movin:
本日はお時間頂き誠にありがとうございます。
早速ですがIBMといえば、IBM Watsonが話題を集めるなど、業績に対する期待も高まっていますが、今IBMは大きくどのような方向に向かっているのでしょうか?
田村様:
IBMではこれまでCAMSSと呼んでいる分野、すなわち、クラウド(Cloud)、アナリティクス(Analytics)、モバイル(Mobile)、ソーシャル(Social)、セキュリティー(Security)の5つの分野に注力していましたが、近年はこれにコグニティブ(Cognitive)が加わるようなりました。
特に今年はクラウドとコグニティブに注力するというのがIBMのグローバル方針です。これをお客様の業界に特化したサービスとして磨き上げて提供していきます。
movin:
上記IBMのストラテジーおける田村さんの組織の役割は何でしょうか?
田村様:
私はコグニティブ・プロセス・トランスフォーメーションという組織に所属しており、私がリーダーをしている経理財務部門へのコンサルティングサービスとアウトソーシングサービスに加え、人事、調達の間接部門3領域を中心にお客様にサービスを提供しています。
この組織に今年からコグニティブが加わりました。というのも我々が支援するプロセス変革と経営の意思決定支援の領域においてIBMのWatsonを活用することによって変革を最大化できる、との判断からです。
movin:
IBMの経理財務/経営管理ソリューションの強みを教えてください。
田村様:
我々が支援していることは監査法人系のコンサルティングファームと基本的に同じです。IBMがそんなことをやっているの?というお客様や学生の皆さんも多いですが。(笑)
私自身もコンサルティングファーム出身なので違いはないと言えます。
強みは、以下の4項目です。
1. 企業経営を行っていく上で重要な最新のテクノロジーが社内にたくさんある。
近年、経営とテクノロジーが切っても切り離せないものになってきている中、これは大きな強みです。
お客様の経営課題を解決する武器をIBMは持っています。たとえばビッグデータの統計分析ツールもありますし、Watsonもそうです。
また、IBM自身のファイナンス部門でも最新のテクノロジーを活用していてこれが非常にユニークなのです。
たとえば、Analyticsを活用して四半期初に四半期末の収益を偏差1%以内で予測したり、従業員の経費精算における不正を検知したりなど、非常にユニークで他社にはないソリューションばかりです。こういった施策を同様の課題をもつお客様に提供しています。
2. IBM自身が大きなグローバル変革を遂げてきた事業会社である。
ご存じの通り、IBMは元々メインフレーム事業を展開していましたが、90年代初期に赤字に陥り、そこからサービス事業にシフトし復活しました。その過程において、IBM自体がグローバル全体で大きなトランスフォーメーションを遂げています。日本企業は選択と集中の判断やグローバルでの迅速な変革が得意ではない傾向がありますが、IBM自身の経験がそうした企業に貢献できるところは大きいと思います。
私自身も、その過程においてファイナンス部門がどのような変革を行ってきたのか、その当時に直面した課題をどう克服したのか、社内でヒアリングして学んだことはコンサルティングビジネスに非常に役立っています。
3. 業務効率化、コスト低減の施策としての業務アウトソーシングも自社のサービスとして提供している。
SSC(Shared Service Center)の構築支援までではなく、アウトソーシングまで手掛けることで、更にダイナミックな効果を得て頂くための変革支援を自社でやりきることができます。また、このサービスにAnalytics, Cognitive, RPAなどを活用することも提案し、よりサービスの価値を高めることにも取り組んでいます。
4. グローバルチームとの連携が強い。
隔週で各国のリーダーと電話会議を行い、各国でのプロジェクト状況をアップデートし合い、互いの支援の相談をしています。
たとえば「日本のクライアントが欧米のどこそこでトランスフォーメーションプロジェクトを立ち上げたので、欧米からコンサルタントを出して欲しい」と頼めば、「OK。レベルいくつの人が何人くらい要るんだい?」と聞かれ、即座に必要なスキルを持つ人をアサインしてくれます。各国が連携を取ることによってお互いの評価が上がるというKPIの仕組みもあるので、率先して各国は連携し合います。グローバル連携を促進するよくできた仕組みもあるのです。
movin:
今回大規模な人材補強を行うと伺っていますが、その背景を教えてください。また、組織のリーダーとして、どのようなチームを構築していくのかビジョンを教えてください。
田村様:
アウトソーシングビジネス事業と統合したこと、また新たなテクノロジーを活用したコンサルティングサービスが好調で人材が足りません。お客様に「新たな変革をIBMと共に進めたい」と言って頂いているのにしばらくお待ち頂いている状況です。このような状況が背景にあり、外部から優秀な方を積極的に採用しています。
我々は、経理財務部門において業務の効率化とビジネス洞察力の強化が重要と考えており、この支援を行っています。
経理財務部門は付加価値の低い仕訳入力や、様々なデータの集計、加工作業から解放されるべきだと考えています。そのためにグローバル全体で会計システムを統一し、勘定科目なども統一していく必要があります。そのことによって効率性や生産性を高めて、我々がビジネス洞察力と呼ぶもの、つまり数値から得られる洞察をCEOや事業部門のトップに提供することがCFO組織の本来の役割だと考えています。
そのために、プロセスやデータ、システムの標準化から始まり、業務集約の活用を通じて効率性を高め、コグニティブを含めた様々な分析ツールを導入し、分析により得られる情報から洞察の提供を行うための人材育成の支援を通じて、日本企業がグローバル企業の中で勝ち残れるように支援しています。
我々にとって大切なのは、一緒に仕事をするCFOの方が悩んでいらっしゃる課題を正確に理解し、それを解決するためにどういったことをするべきなのか、それにマッチするIBMのツールをいかに組み合わせてお客様の課題を解決できるかを考え抜くことです。単にWatsonやツールを売るということではありません。
お客様が何に悩んで何に困っているのかということを考え抜き、課題を特定し解決策を導き出せる、そのためにIBMの武器を駆使してお客様を満足させることができる組織であることが基本です。
また、課題を解決するために、これまでのソリューションと社内の技術やサービスを新たに組み合わせるなど、クライアント視点で考え抜いたサービスを提供することを楽しんでやっていきたいですね。
また、近年は経理財務部門だけのトランスフォーメーションではなく、社内の間接部門全体のトランスフォーメーション、この取り組みが社長直轄の案件として増えています。このような他部門との横連携をリードする組織にしていきたいです。
movin:
田村さんの目指すチームビルディングに際し、どのような人材を求めていらっしゃいますか?
