公認会計士に将来性はない?AI時代でも価値が落ちない理由・将来性が高いキャリアを紹介

公認会計士の方で「AIで仕事がなくなるのでは」「会計士が増えすぎて価値が下がるのでは」と考えてらっしゃる人も多いかと思います。結論から言うと、公認会計士の役割が急になくなる可能性は高くありません。
ただし将来性は“資格そのもの”で自動的に決まるのではなく、どんな経験を積み、どの領域へ広げていくかで差がつきます。
この記事では、将来性が高いと言える根拠を整理したうえで、AIの影響、供給過多の実態、伸びやすいキャリア4選、将来性を上げるスキルと次の一手までわかりやすく解説します。
また会計士は転職において非常に有利な資格です。会計士の方で転職をお考えの方がいらっしゃればぜひムービンにご相談ください。
まずは話だけ聞いてみたい方も歓迎!お気軽にご利用ください。
おすすめの会計士求人
会計士に人気の求人を一部抜粋してご紹介します。他にも多数求人取り扱っていますのでご志向・適性から最適な求人を知りたい方はお気軽にご相談ください。
会計士の求人一覧へ
公認会計士の将来性は高いのか?
公認会計士の将来性は中長期で高い
結論から言うと、公認会計士の将来性は中長期で高いと考えられます。理由はシンプルで、「第三者が数字の信頼性を保証する」役割そのものが、資本市場に不可欠だからです。
実際、監査のニーズが高まる一方で担い手不足への懸念が示されています。さらに近年は財務だけでなく、サステナビリティ情報の信頼性確保(第三者保証)も論点になっており、会計士の活躍領域は広がりやすい環境です。
将来性が不安視される主因は「AI」と「供給過多」への誤解
不安の中心は「AIで仕事がなくなる」「会計士が多すぎる」の2つですが、どちらも“全体像”が抜けると誤解が起きます。
AIは監査実務への導入が進む一方、置き換わるのは定型作業が中心で、判断・説明・責任まで丸ごと代替する前提では整理されていません。
供給面も、試験の合格者数は増減しますが、監査の担い手は地域偏在など構造問題があり、「合格者が増えた=将来性が落ちる」と直結しにくいのが実態です。
将来性の差は「監査に留まるか」ではなく「領域の広げ方」で決まる
将来性は「監査に残る/転職する」の二択ではなく、監査で得た基礎をどう広げるかで決まります。会計士の強みは、会計基準の理解だけでなく、内部統制・リスク・証拠に基づく説明ができる点です。
これは監査の高度化にも、非財務領域の保証にも、M&Aや事業管理にもつながります。言い換えると、定型工程に寄りすぎず“判断が必要な領域”へスキルを寄せた人ほど、市場価値が伸びやすい構造です。
AIで公認会計士の仕事はなくなるのか?
AIが置き換えるのは「突合・集計・資料化」などの定型工程
AIが得意なのは、大量データの処理や反復作業です。たとえば、仕訳・取引データの突合、証憑からの情報抽出、例外(異常値)検知、分析手続の自動化などは効率化が進みます。
実際、日本公認会計士協会も「監査におけるAI利用」を整理した研究文書を公表しており、監査におけるAI活用に関する論点整理(研究文書)が公表され、実務での活用・検討が進む前提で留意点が整理されている。
人が担うのは「重要性判断」「リスク評価」「対話」「責任の所在」
一方で、監査の結論を左右するのは「何が重要なリスクか」「証拠として十分か」といった判断です。ここは、経営者や現場への質問・反証、矛盾の深掘り、最終的な説明責任まで含めて、人が担う領域になります。
米PCAOBも、テクノロジーを使う場合でも監査人の責任(十分な監査証拠を得ること等)を明確化する改正を行っており、“ツールを使ったから免責”にはならない設計です。
AI時代に強い会計士は「IT理解」「データ」「業務設計」を持つ
AI時代に伸びるのは、AIを“使える”だけでなく“安全に使いこなせる”会計士です。具体的には、データの出どころや品質、アクセス権限、IT統制(ログ・権限・変更管理)、ツールの限界や誤判定リスクを理解し、監査手続に落とし込める力が効きます。
国際監査基準側でもテクノロジー活用を見据えた方針を示しており、品質管理とセットで能力が求められる流れです。
公認会計士は多すぎるのか?
