ウルシステムズ株式会社 インタビュー

今回は、非常に革新的な事業推進力と高い技術力で定評のある独立系ITコンサルティング企業「ウルシステムズ株式会社」の漆原社長に、ウルシステムズのミッションや事業内容、仕事にかける想いや人事制度などをお伺いしました。

ウルシステムズのコンサルティングの価値とその独自性

movin:

本日は転職を考えている方向けのインタビューをさせて頂きたいと思います。まず御社の事業内容についてお聞かせ下さい。

漆原様:

我々ウルシステムズは、先端のIT技術を駆使し、お客様の経営革新・新規事業の成功をお手伝いするために設立されました。ITが経営の大事な武器であると認識されつつありますが、実際には経営の役に立っていないITが本当に多く存在しています。この経営とITのギャップを埋め、企業の差別化戦略に貢献すべく、2000年の夏に起業し、今年で12年目を迎えます。

movin:

経営コンサルティングからシステムインテグレーションまで、様々な企業がサービスを提供されてますが、御社のポジションをお聞かせ下さい。

漆原様:

漆原様いわゆる経営コンサルティングを提供している企業は、どうしても戦略の提言に止まり、そこから先の実行には踏み込みません。業務改革と銘打っていながら、決まりきったソフトウェアパッケージへ落とし込んだり、結局は自社で大型のシステムインテグレーションを受注したがるバイアスがかかっている企業が多いのが実情です。お客様の本当の関心は、自社の課題をどう実際にITを使って解決するかにあります。ウルシステムズは、お客様チームの一員として実際にプロジェクト推進を行い、戦略と業務を理解した上で最適なITを提供しています。発注側に立って、発注側を支援しているところが他社との差別化ポイントです。いざというときは、不要なIT投資を止めたりもします。お客様の名刺を持ち、システム企画から業務要件定義を行い、RFPを作ってベンダーを選定し、システム開発のプロマネも行う、というわけです。

movin:

他のコンサルティングファームにできないサービスを提供されているようですが、具体的にはどうやって実施しているのでしょうか?

漆原様:

戦略とITをつなぐのは本当に大変な作業であり、それを効率的に推進するために独自のULBOK(ウルボック)という知的資産を備えております。戦略立案から業務分析及びIT構築に至る一連のプロセスを形式知化したもので、個々のプロジェクトを推進する上でとても助けになります。業務とIT とコンサルティングのスキルを一緒に身に付けるための知識ベースを作りあげています。
また分析、設計から開発に至るまでの様々なテンプレートや、アジャイル開発に代表される先端の手法、開発フレームワークなどのツールも揃えており、独自のコンサルティングの一助にしています。他の案件で培ったノウハウをULBOKという形にして次に活かす、というPDCAサイクルを現場で回しています。

movin:

実際には、お客様の経営陣とシステム開発現場の両方とディスカッションしながら問題点を抽出し、改善策を実行していくということでしょうか?

漆原様:

経営陣と業務現場と情報システム部門の3つには大きなギャップがあります。その溝を埋めるのが我々の仕事です。経営の目的に合致したITを企画し、業務を分析した上で最適なITをお届けします。業務現場も情報システム部門も同時に支援します。

movin:

業界として注力している分野はあるのでしょうか?

漆原様:

情報サービス業、流通業、製造業、金融などです。これらの分野は、少なくともITを使って経営革新ができ、業界が変わるのが見えています。まずは我々が得意とする分野にフォーカスさせて頂いております。

movin:

さきほど御社のサービスのベースとして独自の知的資産「ULBOK」というものがありますが、これはどういったものなのでしょう?

漆原様:

ULBOKは我々の保有するノウハウの集合体です。ULBOKの目的は、事業戦略や業務を理解した上で、最も合理的なITを実現することにあります。どれだけお客様の事業戦略に合致して現場の役に立つITを構想できるか、それを支援するツールとしてULBOKを位置づけています。事業戦略から業務を分析し、システム設計に落とし込む手法と、それをより効率良く行うのに役立つテンプレートから構成されています。また最適なITを効率良く短納期に仕上げる実装技術もULBOKに含まれています。ソフトウェアフレームワークやプロジェクト管理の手法がそれにあたり、すでに多くの大手ユーザに導入いただいております。ただしULBOKそのものは永遠に未完成で、常にブラッシュアップしていくものです。全員が利用者であり、全員が貢献して育てていく知的資産です。

movin:

なるほど。今までのお話を伺っていますと、実装までを含めたコンサルティングを提供するということだと思いますが、そうなるとやはりお客様の期待や要求水準も非常に高くなるのではないでしょうか?

