでいる姿勢に強く惹かれました。そうした取り組みに自分も関わりたいと考え、志望いたしました。」
このセクションのまとめ
NGな志望理由には共通して、以下のような傾向があります。
説得力がない(誰でも言えそうな言葉)
銀行業務への理解が浅い
応募先の企業理解が不足している
志望理由を作成する際は、「なぜ銀行か」「なぜこの銀行か」「自分に何ができるか」を明確に伝えることが、信頼を得るポイントになります。
面接で志望理由を聞かれた時の伝え方のコツ
書類選考を通過した後、面接ではほぼ必ず「志望理由」を聞かれます。
その際に、単に準備した文章を暗記して話すだけではなく、面接官に“伝わる”話し方や構成を意識することが重要です。
このセクションでは、面接での志望理由の伝え方を、3つの観点から解説します。
結論ファーストで端的に伝える
面接では、最初の数秒で印象が決まると言われています。特に志望理由を話す際は、「結論→理由→具体例」という順序を意識しましょう。
いきなり説明から入ると、「結局なにが言いたいのか」が伝わりづらくなります。
悪い例(説明が先):
「前職では営業をしておりまして、お客様の課題を聞いて提案をするという経験をしてきました。その中で…」
良い例(結論から):
「私は、銀行の融資業務を通じて企業の成長を支援したいと考え、志望しました。その理由は、前職で…」
結論を先に伝えることで、面接官の理解と納得を得やすくなります。
具体的な経験やエピソードで裏付ける
志望理由に信ぴょう性を持たせるには、「なぜそう考えたのか」という背景を、自身の経験や実体験とセットで語ることが大切です。
悪い例(抽象的):
「人の役に立つ仕事がしたいと考えています。」
良い例(具体的):
「営業時代に、資金繰りに悩む中小企業の社長に対して、ファイナンスに関する助言を求められる場面がありました。その際、自分の知識では十分に対応できず、金融の力で支援したいという想いが強くなりました。」
エピソードがあることで、志望理由がより説得力を持ち、面接官の記憶にも残りやすくなります。
自己PRとの一貫性を持たせる
面接では、志望理由と自己PRをバラバラに話してしまう人が多いですが、両者に一貫性があることで、より魅力的な人物として評価されます。
たとえば、自己PRで「課題解決力」をアピールした場合、志望理由でもそれをどう銀行業務で活かせるかに言及すると、話に説得力が出ます。
例:
「私は前職で、顧客のニーズを引き出し、課題を明確化して最適な提案を行うことに注力してきました。銀行の法人営業でも、顧客企業の課題を把握し、資金調達や経営支援といった面で課題解決に貢献できると考えています。」
このように、自分の強みが志望先の業務にどうつながるかを具体的に説明することで、説得力と熱意が伝わります。
まとめ|説得力のある志望理由が転職成功のカギ
銀行への転職では、未経験であっても説得力のある志望理由を伝えられるかどうかが合否を大きく左右します。
ただ「銀行に興味がある」「安定しているから」といった曖昧な理由では、採用担当者の心を動かすことはできません。
転職者にとっての志望理由は、これまでのキャリアや経験をどのように銀行業務と結びつけるかを言語化する場でもあります。自分の強みが銀行でどのように活かせるのか、どんな価値を提供できるのかを明確にすることで、未経験であっても十分にチャンスがあります。
本記事で解説したように、志望理由を構成する際は以下の3点を意識しましょう。
「なぜ銀行業界なのか」という明確な動機
「前職の経験をどう活かせるか」という視点
「応募先企業への理解と適合性」を示す工夫
また、面接で話す際には、結論ファーストで伝えること、具体的な経験で裏付けること、自己PRと一貫性を持たせることがポイントです。
志望理由はただの通過点ではなく、自分のキャリアの方向性を面接官と共有するための重要なツールです。丁寧に考え抜かれた志望理由は、あなたの真剣さや将来性を伝える最大の武器となります。