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【ボストンコンサルティンググループ】米車業界、最大２．４万人失職　ＮＡＦＴＡ原産地規則の厳格化で試算

米国のトランプ政権が北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）で求める自動車の「原産地規則」の厳格化は、メーカーのコスト上昇を招き、雇用を脅かしかねない－。米国自動車部品工業会（ＭＥＭＡ）の委託で米ボストンコンサルティンググループがこのほどまとめた調査リポートでこんな警鐘を鳴らしている。

　原産地規則は１１日に米ワシントン近郊で始まったＮＡＦＴＡ再交渉の第４回会合の重要な論点となっている。同リポートでは、原産地規則の変更は生産コスト高や特恵関税適用条件の厳格化をもたらし、自動車価格の上昇や費用のかかる技術、安全対策への需要低下につながるとしている。

　ボストンコンサルティングのシニアパートナー、ザビエル・モスケ氏は「製品コストが上がれば、最大２万４０００人の雇用が影響を受け、実際に失われかねない」とみている。

　自動車メーカーの経営陣や業界団体などからは「ＮＡＦＴＡ再交渉におけるトランプ政権の強硬姿勢は自動車セクターにマイナスの結果をもたらしかねない」との声が高まるばかりだ。

　米自動車大手でつくる自動車政策評議会（ＡＡＰＣ）のチャールズ・ユーサス副会長（国際政策担当）は「ＮＡＦＴＡ発効以来、北米自動車産業は年およそ１００億ドル（約１兆１２２０億円円）を節減してきた。その効率性を排除すれば北米自動車業界に実質１００億ドルが課税されるようなものだ」と語った。

　関係者によれば、米当局者は１１日、加盟する全３カ国が協定更新に合意しない限りＮＡＦＴＡが５年後に失効する「サンセット条項」を提案した。（ブルームバーグ　Ｒｙａｎ　Ｂｅｅｎｅ、Ｅｒｉｃ　Ｍａｒｔｉｎ）

2017年 10月14日
sankeiBiz

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