漆原様:

難しいプロジェクトが多いですが、それはすなわちお客様の高いご期待を頂いている、ということと理解しております。結局、実現不可能な戦略をいくら立案していても意味が無いのであり、自社の決まりきったソリューションへ意図的に導入するような作為的な上流コンサルティングでは結果は出せません。今は、本当に「言ったことがやれる」コンサルタントが求められていると思いますよ。

movin:

仰って頂いたようなコンセプトで設立以来、順調に拡大してこられた訳ですが、今後の中・長期的なビジョンとしてはどのようなものをお持ちですか?

漆原様:

我々はあくまでベンチャー企業なので、大手とは違う仕事しかしていません。これからもそうだと思います。従って人数でのスケールというのは一切求めておりません。我々が5000人の企業になるかというと、NOです(笑)。ある一定以上の人員増は必要ですが、強引に急拡張をしていきなり1000人規模にするつもりは一切ありません。たとえニッチな領域でも、あくまで革新的なソリューションにこだわって提供していきます。そうすると人数だけで事業規模を拡大する必要が無い、新しい事業モデルができると思っています。ある業界がITを使ってガラっと変わっていくときに、ウルシステムズがその中のいろいろなところにいる、というようなモデルにできたらいいなと思っています。

movin:

確かに、他では聞かないモデルですね。

漆原様:

結局ソフトウェアは、チャネルを増やして製品を売っていくことでスケールすることが出来ますが、コンサルティングやシステムインテグレーションですと結局人数を増やすしか売り上げが上がりません。逆にリスクを減らそうとすると人材派遣型に限りなく近くなってしまいますね。こういったモデルは拡大していくと必ず品質が落ちるんです。そうではなく、サービスの質を上げ、結果で勝負するところを是非やりたいと思っていました。

movin:

非常にチャレンジングなところですね。

漆原様のご経歴 -ウルシステムズ創業のいきさつ-

movin:

それでは次に、こういった新しいビジネスモデルを作られた漆原さん自身のご経歴と、このようなビジネスをやろうとお考えになった経緯をお聞かせ下さい。

漆原様:

私は十数年間、いわゆるSEをやっておりました。それも公共や通信、金融、流通、製造などかなり異業種で多分野のお客様の大型プロジェクトを担当させて頂いておりました。そこでの仕事は規模が大きいという点ではいいのですが、やはりお客様側への付加価値というのをどう出すかというところで悩んでいました。売り上げは出ているけれども、お客様が本当にこれでいいのかと考えたときに、はたとそこで止まってしまったんです。サービス提供側の売上至上主義では、お客様の問題解決ができなかったんですね。
そこで新しい事業としてお客様が困っているところを何とか一緒に解決できないかと思ったのが、創業のきっかけです。それをやっている会社を探しもしましたが、どうやら存在しないようでしたので、自分で立ち上げることにしました。

movin:

仲間の方と一緒に始められたのですか?

漆原様:

いえ、私一人です。

movin:

すごいですね。

漆原様:

そういう意味では、無謀だったかもしれませんが(笑)
ただやはり、後から募ったとはいえ、最初のコンセプトや理念にすごく共感してくれたメンバーには今でもすごく助かっていますね。

movin:

株主をされている会社さんもそうそうたる顔ぶれですが、これも当初からご自分で支援をお願いして回っていたんですか?

漆原様:

はい。創業して数ヶ月目の間に出資者を募らせていただいて、「こういうことをやりたいんだ」と説明して回りました。大切なパートナー様として今もお付き合いさせて頂いております。

movin:

創業期に苦しかった記憶などはありますか?

漆原様:

もう苦しいことの連続(笑)でしたね。ただ、苦しい反面、面白かった。
たぶん、事業をやっている限り苦しいことは永遠に終わらないと思います。これから先の話でも、解決していかなければいけない問題は山のようにありますからね。我々のお客様が悩んでいらっしゃるのと同様、我々自身も悩み考え常に変わっていかなければなりません。

movin:

そうですね。イノベーティブなことは変わらないですからね。

漆原様:

今この会社は、ちょうどセカンドステージに来ていると思っています。いわゆる創業期のベンチャーとは違っています。ゼロから作り上げていく作業というのは一段落して、ここで次の目標を描き、それをやりきれるメンバーとサービス体系を揃え、お客様にご評価いただく、非常に重要なタイミングではないかと思います。今入って頂く方々は、このダイナミックな変化のステージを味わえるというのも非常に面白いと思いますよ。

ウルシステムズが求めている人材とは?

movin:

ではその第2ステージに向かって、これからはどのような人材を求めていらっしゃいますか?

