movin:

なるほど、ありがとうございます。
それでは、最後に「こう言った方にご入社頂きたい」というローランド・ベルガーが求める人材像についてお聞かせ頂けますでしょうか。

中野様：

そうですね。私個人としては「安定を求める人」にはFitしないのではないかな、と思います。やはり「明日結果を出したい人」に来て欲しいですね。私の感覚では、最近安定志向の方が増えている気がしているんですね。例えば、新卒の就職先では安定した大企業に入りたい人が多くなっていると思うんです。なぜ入社したいのかという理由について考えると、何か大きなことができると思ってみんな入社するのですが、実際は大企業で大きな仕事はすぐには手掛けられない。でも「このままじゃいけない」、「私は明日、明後日、1ヶ月後に結果を出したい」という想いを持ってウズウズしている人が欲しいんです。
昔とはコンサルの見られ方が変わって来たのかなと思う例としては、「ここできっちりとやれば1~2年後にはこうなれる」、「安定して成長できる」という印象をコンサル業界に持っている人も多いように感じていまして、ちょっと困ってしまいますね。やはり、「こうなりたい」という強い意志や、「結果を早く出していきたい」というゆるぎない気持ちが欲しいなと個人的には思っています。
もちろん何か起業するネタが既にあって、「もうこんな総合商社や金融なんかやってられない」と思う人はすぐにでも起業すればいいと思います。だけど「やはりいろんな業界をまず見ないことには、自分で何に結果を出していいか分からない」と考える人も当然居ると思いますし、でも何か飢えている人は絶対に居るはずなので、そういった人が相応しいのかな、って思いますね。

movin:

つまりは「現状に問題意識を持っている方」なんですかね？

中野様：

そうだと思います。例えば、システムベンダーでも良いのですが、クライアントのために色々と支援をしたいが、会社からはひたすら自社サービスで儲けを出せと言われていて、結局自分がやっていることは何もクライアントの満足に繋がっていない。クライアントが本当に良くなるためには「もっとストラテジーレベルのところまで踏み込んでいかないと、物事って変わらないんじゃないか」と考えているが、今の会社ではとてもじゃないがやらせてくれない。やはりこういうことを本気で強く思っている人って、うちに来てもワークするんですよ。一方で「なんかキャリアステップとしていいかな」とか、「経歴に箔がつくかな」とか、既定路線的に来られても困ってしまうことが多いのが実情なんです。

ですので、繰り返すと、なにかを実現したいという気持ちを強く持っている人にぜひチャレンジして頂きたいですね。

movin:

なるほど、よく分かりました。
本日はお時間を頂戴しましてありがとうございました。