就職・転職市場で人気のコンサルティングファーム。
高収入・高給与はコンサル業界の魅力の1つですが、中でも戦略コンサルティングファームは業界トップの給与水準を誇っています。
ここでは戦略コンサルティングファームのリアルな年収を役職別・ファーム別にご紹介します。昇格のタイミングでどれだけ年収がアップするか、など戦略コンサルの年収事情についてもお伝えしますのでご参考になれば幸いです。
弊社ムービンはコンサル業界に特化した転職エージェントです。中でもマッキンゼー、BCGへの転職支援実績数において毎年1位にランクインするなど戦略コンサルの内部事情を熟知しております。コンサルタントへの転職をお考えの方はお気軽にご相談ください。
以下では複数の戦略コンサルティングファームから収集した情報をまとめ役職別に年収水準を取りまとめました。
そのため下記の表には該当しない例外的な給与や役職の事例も存在し、一概にこの給与というわけではありません。
個別の戦略コンサルティングファームの実情と比較すると役職名や数値が異なる場合もありますのであくまでも参考数値として見て下さい。
役職 | 年齢 | コンサル経験 | 固定給与 | 業績賞与 |
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アナリスト | 22~28歳 | 0~3年 | 500~800万円 | 固定給の20% |
コンサルタント | 25~35歳 | 0~6年 | 900~1300万円 | 固定給の20% |
マネージャー | 28~40歳 | 2~10年 | 1400~2000万円 | 固定給の30% |
プリンシパル | 32~45歳 | 5~15年 | 1700~2500万円 | 固定給の30% |
パートナー | 35歳以上 | 7年以上 | 2500万円以上 | 業績次第 |
戦略コンサルティングファームでは年齢・性別に関係なく評価され、所謂、年功序列のような評価基準はなく完全に実力により、役職・給与が決定されます。
年収はベース給+ボーナスで構成されており、昇格のタイミングで年収が急激にアップします。
第二新卒クラスでアナリストとして戦略コンサルに転職した場合、入社時のベース給は600万円程度ですが、数年後コンサルタントに昇格した場合、ベース給は一気に1200万円程度に跳ね上がります。ボーナスによっては2000万近くに到達することもあります。
マネージャーになると年収は2000万を超えます。新卒入社や第二新卒で入社した場合、20代でマネージャーになる方も多くいらっしゃいますので20代で年収2000万円を実現することができます。
中途採用のメイン層である30歳前後でコンサルタントとして戦略コンサルに中途入社した場合、ベース給は900万円-1300万円位が見込まれます。
戦略コンサルの年齢別・役職別年収をご紹介しましたが、年収はこれまでの経験やスキル、入社する際の役職などによって年収は変わってきますので、参考として捉えてください。
さらに各戦略コンサルティングファームの年収を見ていきましょう。
※弊社転職支援実績およびインタビュー調査からご紹介いたします。
年齢に関係なく職位によって年収は決まりますが、転職後どのくらいの年収になるのかご参考までにご覧ください。(面接評価や転職時の職位に応じて上振れ、下振れはします、残業代や賞与によっては左右します)
平均年収 |
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1013万円 |
グローバルトップの戦略コンサルティングファーム。
科学的かつ論理的な問題解決の方法論を、経営コンサルティングの世界で初めて明確な形で確立したコンサルティングファーム。
1933年、マービン・バウアーがこの「仲間」に加わる。バウアーはその後、マネージングディレクターとして、マッキンゼーの成長を長期にわたってリードする。バウアーは"Fact-base(事実に立脚する)"、"Analytical approach(分析的アプローチ)"という概念、および科学的かつ論理的な問題解決の方法論を、経営コンサルティングの世界で初めて明確な形で確立する。
マッキンゼーへの転職・選考対策情報はこちら
平均年収 |
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945万円 |
誰もが知る戦略トップコンサルティングファーム。外資系戦略ファームにおいて最大規模を誇っており、業界・テーマを広くカバーしていることが大きな特徴。
コンサルタントが多いということは≒案件数が多い、幅が広い、ということで日本全体に対する影響力、プレゼンスも大きい。同社を経て、経営者、大学教授等に転じた著名人も多く人材輩出ファームとしても有名。
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平均年収 |
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1291万円 |
ベインのコンサルタントは徹底した「結果主義」を標榜し、クライアントのフルポテンシャル実現を目標に、具体的に目に見える成果を出すことを信条として、全社戦略やトランスフォーメーション案件を多く扱っている。 社風を体現するものとして「True North」(真北)という言葉がよくつかわれる。
針が少し東に傾いて見えるTrue Northとは磁北ではなく真北、風説や思い込みによる一見正しい答えや、単に理論的に正しいが実行不可能な答えではなく、企業と社会の最大価値を追求した本当の答えを提供したい、というベインのコンサルティングにおける信念であり、カルチャーにもなっている。