漆原様:

漆原様なによりも伸び盛りの方に来て頂きたいですね。それから、我々の目指しているサービス・方向に共感して頂けて、お客様に対して本当に高付加価値のサービスというのが何なのかを常に考えながら、自家発電エネルギーを持っていらっしゃる方です。そういった方とは是非一緒に仕事をしたい。
我々は小さいベンチャーなのですが、お客様の中でも本当に何年に一度という大変革の案件ばかりをずっとやっているので、それを最前線で味わえる醍醐味があると思います。後は、良くも悪くも小さい会社ですので、制約事項も多くありませんし、やりたいことがある方にとっては非常に自由な環境だと思います。

movin:

先ほど第2ステージに来ていると仰いましたが、これまで一緒にやってこられた方達は、どういった経歴をお持ちなのでしょうか?

漆原様:

非常にバラエティーに富んでいます。大手SI企業でSEやプロジェクトリーダー、マネジャーとして経験を積んでいる方が多いですね。或いは中堅クラスのSI企業でしっかりと開発に携わり、非常に深い技術を持っている若手メンバーも揃ってます。

movin:

大手からベンチャーに来られる方というのは、何に共感して、あるいは何を求めてこられるのでしょうか?

漆原様:

技術分野の方は明確です。お客様への品質や価値というものに対して、普通はどこかで必ず行き詰るんですね。システムは稼動したがお客様が本当に満足しているのか、というところでみんな絶対立ち止まるんです。試行錯誤の中、お客様に本当に喜ばれることをやりたいと考えている方々と出会えるとすごくいい感じで問題意識を共有できますね。これはIT業界もある意味で行き詰っているからだと思います。結局、本当にお客様の役に立ちたい、ということを目指してきているメンバーばかりです。

movin:

そうすると、お客様と一緒に事業の仕組みを作って動かして、成果が出ているのを確認するところまでやる、ということですね。

漆原様:

ええ。最初ご提案したことには仮説も含まれていますので、それは最初の段階で誠実にお伝えしています。それが当初の仮説と違った場合は、なぜ違ったのかということを議論して、次の手を打つわけです。実際にやってみると、我々が考え及ばないことというのは一杯ありますから、そこはお互いごまかさずにちゃんと話すということが大事だと思いますね。

movin:

なるほど。そうすると、御社に向いている人、向いていない人というのは、それぞれどういった方なのでしょうか?

漆原様:

保守的なお考えの方は難しいですね。あるいは指示待ちで言われたことだけをやるという方は当社では難しいと思います。逆に、主体性と向上心があり、お客様への価値と自分のキャリアをちゃんと考えた上で、自分自身がどのステージにいて、どの方向に行きたいのかをちゃんと見ていらっしゃる方は向いていると思います。

movin:

技術的にはどんなバックグラウンドの方が求められるのでしょうか。

漆原様:

スクラッチで基幹業務システムを開発したご経験、最新技術での開発経験、アジャイル開発などのご経験は歓迎します。いずれにしても、技術力か、要件定義、業務分析、プロジェクトマネジメントなどで、何か一芸に秀でていてほしいですね。後は考え方が論理的であったり、コミュニケーション力に長けていたりという点を重視しています。育てて伸びる人材がとても重要です。

movin:

そういうことですと、いい素材を育てるということになると思いますが、それは研修やOJTをやっていくということでしょうか?

漆原様:

中途入社の方向けには入社時に必ず約2週間の導入研修を実施し、ロジカルシンキング、ドキュメンテーション、ファシリテーション、要求開発、モデリング、プロジェクトマネジメントなどをテーマに、弊社のコンサルティングに必要なノウハウ、メソッドを一通り学んでいただいています。講師は執筆や社外で講演なども手がけているこの道の第一人者が担当していますので、相当贅沢な研修になっています。
またOJTは、実際のプロジェクトで先輩から学びながら徐々に身に付けていくという形です。他に最新技術や方法論をテーマにした勉強会も活発に行なわれています。

人事評価・採用について

movin:

今度は評価制度についてお聞きしたいのですが、どういった形でやっておられますか?

漆原様:

人事考課については、年2回行います。MBO(目標管理)評価制度を導入しており、プロジェクト毎に目標を立てて成果を評価し、フィードバック後にまた目標設定するサイクルをまわしております。

movin:

報酬面では、年俸制でやられているんでしょうか?

漆原様:

月給制で、裁量労働制を導入しています。

movin:

分かりました。それでは実際の選考プロセスはどのような形になっているのでしょうか?

漆原様:

まず書類選考をし、現場のマネジャークラスに1次面接でお会い頂きます。その後現場を統括している役員が2次面接をさせて頂き、最終面接で私がお会いさせて頂きます。試験などはありませんが、場合によってはケーススタディのようなものをやらせて頂くときがあります。作ったシステムの構成図を書いて頂くというようなものですね。

movin:

今後の中途採用のご予定はいかがでしょうか?

漆原様:

大体年間10人ずつ位は増やして行きたいとは思っています。正直、優秀な方はいくらでも欲しいです。たくさんのご応募、お待ちしております。

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