「合格者数が多い=将来性がない」ではない
「会計士が増えたから将来性が落ちる」とは限りません。公認会計士・監査審査会(金融庁)のモニタリングレポートでは、公認会計士登録者は増えている一方で、監査法人に所属する会計士の増加は相対的に小さく、監査ニーズが高まる中で“監査の担い手不足”への懸念が示されています。
つまり「人数」よりも「どこで・何をする人が足りないか」を見ないと、供給過多かどうかは判断できません。
ミスマッチが起きるのは「地域」「領域」「実務経験」の偏り
「多すぎる」と感じやすい背景には、偏りによるミスマッチがあります。たとえば同報告では、公認会計士の多くが首都圏に集中していることが示されており、地域によって需給の体感が変わり得ます。
また、監査以外(FAS、事業会社、コンサル等)への就職機会が広がるほど、監査の担い手が相対的に不足しやすくなります。需給は全国一律ではありません。
市場価値が下がる人の特徴は「定型業務に寄りすぎること」
市場価値が下がりやすいのは、突合・発送・回収など「判断を要しない作業」に経験が偏ってしまうケースです。
実際、監査法人はIT導入やデリバリーセンターへの業務移管で、非判断業務を切り出し、監査職員が高度な判断に集中できる体制を目指しています。今後は「何を確認し、どう結論づけるか」を説明できる人ほど、希少性が高まります。
まずは話だけ聞いてみたい方も歓迎!お気軽にご利用ください。
将来性が高い会計士のキャリア4選
FAS
FASはM&Aや事業再生、不正調査など「企業の重要局面」に入って意思決定を支える領域です。代表例の財務デューデリジェンスは、買い手が対象企業の財務やリスクを把握し、取引判断に必要な材料をそろえるプロセスです。
監査で鍛えた数値検証力が直結し、景気の波があっても需要が残りやすいのが強みです。加えて、取引後の会計処理(買収価格配分など)や内部統制の整備など、会計士の専門性が必要なテーマに派生しやすく、経験が積み上がりやすい点も魅力です。
M&A
M&A担当(事業会社・金融機関・アドバイザリー側)は、案件の検討から実行までを前に進める仕事です。デューデリジェンス結果を踏まえた論点整理、関係者調整、買収後の統合(PMI)まで含めて「取引を成立させ、価値を出す」ことが求められます。
会計・税務・リスクの基礎がある会計士は、検討の精度を上げやすい立ち位置です。さらにM&Aは法務・人事・ITなど関係者が多く、プロジェクトを前進させる推進力が評価されやすい領域です。結果として「数字を見て判断できる人材」としてキャリアの横展開がしやすくなります。
M&Aにおける会計士のニーズと転職・キャリア
事業会社
事業会社で将来性が高いのは、経営判断に近い「FP&A(管理会計・事業管理)」や経営企画・財務などです。予算策定、将来予測、KPI分析を通じて意思決定を支える役割で、企業がデータドリブンになるほど重要度が増します。
会計士の強みである数値の整合性確認と説明力が、そのまま武器になります。加えて、投資判断(設備投資・M&A)や資本政策、資金調達などに関与できると、経営に近い経験として市場価値に直結しやすくなります。監査経験を「経営の数字に落とす力」へ変換できるかがポイントです。
会計士から事業会社への転職|転職する魅力や人気求人を紹介!
