カーライル・グループ
社名
カーライル・ジャパン・エルエルシー
URL
所在地
東京オフィス: 東京都千代田区丸の内1丁目5-1新丸の内ビルディング
設立
1987年
代表
日本代表 兼 マネージングディレクター: 山田 和広
特色・概要
世界規模で展開する投資ファンド。「バイアウト」「グロース・キャピタル」「リアルエステート」「レバレッジド・ファイナンス」の4つの分野で投資ファンドを運営。テレコムやヘルスケアなどの幅広いセクターに投資している。
全世界において、投資先は多様であるが、特に航空宇宙・防衛、自動車、エネルギー、金融サービス、ヘルスケア、不動産、インフラ、ITサービス、電気通信、メディア、小売業に対する投資を専門的に行うことで知られている。
企業方針として投資家の名前は公表していないが、投資家は主に民間企業、公的機関及び個人資産家が大半を占めるとしている。また、カーライル・グループに出資する投資家は、民間企業社員や公務職員の年金を運営するファンドも多いことが明らかになっている。
日本においては2000年にオフィスを開設し、事業を開始。外資系のプライベートエクイティであるにもかかわらず、全員が日本人で日本流の投資スタイルを貫く特徴的なファンドである。投資実績も国内勢と引けをとらない。
日本で運営するファンドの投資家層は、日系機関投資家が過半数を占めている。カーライル・グループが運営する対日投資ファンドの機関投資家の大半は、日本の銀行、保険会社、年金基金、ファンド・オブ・ファンズ、政府系機関、その他基金財団等によって構成されている。
カーライル・グループの日本支社は主にバイアウトと不動産投資に特化しており、不動産投資では、主に商業ビル・施設、ホテル、介護施設等への投資を専門とするアジア統括ファンドが用いられている。
カーライル・ジャパン・パートナーズ I & II (バイアウト・ファンド)
比較的大型のMBOを中核とする部門。日本向け投資専用のファンドを2本、合計で約2,000億円を運用。投資金額規模でエクイティ100億円以上の大型案件を対象。
カーライル・アジア・リアルエステート・パートナーズ (不動産投資ファンド)
不動産投資事業を行う部門。日本全国におけるオフィスビル、商業施設、ホテル、介護施設等さまざまなアセットクラスへの積極的な展開を特色とする。アジアファンドの一拠点として活動。
沿革
デイビッド・ルーベンシュタイン、ウィリアム・コンウェイ・ジュニア、ダニエル・ダニエロ等によって1987年に創立。全世界で1000件以上の投資実績がある。社名の由来はニューヨークのセントラルパーク近くにある高級ホテルであるThe
Carlyle Hotel。過去の大株主として、ジョージ・H・W・ブッシュ(ジョージ・W・ブッシュの父)が知られている。
投資実績
名水美人ファクトリー株式会社
もやし製造業界で西日本最大手の名水美人ファクトリー(旧GGCグループ)に投資。カーライルによる投資期間中、同社は営業やマーケティング機能を強化することにより、国内もやし業界のトップ企業としての地位をさらに盤石なものにした。事業成長の二本目の柱としてのカット野菜事業を設立・増強すべく、新工場の稼働を開始し、円滑な経営転換を実行。同社は2020年3月、神明ホールディングスの子会社になった。
株式会社ソラスト
2012年、第2号ファンドである「カーライル・ジャパン・パートナーズII」は、株式会社ソラストの荒井社長(当時)と共に、同社を東京証券取引所第二部から非上場化させた。ソラストは日本における医療関連受託業界のパイオニア企業であり、シニア向けの長期的な介護サービスや子供の保育事業も手がける。グローバルにおけるヘルスケア業界に関するカーライルの知見・経験を活用し、ソラストは同社のシニア介護事業の成長を加速させるためのM&Aを複数実施。コミュニティーに根ざした介護サービスを提供することで事業をさらに成長させるべく、戦略的パートナーシップを構築。同社は2016年6月、東京証券取引所第一部への再上場を果たす。
センクシア株式会社
2015年、カーライルはセンクシア株式会社(旧日立機材株式会社)を日立グループからカーブアウト。建材資材、設備および産業用チェーンメーカーであるセンクシアは、日立が経営資源を他の中核事業にシフトさせる中、中長期の成長を確保するため、根本的な改革を迫られていた。カーライルのサポートを受け、センクシアはグループから独立し、同社は起業家精神に富んだ、新たな企業文化を醸成させ、生まれ変わった。
株式会社ツバキ・ナカシマ
2011年、カーライルは精密ボールメーカーの株式会社ツバキ・ナカシマに投資。同社はカーライルのグローバル・ネットワークを活用し、M&Aや現地での生産ネットワークを拡充することにより、欧州・アジア地域での展開を加速。同社の生産拠点数は19箇所に倍増したうえ、売上も倍増
シンプレクス株式会社
カーライルは2013年、戦略的IT投資により金融機関の収益増をサポートするシステム・プロバイダー大手シンプレクス株式会社に投資。カーライルがもつ業界の知見およびグローバル・ネットワークを活用し、シンプレクスは米国で現地のパートナーと提携し、売上を伸ばしつつ新たな取引プラットフォーム商品の開発を加速した。 カーライルはまた、同社の事業ポートフォリオの最適化をサポート。シンプレクスは2016年、同社の非中核事業・子会社「バーチャレクス・コンサルティング」を売却。同年には、カーライルはその持分を経営陣に売り戻したが、その時点で売上は25%、EBITDAは約45%増加しており、同社の製品はアジア全域で利用されていた。
モンクレール
2008年、欧州向け第3号ファンドである「カーライル・ヨーロッパ・パートナーズIII」は、複数の国際的ブランドを有するイタリアの高級アパレルメーカー、モンクレール・グループの株式の48%を取得。カーライルのサポートを受け、モンクレールはグローバルなプレゼンスを強化。また、同社にとって主要市場となる日本で、従来の販売店契約を、同社が統轄する合弁事業契約に切り換え、ブランドを再編・強化。
カーライル・グループ スペシャルインタビュー
トップマネジメント プロフィール: 山田 和広Kazuhiro Yamada
企業情報
マネージングディレクター兼日本代表(バイアウト)
同志社大学経済学部を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に16年間勤務、内12年間はロスアンゼルス支店、情報開発部及び大和SBCM(現大和証券)において、ストラクチャードファイナンス及びM&Aアドバイザリー業務等の投資銀行業務に従事。1995年からは、主に流通小売・アパレル・機械・海外不動産業界にかかるクロスボーダーM&Aアドバイザリー業務担当、主にLazardとの協働で、多数のクロスボーダー案件を成約。また、その間にスタンフォード大学ビジネス・スクールのスタンフォード・エグゼクティブ・プログラムを2010年に修了。
現在は投資案件全般をサポート。アサヒセキュリティー、キトー、リズム、学生援護会(現インテリジェンス)、コバレントマテリアル(現クアーズテック)、AvanStrate、ウォルブロー及び、シンプレクスの投資を主導。
アルヒ、ウイングアーク1stの非常勤取締役を務める。
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