movin:
本日はお忙しい中ありがとうございます。
早速ではございますが和井田様のご経歴と、デロイト トーマツ サイバーへ転職された経緯をお聞かせください。
和井田様:
高校卒業後に渡米し、大学ではスポーツ医療、大学院では災害やテロ等の危機管理を学び、大学院在院中よりペンシルベニア州とカリフォルニア州の行政機関でのインターンを経験しました。インターンとしては、パンデミック対応計画書、危機発生時のロジスティクス計画書、支援物資・義援金対応計画書等の作成や、産官学で連携した災害対応訓練、原子力発電所の危機対応訓練等にも携わりました。帰国後は企業リスクを中心に手掛ける外資系のコンサルティング会社に就職し、デロイトには2015年に転職しました。大学院では危機管理を専門としていたので、リスクに携われる仕事に特に関心がありました。また、多くの業界や案件に関わり、常に新しい経験を得られる点でコンサルタントの職は自分に合っていると考えていました。
movin:
これまでリスク領域でのキャリアを歩まれているのですね。
そういった中でデロイトへの転職の決め手、また魅力は何でしょうか?
和井田様:
デロイトへ移った理由は案件やクライアントの幅が大きく、多種多様な業務に関与することができるからです。様々な業務に対して、多くの機会が提供されるのは、ファームとしての規模だけではなく、クライアントのニーズに応えるという文化やコンサルタントとしての姿勢が背景にあるのだと思います。デロイトに移ってからは仕事の幅が広がったと実感しています。様々なバックグラウンドを持つ方が独自の色を出していますから、そこから得られることも多く、またクライアントやプロジェクトも多様ですので、多くの成長機会があります。
今所属しているチームでは主にサイバーセキュリティ、事業継続(BCM/BCP)、危機管理に関連するサービスを中心に提供しています。
大学院では紛争、災害、テロ、事故等に関する行政側の対応や仕組みをテーマとしていました。サイバーリスクに特別興味があったわけではないのですが、社会的な関心が高い領域でしたので、リスク関連のサービスを提供する以上、避けては通れないだろうとは考えていました。また、コンサルタントとして様々な案件を手掛けていく中、サイバーリスクは企業のあらゆるオペレーションに影響し、今後の大きな課題であると感じていました。特に、今後の自動車や医療機器等に代表されるように、「繋がる社会」においてはニーズがさらに高まる領域であることは明らかでしたので、この領域に携われるのはコンサルタントしては良いチャンスであると考えています。
movin:
ありがとうございます。
差支えない程度でこれまでのプロジェクトをお聞かせいただけないでしょうか。
和井田様:
前職を含め、これまでに製造、金融、飲料・食品、製薬、通信、プロフェッショナルファーム等、多種多様な企業様に対する支援の機会を頂きました。支援内容は、グローバルリスクマネジメント体制の構築・運用、危機管理体制強化、サイバーセキュリティに関する調査や体制構築、内部監査や内部統制整備等、企業が抱えるリスクに関するテーマが中心です。現在は、自動車産業を中心にリスクやセキュリティに関連するサービスを提供しています。
movin:
改めてデロイト トーマツ サイバーの特長を教えて下さい。
和井田様:
デロイト トーマツ サイバー合同会社(以下DTCY)はデロイト トーマツ グループの一つです。
デロイト トーマツ グループは、専門性やサービスによって複数の組織に分かれていますが、DTCYは、Strategy(戦略)、Secure(予防)から、Vigilant(発見)、Resilient(事後対応)に至るまで、サイバーセキュリティの確保に求められる知見・機能を一気通貫で企業にサービス提供する体制を保有しています。
2016年5月にCyber Intelligence Center(CIC)を開設し、各国CICとの連携のもと、24時間体制のセキュリティ脅威の監視・分析、インテリジェンス情報の提供、インシデント対応支援なども行っています。
人・モノ・組織・社会インフラなどがあらゆる境界を越えてつながりあうIoT時代に突入し、サイバーセキュリティは企業の重要な経営課題のひとつであると同時に、あらゆる経営変革に欠かせない要素となっています。
こうした状況の中、DTCYは、企業の持続的成長や競争力の向上にむけた経営変革を、サイバーセキュリティの面から強力に支援します。
movin:
例えば他国のデロイトメンバーファームとの協業もあるのでしょうか?