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平均年収 |
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1019万円 |
ローランド・ベルガー(RB)は、ドイツ・ミュンヘンに本社を置く、ヨーロッパを代表する経営戦略コンサルティングファーム。
1967年の設立以来、50年にわたって、自動車、消費財、流通、化学、機械、医薬品などの製造業、そして、金融、情報通信、航空・運輸などのサービス業など幅広い業界のクライアントに対する数多くのコンサルティング実績を残してきた。
現在では、世界50ヵ所以上のオフィスを展開、2,400人を超えるスタッフを擁し、グローバルな視点でのコンサルティングサービスを提供している。
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平均年収 |
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984万円 |
有名外資系コンサルティングファーム。消費財や通信、エネルギー、金融に強いファームとして業界でも知られており、主に国内大企業がクライアントとなっている。一人一人のやりたいことを尊重し、個々の目指すキャリアを支援する場を提供することに重きを置いており、起業も推奨しているファームです。
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平均年収 |
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1330万円 |
世界最初の経営コンサルティングファーム。
特に製造業に強いファームであり、大手製造業の出身者も多い。外資系戦略ファームの中でもファミリー的で温かい雰囲気を持ち、長い目でコンサルタントの成長を見守るファーム。
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平均年収 |
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1043万円 |
国内発のグローバル戦略コンサルティングファーム。新規事業戦略、成長戦略など、ピュアな戦略案件の割合は国内トップクラス。
ドリームインキュベータが手掛ける戦略コンサルティングは、事業創造および成長にフォーカスしており、企業経営の枠を超えた社会・産業レベルの視座などを以って事業を創造するビジネスプロデュースを実現しています。
日本を代表する大企業を中心に、業界の垣根を超えた横断的なアプローチによって、大きな社会課題を解決する事業全体のアーキテクチャーを設計します。
ドリームインキュベーター(DI)への転職・選考対策情報はこちら
上記のように他業界と比較するとコンサル業界の平均年収は高くなっています。
コンサルタントの年収が高い理由について実際にクライアントがコンサルティングファームに支払う報酬をもとに見ていきます。
コンサルティングファームやプロジェクトの規模によって異なりますが、プロジェクトでは責任者のパートナー1人、そしてマネージャー1人、コンサルタント2~3名のチームでプロジェクトを進めていきます。
それぞれ役職において単価が異なりますが、大手コンサルティングファームを例に出すと、3か月程度のプロジェクトに支払われるコンサルティングフィーは2000万円~3000万円くらいになります。
東洋経済を参照すると、コンサルティングフィーの料金体系は
「1人当たりの単価×人数×期間」
となっています。クライアントの予算に合わせるため、単価の高いパートナーが関わる日数を抑えたりして、コンサルティングフィーを調整します。
役職 | 単価/月 |
---|---|
パートナー | 1000万円 |
マネージャー | 650万円 |
コンサルタント | 350万円 |
※東洋経済オンライン出典
このようにコンサルタントの年収が高い理由の1つとして高額なコンサルティングフィーが挙げられます。
コンサルタントの仕事の希少性からその報酬は高くなります。
例えば戦略ファームの場合、扱うテーマはCEOアジェンダであり、各業界においてトップクラスの売上を上げている企業がコンサルティングを頼んでいるということは非常に難易度の高い課題だと言えます。
もちろん各企業にいおいて社内メンバーを選出し、特命プロジェクトを推進させることは可能ですが、
・通常業務もあるためプロジェクトに入る人材リソースがない
・これまでにない課題のため社内ノウハウがない
・他社や他業界での成功事例、グローバルマーケットの情報インプットがない
・そもそも社内でやるには時間が掛かりすぎる
などの理由からコンサルティングファームに依頼するわけです。
現在の企業経営を取り巻く環境は複雑且つかなりのスピードで変化しています。
こうした中で短期間にベストな戦略を考えるためにはコンサルティングファームという存在価値が非常に高くなるのです。
前置きが長くなってしまいましたが、上記のような理由からコンサルタントという希少性を考えると、自ずとその報酬も高くなっていきます。
極論になってしまいますが、たとえコンサルティングフィーが数億になったとしても、その結果数十億、数百億という売上に繋がるのであれば、そのインパクトは大きいですよね。
なのでコンサルタントが必要とされているのです。
基本的にはコンサル業界は成果主義であり上記でご紹介した役職キャリアパスに応じて給与は上がっていきますが、年齢に関係なく評価に応じて年収がアップしていきます。
自分の実力に見合った給料を得ることができるコンサル業界ですが、戦略コンサルティングファームの評価制度はどのようになっているのでしょうか?
