女性公認会計士が転職を成功させるには?求人・転職市場動向・主な転職先を解説

女性会計士として働く中で、繁忙期の長時間労働や決算対応が続き「この働き方をいつまで続けられるだろう」と感じる人は少なくありません。妊娠・出産・育児などのライフイベントをきっかけに、今の働き方のままでは両立が難しいと気づき、転職を具体的に考え始めるケースも多いでしょう。
会計士の専門性は監査にとどまらず、経理・財務、内部統制・内部監査、コンサル、IPO準備など幅広い領域で活かせます。この記事では、女性会計士を取り巻く状況を整理したうえで、ワークライフバランスを整えるために転職で確認すべきポイント、主な転職先の特徴、産休・育休・復職やブランクがある場合の考え方まで、正確性を重視して解説します。転職で後悔しないための判断軸を持ちたい方は、ぜひ参考にしてください。
弊社転職エージェント「ムービン」では、会計士の同業他社への転職はもちろん、ファンド・投資銀行・コンサル・大手事業会社など異業界・異業種への転職支援実績も多数ございますので会計士で転職をお考えの方、今後のキャリアについて悩んでいる方は是非お気軽にご相談ください。
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女性会計士を取り巻く状況
女性会計士は増えており、女性比率は上昇傾向にある
日本公認会計士協会(JICPA)の公表では、会員・準会員に占める女性比率は2024年12月末時点で16.6%です。長期の推移でも上昇が続いており、女性会計士は確実に増えてきています。
一方でまだ少数派であること自体は変わらないため、「同じ境遇のロールモデルや働き方の事例」を意識的に集める価値が高い状況です。
女性会計士の活躍の場は「監査法人」だけでなく幅広い
会計士の専門性は、監査だけでなく「会計基準の理解」「開示」「内部統制」「数字を根拠にした意思決定支援」まで幅があります。
そのため活躍の場は、事業会社の経理・財務、内部監査・内部統制、経営企画、M&A関連の支援など多方面に広がります。JICPAのキャリアマップでも、監査法人以外の進路が体系的に整理されています。
転職市場では会計士ニーズがあり、職種ごとに求人の出方が違う
会計士を歓迎する求人は、決算・開示、ガバナンス強化、内部統制の整備、IFRS対応、IPO準備など「正確性と説明責任」が求められる領域で出やすい傾向があります。
たとえば大企業では開示・内部統制などの専門分業ポストが見つかりやすく、スタートアップでは経理体制の整備など幅広い役割を求められやすい、という違いが出ます。どの職種を狙うかで、働き方や求められる経験も大きく変わります。
働き方の柔軟性を打ち出す求人が一定数ある(在宅・フレックスなど)
在宅勤務やフレックスなど、柔軟な働き方を掲げる求人は一定数見られます。ただし「制度がある」と「実際に使える」は別なので、出社頻度、繁忙期の運用、急な休みへの対応、評価のされ方まで確認することが重要です。
特に決算期や監査対応のように波が出る業務では、平常時と繁忙期で条件が変わるケースもあるため、事実ベースで見極めるのが安全です。
女性会計士がワークライフバランスを整えるために転職で見るべきポイント
WLBを崩す主因は「繁忙期」「締め」「属人化」
会計領域のWLBは、忙しさの“山”がいつ来るかで決まりやすく、典型が繁忙期と決算・開示などの締め切り業務です。さらに属人化していると、誰かが休んだ瞬間に業務が止まり、結果として残業や休日対応が常態化します。
転職先を選ぶときは「忙しい日があるか」ではなく、「忙しさの山が読めるか/分散できるか」を最初に見ます。加えて監査対応・税務申告・システム更改など、突発イベントが年に何回あるかも確認すると現実が見えます。
WLBを整えやすい職場は「分担が明確で引き継げる」
分担が明確な組織は、担当範囲と責任の線引きがはっきりしているため、予定外の残業が増えにくい傾向があります。重要なのは「担当が分かれていること」だけでなく、マニュアルやチェックリスト、締め作業の工程表など、引き継ぎが仕組み化されているかです。
面接では「月次の締めは誰がどこまで担当し、休んだ場合は誰が代替するか」を具体で聞くと、綺麗事ではなく運用実態が分かります。加えて、経理人数に対して業務量が過剰でないか(採用予定や増員計画があるか)もセットで見るのが安全です。
子育てと両立しやすい職場は「急な休みに仕組みで対応できる」
子育てと両立できるかは、時短や在宅の制度よりも「急な欠勤・早退が起きたときに業務が回るか」で決まります。
具体的には、締め作業の前倒し、承認フローの代替者設定、会議体の固定化(夕方に重要会議を入れない等)など、仕組みで吸収できる会社ほど両立しやすいです。