和井田様:
デロイトのグローバルでの連携・協力体制は我々の強みです。情報や知見の共有、トレーニング等も活発に行われており、海外オフィスと共同で進めていくプロジェクトも多くあります。国内でも複数の法人に分かれていますが、合同でチームを編成してクライアントにサービスを提供する機会も多くあります。
Auto Teamでは、自動車産業が発展している米国やドイツのデロイトオフィスと連携する機会が多いです。
自動車業界は、車両のIoT化や自動運転に向けて今後の変化が最も大きな業界の一つです。安全走行への影響、車両とつながるシステムやインフラへの影響、車両ユーザの個人情報の保護等、多くのセキュリティ上の課題を抱えています。こうした課題は世界共通ですので、世界中の動きを常に把握するためにも海外オフィスとの連携を強化しています。また、我々のクライアントの多くはグローバルにビジネスを展開しているため、各国の動向を把握するためにもデロイトのネットワークは大きな強みとなります。
これまでにも協力体制は築かれていますが、今後はさらに現場レベルでの知見共有を進め、サービスの品質を上げていきますし、共同で行うプロジェクトも増えていきます。現在は日本、米国、ドイツとの連携が中心ですが、OEMやサプライヤーを持つ各国のオフィスも巻き込んでいきたいと考えています。
movin:
それでは和井田様が所属されているAuto Teamの特徴を教えて下さい。
和井田様:
私が属するAuto Teamは名が表す通り、OEM、サプライヤー、自動車関連団体等を中心にサービスを展開しています。
チームのメンバーはサプライヤー等の事業会社からの転職者、私のようにコンサルティングファーム出身などバックグラウンドは様々です。自動車産業へのサービスは世界中のデロイトオフィスが行っていますが、日本には多くの自動車メーカーやサプライヤーがあるため、重要拠点の一つとされています。自動車に関連するビジネスは今後加速的に変化していくため、我々が提供するサービスも同様に変化が求められます。そのような環境の中、クライアントが直面する変化や課題への対応、競争優位性の獲得を支援するのが我々のサービスです。自動車関連企業は国際的に事業を展開していますので、グローバルな視線でのサービス提供は欠かせず、海外オフィスと連携する機会も多くあります。また、クライアントの経営目線のみにフォーカスするのではなく、現場の声や展開等、それぞれの視座を大事にした支援を行っています。また、自動車関連団体等に対しては、参画している各社が協調して取組む領域の支援も手掛けています。
movin:
Auto Teamではどんなプロジェクトを?
和井田様:
自動車はコネクティッド化が始まっており、自動運転へとシフトしていきます。そこでの最大の課題の一つは、サイバー攻撃の対象となることですが、自動車そのものだけではなく、周辺インフラや自動車と連携するシステムもサイバー脅威の対象となります。このような背景から、将来の自動車、関連インフラやシステム、ユーザを守るための施策に関する相談が増えています。
一方で、手掛けるプロジェクトは多岐にわたり、クライアントが抱える課題に対して様々なサービスを展開しています。中心となるのはセキュリティを中心とした企業リスクです。例えば、インシデント対応、セキュリティ体制の構築、セキュリティ戦略策定、ガイドラインの策定や評価などです。他にも法規制対応、全社的なリスクマネジメントや危機管理体制の構築・運用、BCP/BCMの策定や訓練なども行います。最近ではロボットに関する案件も手掛けています。
movin:
企業リスクやセキュリティ関連のコンサルティングは和井田様も仰る通り増加傾向にあると思います。
DTRSでも採用を活発化し、コンサルタントも増えてきていると思いますが、育成方針や働き方において何か特徴的な点はありますでしょうか。
和井田様:
OJTが中心にはなりますが、コンサルタントに必要なスキル習得や、専門領域を伸ばすための研修を定期的に実施しています。外部の専門家を招聘しての研修や講義も行っており、個人のスキルアップやサービス品質の向上に努めています。また、社外のセミナーやカンファレンス等にもチームのメンバーを送るなどして最新動向を把握し、知見を深めています。
私は、昨年マサチューセッツ工科大学(MIT)のプログラムに参加しました。MIT、ハーバード、カーネギーメロン等のトップスクールの教授陣やFBI等の行政、グローバル企業の担当者が講師を担当したコースは、アカデミックな内容から、先進企業の取組み事例等、テーマの幅も広く、実務に活用できる充実した内容でした。また、20ヵ国、60社以上から集まった参加者の多くはグローバル企業に所属しており、各企業の考え方や取組み等、情報交換の場としても有意義でした。中にはデロイトと案件を進めている方もいました。
