アビームコンサルティングとbooost technologiesが戦略的業務提携

アビームコンサルティングとbooost technologiesは、企業のサステナビリティ情報開示支援を強化するため、戦略的業務提携を2025年1月に開始しました。両社の強みを融合し、日本企業が迫られる「サステナビリティ2026年問題」への対応を包括的に支援する体制を構築します。

■ 提携の背景：高まるサステナビリティ開示ニーズ
ESGやTCFD対応の必要性が世界的に高まる中、日本でもSSBJ（サステナビリティ基準委員会）がISSB基準と整合した独自の開示基準策定を進行中。2027年3月期から段階的に開示が義務化され、企業は「環境（E）」だけでなく「社会（S）」「ガバナンス（G）」まで幅広く情報を管理・統合する必要があります。

こうした背景から、booostが提唱する「サステナビリティ2026年問題」──すなわち、多くの企業で準備が遅れており、対応を怠れば企業価値の毀損リスクがあるという現実が顕在化。これを受け、高度な統合管理プラットフォームと業務支援力を兼ね備えた両社が連携しました。

■ 両社の強みと統合支援体制
アビームコンサルティング
　・ERP（特にSAP）導入や業務プロセス変革支援に実績
　・サステナビリティ領域では、住友商事と設立した「GXコンシェルジュ」を通じてGHG可視化なども展開
　・GX／SX文脈でのデジタル基盤支援が強み

booost technologies
　・SX（サステナビリティ・トランスフォーメーション）に特化した統合プラットフォーム「booost Sustainability Cloud」を展開
　・2024年末時点で2000社・18万以上の拠点に導入実績
　・SSBJ／ISSB準拠、リアルタイムデータ連携、柔軟なモニタリング機能を提供

■ 提携の具体的取り組み内容
統合型サステナビリティ管理基盤の導入支援
　・SAPなど既存ERPと連携し、財務・非財務データを一元管理可能に
　・企業ごとの課題に即した可視化・分析機能を構築

開示義務対応とその先を見据えたDX支援
　・有価証券報告書向け開示への対応を越え、経営判断への活用、企業価値向上に寄与する情報活用基盤へ進化させる支援を実施

100件規模のサービス導入を目指す
　・初年度以降は、時価総額3兆円〜5000億円超の企業を対象に提案活動を強化

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この業務提携は、「開示義務化対応」から「経営戦略基盤」へとサステナビリティ情報の役割が変化していることを象徴する先進事例です。

対応すべきは“法令”ではなく“企業価値の未来”
今回の連携は単なる制度対応ではなく、「情報開示＝経営資産」と捉えるアプローチ。特にグローバル市場で評価される非財務情報の活用が、企業の競争力強化に直結する時代において、的確なソリューションです。

ERPとSXの連携が“統合経営情報基盤”の鍵
booostのクラウドプラットフォームと、アビームのERP設計力を掛け合わせることで、サイロ化したデータを“活きた経営情報”へと昇華できます。

「サステナビリティ2026年問題」への着実な第一歩
企業の対応遅れが指摘される中で、今動き出すことがリスクマネジメントとチャンス創出の両立を可能にする──その実現に向けたフレームワークが提供され始めています。

このパートナーシップは、SXにおける“次の標準”となり得る展開です。

2025年 1月30日
アビームコンサルティングWebサイト　https://www.abeam.com/jp/ja/news/2025/0130_2/

アビームコンサルティング
1981年4月に等松・青木監査法人（現有限責任監査法人トーマツ）マネジメントサービス部門より独立、等松・トウシュロスコンサルティングとして設立された。その後、2003年に監査法人トーマツと資本関係を解消、デロイト トウシュ トーマツからも脱退し、同時にデロイトコンサルティンググループから離脱した台湾オフィスと共同で独立したコンサルティングファームを形成する。外資系コンサルティングファームとは異なり、意思決定は全て日本で行い、日本特有の文化・慣習を熟知したコンサルティングファームとして、多くの日本企業の経営改革や海外進出をサポート。特にアジア圏におけるグローバル戦略において、幅広い実績を挙げている。

アビームコンサルティングについて

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