田村様:
即戦力は経理財務領域を対象としたコンサルティング経験者です。
コンサル出身でコアスキルが高い人は、IBMの武器を自分のものにするのも早いです。
監査法人や事業会社の経理財務部門の方であれば、新しいことに常に挑戦したい、新たな価値を自分で生み出したい、と強く考えている方を歓迎しています。そういう方はコンサルタントとしても活躍できます。
また、若手であれば経理財務の未経験者も歓迎します。我々は経理財務の業務処理のプロではなく、経理財務部門で困っていらっしゃる方への課題解決を提供することが仕事なので、会計知識そのものよりも、課題を正確に把握し何をしていくべきかをリードできるスキルの方がより重要です。経理財務分野での実務経験については職階にもよりますが、若手の方は簿記やUSCPAを勉強しているなど、経理財務部門のコンサルティングをやっていきたいという姿勢を見せて頂き、それまで培ったコアスキルの強みを活かしながらやっていくということであれば大丈夫です。
若手には最初メンターをつけますが、早く自立して自分のタスクを遂行できる人がいいですね。この仕事は、優秀な人に付いて仕事をするよりも、自分がリーダーやPMならどうするか、と言ったスタンスで仕事をする人のほうが成長が早い。
英語力は必須です。我々のプロジェクトの7割は英語が必要です。読み書きはもちろん、お客様と直接会ってお話をしたり、電話会議でお客様とディスカッションしたりすることも求められるので、こういったコミュニケーションができるだけの英語力があることに越したことはありません。
ただ、もちろん英語力だけを見ているわけではないので、それ以外の部分でポテンシャルを感じられれば、採用後に英語は頑張って頂いて今後の成長に期待ということで採用させて頂く場合もあります。
コンサルタントは個人の能力の高さが重要ですが、一方でIBMでは他部門と協業してソリューションを提供することが多いので、この協業を楽しんでリードできる人が活躍しています。
いろいろ言いましたが、要は皆さんの活躍するイメージを持つことができれば即採用です。
movin:
IBMでは、コンサルタントとしてどのような経験ができますか?また、どういったキャリアパスが期待できるのでしょうか?
田村様:
トラディショナルな会計案件はもちろん、IBMのグローバル経営、ファイナンス部門のテクノロジーを駆使した改革を学び、日本企業の課題の解決策として提案することができます。また、新しいテクノロジーを活用したサービスの検討や導入も自分次第でどんどん取り組むことができます。
クライアントも世界でビジネスを展開するグローバル企業が多く、国内外のグループ会社も含めたグローバルプロジェクトが非常に多いです。
さらに、コンサルタントとしてのキャリアパスに加え、IBMのユニークなところは、IBM自体が事業会社なので全く別のキャリアパスもあるということです。コンサルティング業務を行うなかで経営層と話していくうちに自分でも事業経営をやってみたいと思うことはよくあることですが、コンサルタント出身でクラウド事業のリーダーになったり、アップルとの提携でモバイル事業のリーダーになったりした方もいます。
またIBMのファイナンスの仕事を間近で体験したいという人もいるので、そういう人にはIBMのニューヨークの本社に行ってもらい、ファイナンス部門で半年間実務をしてもらうということもあります。
IBMではそういったローテーションをプラスと捉えているので、異動の希望は優先されます。
movin:
最後に転職を検討している皆さんにメッセージをお願いします。
田村様:
経営とテクノロジーが切っても切り離せない時代になってきた中、IBMにはとても大きなオポチュニティーがあると思います。テクノロジーをキーワードに、従来に無い経理財務部門の変革に取り組みたい人、それをグローバルレベルで取り組んでみたい人には最高の職場だと思いますので、是非チャレンジください。
ポジション | 経理財務変革コンサルタント |
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職務内容 |
【経理戦略コンサルティング】 経理業務改革、BPOのコンサルティング 経理財務変革構想策定、決算早期化、経費アウトソーシング、収益予測などアナリティクスなど |
求める人材 |
グローバル企業などがクライアントなので英語力重視(TOEIC800点ぐらい) 【以下いづれかのご経験】 経理・財務業務経験ある方 ITコンサル経験者(SAP FI/COなど) 監査法人会計士の方 |
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