このプログラムへの参加はパートナーと相談して決めたのですが、このような機会を得られるのもDTRSの特徴だと思います。個人の専門性、スキルアップ、チームのサービス品質向上には力を入れています。
movin:
なるほど。
プロジェクトが多くなっていると思いますがワークライフバランスの方はいかがでしょうか。
和井田様:
コンサルティングファームが忙しいというのはイメージ通りだと思いますが、OnとOffの切り替えは大事にしています。普段の業務でも個人の事情等を踏まえて調整していますので、自分の時間は確保しやすい環境ですし、プロジェクトの間に長めの休みを取る人も多いです。
movin:
評価についてはどうでしょうか。
和井田様:
評価は関与したマネジャーや現場主任が行い、プロジェクト単位または一定期間ごとに実施されます。
Auto Teamではマネジャーの現場関与が高く、チーム各人のパフォーマンスをよく見てくれています。定期的に長所や課題に対するフィードバック、総合的な所見が与えられますので、自分の課題の解決に向けての方向性が見えてきます。また、普段の業務の中でもフィードバックを得られますので、より具体的に個人の成長に必要となる要素が見えてきます。
movin:
和井田様にとっての「コンサルタント」のやりがいについてお聞かせいただけないでしょうか。
和井田様:
一言にリスクといっても時代や背景にある社会情勢により求められる対応が異なります。例えばですが、大きな災害が起きた後などはBCPやサプライチェーンにおけるリスクに、新たな規制が設けられた際にはその対応に注目が集まります。恒常的なリスクもありますが、その時々で企業がフォーカスするリスクは異なります。ビジネスの変化が早まるように、我々コンサルタントも変化に対応し、知見に幅を持つことが求められます。
リスクをサービスとして提供する難しさは、はっきりと目に見える形で効果を示すことが難しい点です。リスクというのは実際に事が起こるまでは当事者意識を持つことが難しいと思います。例えばBCPを作成し、訓練を行って準備は整えられても、実際の有事にどの程度耐えられるかはその時の状況により異なります。とは言え、過剰な準備はリソースの無駄遣いになりますし、最低限では耐えられない事象が発生することが予想されます。このような効果の見えにくさ、実感のしにくさを踏まえたうえで、いかにクライアントが納得する形でサービスを提供していくかは難しさでもありますが、コンサルタントとしてのやりがいにつながっています。
movin:
普段、プロジェクトを進める上で和井田様が気を付けていることはありますでしょうか。
和井田様:
プロジェクトに入る時は各人の役割の理解が必要だと考えています。メンバーの得意領域や経験等、その時々の状況に合わせ、チームプレーヤーになれることが重要です。また、一人で考え抜くことはもちろん大事ですが、異なる意見をぶつけ合わせて得られることも多くあります。独りよがりにならずに、様々な考えを吸収するように心がけています。企業が抱える課題は複雑ですので、一人の人間が持つ知識、経験、考え方だけでは限界があり、必ずしも良い結果に辿り着けるとは限りません。
movin:
最後に一言お願いします。
和井田様:
DTRSのAuto Teamでは、様々な業界の出身者が、それぞれの経験や知見を活かしてコンサルタントとして活躍しています。自動車業界は大きな変革の時期にあり、それを支援するコンサルタントにとっても大きなチャレンジが出来る環境です。このような変革の時期に、クライアントや業界の発展に成果を出していくことはとてもやりがいを実感できます。
movin:
本日はありがとうございました。
日程 | いつでも!(担当キャリアコンサルとご相談ください) |
---|---|
場所 | 弊社オフィス |
費用 | 無料(一切かかりません) |
対象 |
デロイト トーマツ サイバー(DTCY)への転職をお考えの方 サイバーセキュリティ・リスクマネジメント分野にご興味のある方 コンサルティング業界にご興味のある方 コンサルタントの仕事内容や、これからの動向などにご興味をお持ちの方 今後のキャリアについてのご相談もお受けしております。 ご相談面談では、ざっくばらんな意見交換・ご相談をさせて頂きながら、最適なキャリアチェンジ機会のご紹介、キャリアチェンジ成功のためのアドバイス等できればと思っております。 |
既に弊社にご登録頂いている方は、担当コンサルタントまでご連絡ください。
新規ご登録の方はこちらよりご登録ください。
人気コンテンツ
プライベート個別相談会開催中
キャリア相談会
コンサル転職に関する疑問・不安はプロに聞くのが一番早い!ざっくばらんに話せる個別相談会を随時実施しています。今すぐの転職をお考えでない方も歓迎していますのでお気軽にご相談ください。
個別相談会開催中!