ここが弱いと、制度があっても結局は周囲への申し訳なさで使いにくくなります。求人票や面接では「育児中の社員が実際にいるか」「繁忙期の出社頻度や残業がどうなるか」を確認するとミスマッチが減ります。
年収も守りたいなら「役割・評価・業務範囲」を先に決める
WLBと年収を両方守るには、「何を期待されているポジションか」を先に固めるのが近道です。
たとえば決算の実務担当なのか、開示や内部統制まで持つのか、マネジメントを担うのかで、年収レンジも繁忙期の負荷も変わります。
さらに評価が「労働時間」寄りか「成果」寄りかで、同じ働き方でも納得感が大きく違います。面接では「評価項目」「繁忙期の残業が評価に影響するか」「担当範囲の見直しタイミング」を確認しておくと、入社後のズレを防げます。
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女性会計士の主な転職先
事業会社
経理・財務を軸に、開示、内部統制(J-SOX)、内部監査、FP&Aなどへ広げやすい転職先です。
繁忙は決算期に寄りますが、スケジュールが読める会社もあります。締め日程、体制人数、引き継ぎ設計を事前に確認するとミスマッチが減ります。
加えて「決算早期化」や「業務改善」を任されると、残業を減らしつつ成果も出しやすくなります。
監査法人
監査経験をそのまま活かせる王道で、専門性の連続性が高い点が強みです。監査以外にも、会計アドバイザリー、品質管理、研修・ナレッジなどの選択肢があります。
繁忙期の稼働、出張頻度、在宅や時短の運用実態は部署ごとに要確認です。配属先によっては繁忙期でも「担当の持ち方」や「稼働平準化」で負荷を調整できるケースもあるため、具体の運用を聞くのが重要です。
税理士法人・会計事務所
法人税務を中心に、組織再編や国際税務、相続など専門領域で強みを作りやすい環境です。
一方で申告期限に向けた繁忙があり、担当件数やレビュー体制で負荷が大きく変わります。属人化しない分担(記帳・申告・レビュー)になっているかが重要です。加えて、顧客対応の比重(訪問頻度・期限対応・繁忙期の連絡体制)もWLBに直結するので、ここも確認しておくと安心です。
コンサルティングファーム
会計・財務の知見を使い、決算改善、内部統制整備、PMI、会計論点整理などで価値を出しやすい転職先です。
年収や成長機会を狙える反面、プロジェクト次第で稼働が増えます。常駐有無、移動の頻度、稼働管理の仕組みを事前に確認すると現実的です。働き方を整えたい場合は、提案・成果物の標準化が進んでいるか、チーム体制で業務を回せるかも見ておくと失敗しにくいです。
ベンチャー・スタートアップ/IPO準備企業
上場準備や体制整備(規程、内部統制、開示準備)に深く関われ、裁量が大きいのが特徴です。反面、少人数で広く担当しやすく、繁忙が長期化するリスクもあります。
増員計画、外部専門家の活用、締めの設計があるかを確認すると判断しやすいです。特に「経理が何人で、決算を何営業日で締める前提か」を聞くと、実際の負荷がイメージしやすくなります。
金融機関
経理・財務に加え、内部監査、リスク管理、コンプライアンス、投融資関連などへ広がる可能性があります。分業が進んでいて引き継ぎが効く職場もありますが、規制対応や決算など締切は発生します。
配属部門の役割、繁忙期、在宅可否の実態を具体で確認するのが大切です。あわせて異動の頻度やキャリアパス(専門特化かローテか)も、長期的な働き方に影響するため確認しておくと安心です。
産休・育休・復職を前提に転職する場合の考え方
「制度がある」より「実際に使われている」を確認する
産休・育休は制度が“ある”だけでは安心できず、実際に取得して復帰している人がいるかが重要です。
就業規則に細かい規定がなくても、法律に基づき育児休業を取得できる点は押さえつつ、取得実績や復帰後の配置、繁忙期の運用まで事実ベースで確認するとミスマッチが減ります。
育休復帰後の業務設計と評価のされ方を確認する
復帰後に苦しくなる典型は「業務量はフルのまま、時間だけ短い」「評価が稼働前提で不利になる」といった設計ミスです。
担当範囲、締め業務の分担、リモート時の承認フロー、繁忙期だけ例外運用があるかを確認しましょう。雇用形態や契約形態によって対象や扱いが変わる場合もあるため、前提条件も合わせて整理すると安全です。
面接で聞いてよい質問と、角が立たない聞き方がある
面接では「働き方の希望」ではなく「業務を回す条件の確認」として聞くと角が立ちにくいです。
例えば、平均残業・繁忙期の稼働、急な休み時の代替体制、出社頻度、評価の基準などは確認して問題ありません。育休中の転職や転籍が絡む場合は、育児休業給付の手続きも影響するため、入社時期と手続きの流れを先に確認しておくと後で困りにくいです。
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ブランクがある女性会計士はどう転職すればいい?
