30代:会計士の転職事情
30代の会計士の方の場合、大学卒業後監査法人へ入所し、会計士資格取得から修了考査を終え会計士正会員に登録し、インチャージ経験などを経てマネージャーになっている方が多いかと思いますが、そろそろ30歳を超えて今後の転職・キャリアについてお考えの方もいらっしゃるかと思います。
一方で、中にはすでに転職エージェントに相談したものの、思い描いていたキャリアが意外と難しいと感じている方もいらっしゃるかと思います。しかし会計士の方の場合、ご年齢が30代半ばくらいまでであれば、実はいろいろなキャリアの選択肢がございます。
まだまだ遅くはない30代会計士の転職可能性についてご紹介していきます。
30代会計士の転職先
それで特に30代会計士の方から以下業界への転職希望が多いため、こちらについて一つずつご説明していきます。是非ご自身のこれからのキャリア、ご転職にお役立ちできれば幸いです。
・PEファンド
・コンサルティングファーム
・FAS/事業再生
・事業会社などその他
【PEファンド】
バイアウトファンド、再生ファンド、ヘッジファンド、ベンチャーキャピタルなど、様々なファンドがあり、それぞれにご関心をお持ちの方は非常に多いかと思います。こちらに関して率直に申し上げますと、可能性は限りなく低くなります。
各ファンドにおいて30代に求めているものは即戦力性であり、監査+αのご経験、ファンド経験や英語力が必須となってくるため、難しいというのが現状です。
ただ、可能性においては0ではなく、中小規模の投資ファンドや、立ち上げフェーズにあたるファンドであれば一部会計士経験のみでのご転職が可能です。
いま直接転職が難しい大手日系/外資バイアウトファンドにも、これらのファンドを経てご転職することも可能であり、PEファンドでのキャリア形成も可能性はあるでしょう。
ただし、採用において常時募集しているファンドはほとんどありません。そして採用枠も狭き門となっていますので転職のタイミングが一番重要になってきます。時期を逃さず転職エージェントとの適切な連携が必要でしょう。
会計士からファンドへの転職・キャリア
【コンサルティングファーム】
戦略コンサルティングファーム、総合系コンサルティングファームなど、ビジネスサイドにキャリアを移したいという会計士の方も多くいらっしゃいます。そのような方はもちろん大手外資系コンサルティングファームに行ける可能性もございます。ただし、戦略コンサルティングファームの場合は、会計士の前に高学歴であることを求められるため、基準に達していない場合は非常に難しいのが現状です。
一方で会計士としての評価は高く、経営を考える際に財務的な観点は不可欠なため、ほかの候補者と比較した場合に訴求ポイントが大きく、優位となる可能性はあります。
また上記のように大手コンサルティングファームだけでなく、国内独立系や会計特化したファームなど候補となる転職先ファームは多数ございますので、どんなコンサルティングファームがあるのか、まずは是非ご相談頂ければ幸いです。
会計士からコンサルティングファームへの転職・キャリア
【FAS/事業再生】
会計士の方の転職先で最も多い選択肢の一つがFASになります。
監査法人系のBig4系FASをはじめ、フロンティアマネジメントなどの国内独立系にご転職される方が多くいらっしゃいます。さらに詳しく見ていくと、一般的に会計士の方はこれまでの経験を活かし、財務デューデリジェンスのポジションや、事業再生コンサルにご転職される方が比較的多い印象です。
FASは監査法人よりも給与水準が高く、ビジネスサイドの仕事になりますので会計士資格・知識を守りではなく攻めとして活かしていきたい、さらには今後のキャリアにおいて経営サイドにチェンジしていきたいとお考えの方には良いかと思います。
主なFAS系ファームについてはBig4系はもちろん、Big4系などから独立した方々が立ち上げた少数精鋭のブティックM&Aファーム、ブティック再生ファームでも会計士のニーズは非常に高いです。
前述したコンサルティングファームと少し重なる部分も多いですが、その後のキャリア形成や給与、ご自身が将来何をしたいのか、という点から皆様選択肢をお考えになっている傾向にありますので、まずはFAS・コンサル業界の業界情報や採用動向などについてご相談頂ければ幸いです。
会計士から企業再生コンサルへの転職・キャリア
【事業会社などその他】
会計士の方のキャリアとして、もちろんほかの選択肢もあります。例えば事業会社です。事業会社には内部監査、コンプライアンス、M&A推進室など、会計士の資格、経験を存分に活かせるポジションが多数あり、採用ニーズも非常に高いです。
また、最近ですとM&A仲介企業においても、会計士を採用する傾向にあります。ミドルバックオフィスで活躍される方もいれば、30代からでもフロントポジションで仲介の世界に飛び込み、中小企業のオーナー様相手にM&Aを推進されている方もいらっしゃいます。
その他、会計士のプロジェクトマネジメントのみを専門にしている会社など、ベンチャーから大手事業会社まで幅広くその選択肢がございます。
会計士から事業会社への転職・キャリア
30代会計士 転職先に求めること
転職先のほかに、やはり「転職」ということで環境が大きく変わってしまうことへの不安を感じていらっしゃる方も少なくありません。
中でもよくご相談されることや、転職先に求めることなどをまとめてみましたので、ご参考にしてみてください。
【就業環境】
監査法人では、やはり閑散期と繁忙期で大きく差があり、忙しいときになれば残業時間が月に100時間を超すこともざらにある会計士もいらっしゃいます。近年の働き方改革からこのあたりは緩和しつつありますが、30代ということでご家族をお持ちの方は、例えばお子さんとの時間をもう少し増やしたいとお思いの方や、逆に家族からの要望で転職を考えるという方もいらっしゃいました。
【給与】
30代で監査法人にいらっしゃる会計士の方は給与が1000万円を超える方も少なくないと思います。新たな転職先において給与ダウンは避けたいというのがほとんどの方の本音です。
上記でご紹介させて頂いた業界においては、中には現収ダウンしてしまうポジションもございますが、今後のご活躍次第では現職以上の給与になる可能性もありますので、弊社にご相談にいらっしゃったときには、ぜひこの辺りもご相談頂ければと思います。
実際にご支援させて頂いた方の中には、ご自身のやりたい仕事であったり、魅力的な企業であれば多少給与が下がっても、実績次第では監査法人にいた頃より上がるというポジションについては是非チャレンジしたいと転職された方もいらっしゃいます。
最後に
会計士の方は30代でも幅広くチャンスがあります。
ただし、年齢の増加とともに選択肢がどんどん狭まくなってしまうことは事実であり、ご転職をお考えの方は遅くとも35歳〜40歳を目安にご転職をしないと、非常に難しくなってしまいます。
会計士の仕事は非常に重要である一方、ご転職相談にお越しいただいた方々の中には、
・監査業務をやり続けるマンネリを感じている方
・同期や後輩たちが外へ飛び出し活躍している姿からご転職をお考えの方
・会計士資格を活かした何か別のキャリアがないのかと模索している方
など思う所は様々ですが、一様に仕事に対して新たな刺激を求めている方が多いようです。
今後のキャリアについてお悩みの方がいらっしゃいましたら、是非お気軽に当社にご相談頂ければ幸いです。
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