書籍出版記念 久留須シニア・パートナー特別キャリア相談会
久留須シニア・パートナーの書籍出版を記念してコンサル業界のこと、キャリアのこと、をお答えする特別キャリア相談会を開催します!
個別相談会開催中!
2025年4月入社を目指した転職相談会
2025年入社をお考えの方は、ぜひお早めにご相談いただけると幸いです。弊社でも転職活動スケジュールが間に合うようサポートさせて頂きます。
2025年4月15日(火) 19:00~ 締切:2025年4月3日(木)
ベイン・アンド・カンパニー キャリアセミナー
外資戦略コンサルのベイン・アンド・カンパニーにてキャリアセミナーが開催されます!希望者にはケース面接対策ワークショップも実施されますので、経営戦略コンサルタントに興味をお持ちの方はぜひご参加ください!
2025年4月26日 (土) 9:00-17:30 申込締切:2025年4月3日(木) 13:00
ローランド・ベルガー 週末選考会
欧州系戦略ファームのローランド・ベルガーが、週末選考会を実施いたします。現職がお忙しく平日にお時間を確保できない場合はぜひこちらの機会をご活用ください。
2025年5月15日(木) 19:00~20:00
EYストラテジー・アンド・コンサルティング SAPチーム キャリアセミナー
構想策定に軸足を置きつつも、上流から実装まで一気通貫で行うことで、パッケージ導入支援にとどまらず、業務変革支援に携わることができるチームです。SAPに興味のある方は是非お気軽にご参加ください!
2025年4月3日(木) 19:30-20:30 締切:2025年3月31日(月)
クオンツ・コンサルティング キャリアセミナー
時価総額最大4,000億円のM&A総研が立ち上げた新興ファームのクオンツ・コンサルティングにて、キャリアセミナーが開催されます。
2025年4月26日(土) 10:00~16:00 申込締切:2025年4月21日(月)
プロジェクト・カンパニー 一日選考会
2016年に設立後、右肩上がりに売り上げを伸ばし、事業を拡大しているコンサルファーム発事業開発会社、プロジェクト・カンパニーにて一日選考会が開催されます。
毎週第一・第三水曜日 12:00~13:00
KPMGコンサルティング ランチタイム オンラインイベント
現場で働く生の声を候補者に届けようとスタートした取り組みで、毎週、現場社員と採用リクルーターがトークセッションを実施しています!是非お気軽にご参加ください!
SDGsプロジェクト始動!
ムービンは持続可能な開発目標を支援しています
ムービンはSDGsに賛同し、これからも持続可能な社会の実現に努め、 森林資源や水資源を守る環境保護の取り組みとして、持続可能な森林の再生と管理に貢献しています。
ムービンでは今すぐのご転職でなくても、今後のキャリア形成や、ご転職に向けての中長期的なプランを共に考え、具体的なアドバイスをさせて頂いております。コンサルティング業界にご興味のある方はご自身では気づかれない可能性を見つけるためにも是非一度ご相談ください。
PICKUP
20年以上にわたりコンサル業界に特化したご転職支援を行っています。スタッフも少数精鋭でホンモノの人脈・情報を有しております。
コンサルティングファームはもちろん、国内・外資の大手事業会社をはじめ、ファンド、投資銀行、ベンチャーなど様々な支援実績がございます。
コンサル業界専門だからこそ各コンサルティングファームの圧倒的な情報量を保有しており、戦略系、総合系(BIG4)、IT、人事など外資系日系を問わず、国内大手の有力ファームすべてがクライアント
ムービングループサイト
株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア
Copyright (c) Movin Strategic Career Co., Ltd. All rights reserved.
バックグラウンド・出身業界
で探すコンサル転職CAREER PATTERN
Copyright (c) Movin Strategic Career Co., Ltd. All rights reserved.