ブランクがあっても採用されやすい職種と業務がある
ブランクがあっても比較的入りやすいのは、決算・開示のど真ん中より「型がある仕事」や「分業しやすい仕事」です。
たとえば内部監査・内部統制、経理の一部工程(固定資産、債権債務、連結の補助など)、会計アドバイザリーのサポート業務は再始動しやすい傾向があります。最初は“背伸びしない役割”から入り、半年?1年で担当範囲を広げる設計が現実的です。
復帰前にやるべき最低限の準備がある
復帰前は「最新論点を全部勉強する」より、実務の再現度を上げる準備が効きます。決算の流れ(月次→四半期→年度)を一度紙に書いて思い出し、主要な会計基準や税務の改正点は“自分が触れそうな範囲”だけ確認します。
あわせてExcel(集計・照合)と会計システム周辺(ワークフロー、証憑管理)の感覚を戻すと、入社後の立ち上がりが速くなります。
職務経歴書は「空白期間の説明」と「勘の戻し方」を示す
ブランクの説明は長く書くほど不利になりやすいので、事実を短く書いて終わらせるのが基本です。代わりに「復帰後に即戦力へ戻る道筋」を見せます。
具体的には、直近で触れた知識(学習・資格・勉強会など)、得意な業務領域、復帰後にまず担えるタスクを明記します。面接では“働ける条件”もセットで提示すると、受け入れ側が業務設計しやすくなります。
最初は業務量をコントロールできる雇用形態から始める方法もある
ブランク明けは、いきなりフル稼働の正社員に戻すより、業務量を設計しやすい形で再始動するのも有効です。契約社員・非常勤・業務委託、あるいは週数日や時短から始め、実務感覚が戻った段階でフルタイムに切り替える考え方です。
大事なのは「何ができるか」を積み上げて、半年ごとに担当範囲と稼働を見直せる職場を選ぶことです。
女性会計士が転職で失敗しやすい落とし穴
「残業少なめ」の言葉だけで判断するとミスマッチが起きる
求人票の「残業少なめ」は便利な表現ですが、繁忙期だけ増える会社もあれば、そもそも残業を申請しにくい文化の会社もあります。
見るべきは平均時間そのものより「残業が増える時期」と「増えたときの対処」です。月次・四半期・年度でどの程度波があるか、決算早期化や人員計画があるかを確認すると実態に近づけます。可能なら、直近の繁忙期の稼働(何月が何時間程度)を具体で聞くのが有効です。
入社後に評価制度と役割期待が合わないと苦しくなる
働き方を整えたいのに、会社側が「マネジメント前提」「改善プロジェクト推進前提」で期待していると、稼働は増えやすくなります。
逆に、専門性を活かしたいのに、ルーティン中心の役割だと成長実感が得にくいこともあります。入社前に、役割(何を任せたいのか)、評価軸(成果か稼働か)、担当範囲(どこまで責任を持つか)をすり合わせましょう。評価が賞与や昇格にどう反映されるかも、長期の満足度に直結します。
家庭と両立するには、業務の属人化が大きなリスクになる
家庭都合の突発対応が起きたとき、属人化した業務はそのまま“休めなさ”につながります。特に締め作業、開示、監査対応の窓口、税務申告などが一人に集中していると、繁忙期はもちろん平常時も不安定です。
引き継ぎ可能な工程設計(マニュアル、チェックリスト、代替者)と、情報が共有される仕組み(フォルダ管理、ワークフロー)があるかを確認しましょう。面接で「担当が休んだ場合の代替手順」を聞くと見抜きやすいです。
転職先の「理解」は人ではなく仕組みで見極める必要がある
「上司が理解してくれそう」は頼りになりますが、人が変わると崩れるのが弱点です。両立しやすい会社は、制度の利用実績、運用ルール、代替体制、評価の透明性など、仕組みで回るように作られています。
たとえば、在宅の定義(週何回まで)、時短の適用範囲、急な休み時の連絡・引き継ぎルールが明確だと安心です。制度の有無より、運用が標準化されているかを確認するのが失敗回避の近道です。
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まとめ
女性会計士の転職は、「資格があるから大丈夫」という話ではなく、ライフイベントや時間制約の中でも仕事が回る設計になっているかを見極めることが成功のカギです。女性比率は上昇傾向にあり、監査法人に限らず事業会社など活躍の場も広がっています。だからこそ、選択肢は増えますが、選び方を間違えると負荷が下がらないまま環境だけ変わることも起きます。
ワークライフバランスを整えたい場合は、「制度があるか」より「実際に使われ、業務が回る仕組みがあるか」を確認しましょう。繁忙期や締めの波、属人化の有無、急な休みの代替体制、評価のされ方まで事実ベースで確かめると、転職後のミスマッチを大きく減らせます。産休・育休・復職が絡む場合は、入社時期によって制度利用や手続きの扱いが変わり得るため、早めに要件と運用を確認しておくと安心です。
また、転職を少しでも考え始めたら、一度は転職エージェントを使って市場価値や求人の実態を把握するのがおすすめです。自分の経験を市場で通る形に整理し、求人票では見えにくい実態情報を集めることで、「無理なく続けられる転職」を現実的に設計しやすくなります。
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