シンクタンク 転職体験談

何も知らないまま転職活動を始め、十分な準備ができないまま転職活動をスタートしたNさん（仮名）。弊社ムービンと再度仕切り直しをさせて頂き、見事大手シンクタンクファームより内定を勝ち取りました。約半年間、コンサル業界の理解から面接対策まで粛々と準備を進めていきましたが、最後は「あきらめない姿勢」でコンサルタントへのキャリアを切り開きました。

名前：Nさん（仮名）
年齢：28歳
学歴：有名私立大学
職歴：一部上場の製造メーカー→大手シンクタンクコンサルファーム 　

転職を考えた理由は２点ありました。

１つは営業という職種を経験して、顧客の経営課題にたいして幅広くアプローチできる職業に就きたいと思ったからです。
もう１つは、これからの長い職業人生を歩むにあたって、価値を創造できる人材として成長し続け、自律的にキャリアを積み上げたいと思ったからです。
上記の2点は現職のままでいてもまったく実現できないわけではありませんが、転勤や配置転換など会社に自分の人生の大きな転機に関してイニシアティブをとられ続けている状態でそれを目指すのは非効率だと思い、転職を選択肢の1つに加えました。

これらの目標を実現するためにはコンサルタントという職種が最適であると考えました。
逆にこれら目的のために他の職種を強く志望する理由が見当たらないという方が的確であり、未経験職種への門戸も狭い中で、実質的にはコンサルティングファームのみを志望した形になります。

漠然と転職しようかと考えていましたが、当初はコンサルタントという職業についてもろくに理解していない状態でした。
そこでまず転職活動の流れを理解することも兼ねて、ムービン様含む各社転職エージェントにコンタクトを取りました。
ここで後悔したのは、本当に何も知らないまま転職活動を「始めて」しまったことです。一部エージェントには言われるままに求人にアプライしてしまった結果、準備が後手に回ってしまい失敗に終わったケースも有りました。まずは転職活動について、例えば知人に話を聞くなど自分なりのイメージを最低限もっておく必要があったと反省しています。

とはいえ、こうしてスタートを切ってしまった以上、選考の対策や書類の準備、業界への理解は粛々とすすめていきました。
まずは、各種書籍を購入し、コンサルタントという職業や業界を大まかに掴みました。その際はムービン様代表：神川氏の「コンサルティングの基本」がまずベースとして非常に役立ちました。
その後筆記試験対策をすすめるとともに、「コンサルの新卒に薦める書籍リスト」のようなものを探し、ロジカルシンキングに関する書籍を端から読み漁りました。

同時進行で、エージェントの方に書類準備のお手伝いをお願いしましたが、このあたりまでの対応で、エージェントはほぼ成塚さんのみにお願いする形となっていました。
というのも、メールを通じていただいた情報ややり取りを通じて、コンサルティングファームに入社するために本当に必要なレベルの準備を示してくれていると感じたからです。

はじめての転職活動である自分にとって、コンサルティングファームに就職するためには何が必要かというベンチマークは何一つないも同然でした。そんな自分に必要なのは、たとえそれが厳しいものだとしても、現実を正確に示してくれる人材に他ならなかったのです。

実際の選考に必要な志望動機の推敲・ケース対策は、成塚さんとメールでのやり取りを通じてご指導いただきました。
ある程度ケース面接の型が理解できてきた段階で、今度はビジネスケースの書籍を読み、実際のビジネスにおける筋の良いインサイトはどのようなものかを学びました。そのうえでインターネットサービスを通じて、現役のコンサルタントの方に内情のヒアリングやケース対策のお願いをしました。

