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経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ（BCG）は、LGBTQ+など性的マイノリティへの職場での取り組みを評価する「PRIDE指標2024」において、最高評価となる「ゴールド」を受賞した。この受賞は2022年から3年連続となり、同社が多様性とインクルージョン（包摂）を企業文化の核として長年にわたり真摯に取り組んできたことを示している。

PRIDE指標は、任意団体「work with Pride」が2016年に策定した、LGBTQ+に配慮した職場づくりに対する国内初の評価指標である。「Policy（行動宣言）」「Representation（当事者コミュニティ）」「Inspiration（啓発活動）」「Development（人事制度・プログラム）」「Engagement/Empowerment（社会貢献・渉外活動）」という5つの観点から企業の取り組みが評価され、すべての基準を満たした企業に「ゴールド」が授与される。BCGはこの全指標で高く評価され、今回の受賞に至った。

BCGにおけるLGBTQ+への取り組みを象徴するのが、グローバルネットワーク「Pride@BCG」である。これは、LGBTQ+の社員と彼らを支援する「アライ（支援者）」をつなぎ、相互理解と職場内外における支援を強化する組織である。Pride@BCGは25年以上の歴史を持ち、現在は世界約50か国で1400名以上が参加している。

同ネットワークでは、メンバーの育成と交流を目的としたグローバルなメンターシッププログラムを展開。LGBTQ+当事者とアライがペアとなり、お互いの経験や価値観を共有しながらキャリア形成や職場における関係構築を進めている。こうした継続的な支援体制は、社員の心理的安全性を高め、結果として業務のパフォーマンス向上にも寄与している。

BCGの取り組みは外部機関からも高い評価を受けている。2023年には国際的なLGBTQ+インクルージョン促進団体「Open For Business」から「Equality Champion」に選出されたほか、世界経済フォーラム（WEF）が発行する「DEI Lighthouses Report 2023」にも事例として掲載され、DE&I（Diversity Equity & Inclusion）分野における模範的な企業として注目されている。

BCGは今後も、LGBTQ+コミュニティに限らず、あらゆる背景を持つ社員が「自分らしく」働ける職場の実現を目指し、制度・文化・意識の3層から多様性の浸透と活用を推進していく方針を明確にしている。組織内における価値の多様性は、クライアントに提供するソリューションの多様性にも直結し、企業競争力の源泉であると捉えている。

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BCGのPRIDE指標における「ゴールド」連続受賞は、DE&Iを単なる人事施策ではなく、企業の経営戦略として実装している象徴である。特に注目すべきは、「Pride@BCG」が25年以上にわたって制度化されている点であり、多様性を“プロジェクト単位の対応”から“文化そのもの”に昇華させるアプローチが際立っている。

グローバルでのネットワーク構築、メンター制度の整備、アライ育成などの取り組みは、社員のエンゲージメント向上のみならず、ブランド価値の向上や採用競争力の強化にも直結している。また、DE&Iの取り組みが外部レポートに掲載されることで、投資家や顧客への信頼構築にも寄与する。

今後、企業に求められるのは、「公平で多様な組織」を前提としたプロジェクト設計、意思決定、人材育成である。BCGのように、社会的責任とビジネス価値創出を両立させるモデルは、業界を問わず企業にとって強い参考指標となる。

2024年 11月14日
ボストン コンサルティング グループ（BCG） Webサイト　https://www.bcg.com/ja-jp/press/14november2024-pride-index-gold-bcg

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