KKRと並ぶ業界を代表的する投資ファンド。
米国ニューヨークほか、アトランタ、ボストン、シカゴ、ダラス、ヒューストン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、メンローパーク、ロンドン、ハンブルグ、パリ、ムンバイ、北京、香港、東京に事務所を構え、全世界で24カ所のオフィスと約1800人以上の雇用スタッフを擁し、同社ポートフォリオ会社の雇用数は全世界で73万人以上にものぼる。

ブラックストーン・グループの事業はプライベート・エクイティ投資、不動産投資、オルターナティブ・アセット・マネジメント、及び投資顧問の4部門に分かれている。
投資先について産業、地域、取引構造および取引規模に制限を設けておらず、柔軟性のある事業体制を維持することを方針とし、条件が揃えば、如何なる取引案件にも対応できる順応性が強み。

また、ブラックストーン・グループは様々な企業パートナーと提携関係を組むことで、資金調達や専門知識の共有を行う。
これらパートナーには、次の企業が挙げられる、AT&T Inc., General Electric Company, NBC Universal, Northrop Grumman Corporation, Sony Corporation, Time Warner Inc., Union Carbide Corporation, Union Pacific Corporation, USX Corporation及びVivendi SA。
多様な事業分野へ投資するブラックストーン・グループにとって、これらパートナーと提携関係を組むことは、投資対象企業との間に相乗効果を創出することに繋がっている。

これまでに7本のプライベート・エクイティ・ファンドを設立る。そのうち6本は特定の産業に特化することにない一般的な投資ファンドあり、残りの1本はメディア及び通信事業への投資に特化したファンド。

Chairman兼CEOのStephen A. SchwarzmanとPeter G. Peterson（退社している）が、1985年に創業。
1987年、同社初のプライベートエクイティファンド、Blackstone Capital Partners I でオルタナティブ投資に着手。
1991年、リストラクチャリング・アドバイザリー事業を設立。設立以来、同事業は1兆ドル超の債務リストラクチャリング業務を取り扱う。
1992年、不動産グループが創設され、以降、世界有数の不動産投資グループに成長。
1993年、ブラックストーンが最大の独立系オルタナティブ・アセット・マネージャーに成長。
1999年、企業債務グループが設立され、最初のメザニン・ファンドへ11億ドルを約定。
2000年、数年にわたる英国やヨーロッパでの投資活動後、ロンドン事務所を開設
2004年、国内外での拡張が進み、フランスのパリ、ジョージア州アトランタに事務所を開設。
2005年、ムンバイに事務所を開設。
2007年、ニューヨーク証券取引所 (NYSE) にて新規株式公開 (IPO) 。China Investment Company (CIC) からの30億ドルの買付をはじめ、募集総額は76億ドル。米国を拠点とする発行体の IPO としては、2002年以来最高額を記録。また、東京事務所を開設、アジア市場での存在感を強化。
2008年、北京に事務所を開設

ブラックストーン・グループが投資を行った企業は、140社以上を数える。

ヒルトン・ホテル ヒルトン・ホテル・コーポレーション（Hilton Hotels Corporation）を債務引き受けを加えた260億ドル（約3兆1842億円）で買収。

フリースケール・セミコンダクタ カーライル・グループ、ＴＰＧキャピタルと連合で176億ドルで買収。

TDC（デンマーク通信最大手） ペルミラ、コールバーグ・クラビス・ロバーツ（KKR）、アパックス・パートナーズ、プロビデンス・エクイティ・パートナーズと共同でTDC株式88％を130億ユーロ（約1兆5000億円）で取得。

ニールセン カーライルなど102億ドル（約9585億円）で買収。

全日空ホテルでの事例 ブラックストーン・グループが日本で直接関与した案件としては、2007年4月に全日本空輸株式会社が保有するANAインターコンチネンタルホテル東京を始めとするホテル13件の買収案件において入札に参加した事例が挙げられる。
入札はモルガンスタンレーが2,813億円で落札し、日本の不動産売買では過去最大規模となった。