ここまでで５ヶ月ほどが経過していました。
この時点でまず、一般的な転職活動から（？）類推するに、転職活動は３ヶ月位あれば終わるんじゃないかと思っていた自分の甘さを思い知りました。結局、企業の求める基準に達しなければ永遠にオファーは出ないので、その基準と自分の位置の差を逐一認識しておくことは重要だと思いました。
とはいえ、じっくりと準備に取り組めたことは有意義でしたし、この間に別のエージェントからアプライしていたファームはすべて落ちたのですが、選考を通じて上述の基準を身をもって認識することができたのは、振り返ってみればプラスに働いた側面もあるように思います。

面接以降の選考に関しては、まずもって今回は地方での転職活動だったため、基本的に実際の選考をWeb面接にてセッティングしていただきました（身の回りにも地方勤務から転職をした知人はちらほらいたため、地方でも転職活動はできるんだろうなと甘く見ていたのは完全に間違いでした。また、Web面接などにフレキシブルなカルチャーのコンサル業界でなければもっと調整は難しいと思います）。
半休・有給を駆使し、なるべく現職に影響が出ないように（というよりはバレずに）スケジュールを組むのはかなり困難でしたし、成塚さんにも相当無理をお願いしたと思います。しかし、なんとかスケジュールに問題が出ないようにアレンジしていただきました。

個々の面接はファームやインタビュアーのカラーが如実に出るように思います。選考スタイルの変化なのかはわかりませんが、いわゆる紋切り型の「ケース面接」は、私個人のケースにおいてはほぼなかったです。
とはいえ、インタビュアーの着眼点に変わりはないように思うので、ケース面接の対策は依然として有効だと思いますし、むしろ、自分や自分が働いている企業の戦略を構造化し、議論を通じて理解や洞察を深めることができたのは、選考だけにとどまらず非常に有意義な体験でした。

実際に高評価をいただいた面接においては、論理的思考力やスキルの有無はもちろん見られていたと思いますが、それ以上に、適切な議論ができるか、相手からの質問や指摘に素直に応じることができるか、といったポイントが重視されていたように思います。議論のポイントはなにかを適切に捉え、好奇心をもって論点を突き詰めることができるか、という姿勢が重要であるように感じました。
内定先からオファーを頂いたときはとにかくホッとしたというのが正直な感想です。約半年間の少なくない時間を転職活動に費やしたことは、上述の通り非常に有意義な体験でしたが、転職の意志は日増しに強くなる一方で「もうこれだけの労力はかけられないしかけたくない」というプレッシャーも強くなっていき、両者の板挟みに苛まれる日々でした。
ネット上にある様々な体験記を読むと、一様に「転職活動はあきらめない姿勢が肝心」とありますが、これが本当に正しいんだということが心から実感できた瞬間でもありました。

内定先の面接では前職での経験はもちろんのこと、自分のパーソナルな意思決定の基準や思考のプロセスを深くさかのぼって確認していただき、その上でオファーを頂くことができたため、オファーを受諾することへの迷いはありませんでした。
また、内定先はシンクタンク系のファームということもあり、様々な知見に日頃からアクセスできるという環境があると思っています。これは労働においてこそ学びの機会を豊富に有したいという個人的な価値観に合致しており、そういう意味でも理想的な転職が実現できたと述懐しております。
成塚さんはじめムービン様のバックアップに心から感謝を申し上げます。

昨今のコロナウイルスの感染拡大に際し、入社直後から在宅勤務がデフォルトになっております。本格的に業務が開始できないのは残念ですが、前職の引き継ぎに時間を要した関係上、入社前の準備期間が満足に取れなかった自分にとって、まとまった時間を確保できるタイミングが生まれたのはチャンスとして捉えています。
これを期に、簿記会計や統計といったファンダメンタルな領域の知識を今後も継続的に習得・伸長していくために、基礎的な事項を完璧といえる状態にしようと取り組んでいます。
他方で、学生時代に専攻していた本を精読し直したりして、新しい知識に偏ることのないよう多面的に頭を使うことに取り組んでいます。

とにかくムービン様のコンサルティングファームに関する圧倒的な知見・パイプ、そして成塚さんの親身かつ迅速な対応、これに尽きると思います。