コンサル
コンサルは、企業の業務プロセスや組織・制度を見直し、効率化やDXで成果を出す支援を行います。会計士は「数字で現状を把握し、効果を測れる」点が強みで、業務改革の議論が空中戦になりにくいのが評価されやすいところです。
特にオペレーション変革やガバナンス領域では、会計・統制の土台が効きます。たとえば経理・財務のBPR、内部統制の高度化、ERP導入などは“会計が分かる人”がいるほど失敗確率が下がりやすいテーマです。成果が「コスト削減」「決算早期化」など数字で示せるため、実績として残しやすいのも利点です。
会計士からコンサルティングファームへの転職・キャリア
将来性を上げるスキルの身につけ方
IT・データは「監査効率化」と「IT統制」で直結する
AIやデータ分析を使うほど、データの出どころ・権限・変更管理などIT統制の理解が重要になります。
監査では「情報処理統制=自動化された統制」と短絡しないよう注意点も整理されています。テクノロジーを使っても監査人の責任は残るため、IT統制とデータ分析をセットで扱える人ほど強くなります。
英語は「グローバル案件」と「基準対応」で効きやすい
英語が効く一番の理由は、国際基準や実務資料の一次情報に早くアクセスできるからです。
IFRS財団は公式の作業言語が英語で、権威ある版も英語だと明記しています。日本語訳も公表されますが、原文のニュアンス確認が必要な場面は残るため、英語があると対応領域が広がります。
税務・ファイナンスは「キャリアの選択肢」を増やす
税務は会計士キャリアの伸びしろになりやすい分野です。制度上、公認会計士(資格者を含む)は税理士となる資格があると国税庁も整理しており、登録手続を踏めば税務の独占業務を担える選択肢が生まれます。
さらに財務(資金繰り・資金調達・投資判断)を理解すると、FASや事業会社のFP&A/CFO寄りの仕事に接続しやすくなります。
まずは話だけ聞いてみたい方も歓迎!お気軽にご利用ください。
すでに会計士として働く人の次の一手
監査に残るなら「専門領域化」と「IT寄せ」で強くなる
監査に残る場合は、「なんでも屋」よりも“得意領域がある人”が評価されやすくなります。
たとえば金融・製造など業界特化、連結・収益認識など論点特化、あるいはIT統制・データ監査寄りなどです。定型工程は自動化されやすいので、判断が必要な論点を主導できる状態を目指すのが将来性の近道です。
転職するなら「成果」を職種別に言語化すると通りやすい
転職では「会計士です」より、「何を改善し、どう再現できるか」が刺さります。
監査の経験も、例えば「リスクを特定し、証拠を揃え、関係者を動かして期限内に結論を出した」と翻訳すると、FAS・事業会社・コンサルで通用する実績になります。応募先の職種に合わせて、同じ経験を“相手の言葉”に変換して説明できるかが合否を分けます。
30代以降は「マネジメント」と「案件推進力」が将来性を決める
30代以降は、個人の処理能力より「チームで成果を出す力」が市場価値になりやすいです。
具体的には、スコープ設計、優先順位付け、品質管理、メンバー育成、関係者調整などが軸になります。専門性は武器のままですが、それを“案件として前に進め、成果を出す”ところまで担える人ほど、景気やAIの影響を受けにくくなります。
会計士の転職に関するFAQ
会計士の転職に強い転職エージェントが疑問にお答えします!
まとめ
公認会計士の将来性は「なくなる/なくならない」の二択ではなく、「仕事の中身が変わる中で、価値を上げられるか」で決まります。AIで減るのは突合・集計などの定型作業で、残るのは重要性判断やリスク評価、関係者との対話といった“人の責任が伴う仕事”です。
また「会計士は多すぎる」と言われる背景には、地域や領域、実務経験の偏りがあり、人数だけで将来性が決まるわけではありません。将来性を高めたいなら、監査で土台を固めつつ、FAS・M&A・事業会社(FP&A等)・コンサルといった成長領域に接続できる経験を選び、IT・データや英語、税務・ファイナンスなどのスキルで選択肢を増やすことが近道です。
迷ったときは、「今の環境で判断と説明ができる経験が増えるか」を基準に、次の1年の過ごし方を決めてみてください。
会計士の転職ならムービンにご相談下さい
転職サービスはすべて無料となっております。
ムービンではお一人お一人に合わせた転職支援、そしてご自身では気づかれないキャリアの可能性や、転職のアドバイス、最新の情報をご提供致します。
- 29年以上の転職支援実績と圧倒的なノウハウ
- 会計士の方の主要転職先を網羅
- 過去1,000名以上の会計士キャリア支援
会計士の転職ならムービンにご相談下さい
転職サービスはすべて無料となっております。
ムービンではお一人お一人に合わせた転職支援、そしてご自身では気づかれないキャリアの可能性や、転職のアドバイス、最新の情報をご提供致します。
- 29年以上の転職支援実績と圧倒的なノウハウ
- 会計士の方の主要転職先を網羅
- 過去1,000名以上の会計士キャリア支援
その他「会計士」転職事情・業界トピックス一覧