例えば、弊社ムービンとのインタビューの中で業界を代表する外資戦略コンサルティングファームであるベイン・アンド・カンパニーのマネージング・パートナーの 奥野 慎太郎 氏はこのように述べています。
Q.ベインの評価の仕組みについて教えて頂けますでしょうか。
ベインの評価基準は非常に明確でシステマチックにできています。新入社員からマネージャーぐらいまではずっと同じ項目で評価し続けます。アウトプットが期待値から離れていることはないかとか、頼まれた分析ができているかとか、クライアントのニーズを捉えて分析や設計ができるか、あるいはクライアントが気付いていないものに気付き提言できるようになっているかとか、項目はずっと同じで期待値が変わっていきます。新入社員がマネージャーを目指そうと思ったらこういうことができるようにならないといけない、というのが全部書いてあります。また評価基準もグローバルで統一されているので、海外オフィスのコンサルタントと一緒に働くことになっても、そのコンサルタントの評価を見ればすぐにスキルが分かり、ケースを通してどういうエリアを強化していけばいいかなども明確です。例えば、私がサンフランシスコで新しいプロジェクトに入り、一緒に仕事をしたことがない上司につくとしましょう。 その上司から「ところで君は何がパフォーマンスの課題なの?」と聞かれ、「20個あるうちの3番目と13番目なんです」というと、「あああれとあれね、じゃあこういうことをやっていけば今後1ヶ月でパフォーマンスが良くなるかもね」というような話ができます。
また、私たちは360度評価制度を採用していますので、私自信も様々なポジションのメンバーからのフィードバックを受けます。評価項目は異なり、問題解決に力を出しているかとか、お客様とのリレーションをしっかり構築・維持しているかとか、チームを適切にマネジメントしているかとかですが、点数をつけるだけではなく、具体的な改善点などのコメントも書いてもらいます。シニアメンバーでも、建設的なフィードバックによって自己研鑽に繋がりますし、ボーナスや昇進などの評価にも大きく影響していますので、非常に民主的な仕組みだと思います。
ベイン・アンド・カンパニー マネージング・パートナー 奥野 慎太郎
ベインと同じ外資戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG)でもコンサルタントは論理的思考力やコミュニケーション能力、クライアントとのやりとりやチームへの貢献などの大きな項目からさらにそこから分かれる細かい項目で数値化されて評価されます。
またこのスキルセットとは別にポテンシャルという軸でも評価されます。スキルセットにおいて基準値を満たすと昇進前のテスト的な意味合いで上の役職の仕事を任されます。問題がなければ次のキャリアパスへ進みます。
このようにBCGでは「次の役職に昇進するための最低業務経験期間」「経験期間後、次の役職への昇進目安期間」など、ロールの経験期間と次の昇進までの目安が決められています。
アメリカやヨーロッパを拠点にワールドワイドな展開をしているファームが大半です。ただし各ファームのローカライゼーションも徐々に進み、現在は単に欧米の経営知識やコンセプトを輸入するだけでなく、より日本のクライアントが抱える悩みに密着した経営コンサルティングを手がけています。
特に以前は、大企業の経営者相手に綿密な分析をベースにした提案をプレゼンするといった華々しいイメージが先行していた感もありますが、現在は提案するだけでなく、クライアントの中に入り込んで戦略の実行面までサポートする泥臭い側面が大きいようです。
何よりここ数十年の間に戦略ファーム自身が、時々刻々と変わる“クライアントの求めること=マネジメントが抱える様々な経営課題の解決”を通じて自分自身を成長させ、戦略・組織・財務・IT等々といった個別論点を超えて対応できる力を身につけてきたことが実行面まで担保できるようになった大きな要因だと考えられます。
またそういった場で経験を積むことで、プロフェッショナル経営者人材が育ち、ターンアラウンドマネージャーを生み出し、起業人材を輩出するといった役割も無視できません。そういう意味では戦略系ファームという言い方でなく、プロフェッショナルマネジメントファームという表現の方が今や適切なのかもしれません。
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