転職活動を始めた経緯
医療機器メーカーで約10年間、営業としてキャリアを重ねてきました。大学病院や基幹病院を担当し、社長賞も受賞。自他ともに「順風満帆」と言える営業人生でした。
しかしある時期から、日々の業務に“わずかな違和感”を覚えるようになりました。製品提案を通じて関係を深めてきた医師たちから、経営や組織運営についての相談を受けることが増えてきたのです。人材の定着、診療報酬の管理、患者獲得戦略──それらに対し、自社製品だけでは答えを出せない場面が多々ありました。
「本当に必要とされているのは、製品ではなく“仕組み”や“考え方”なのではないか」
この気づきが、私にとっての転機でした。より経営的な知識を身につけ、医師の真の課題に応えられる存在になりたい。そんな思いで中小企業診断士の勉強を始めたところ、半年で一次試験に合格。数字の構造や意思決定のフレームワークを学ぶ中で、自分の中の視座が明らかに変わっていくのを感じました。
とはいえ、当初は「転職」までは考えていませんでした。変化が怖かったのかもしれません。でも、同僚が医療コンサルタントに転職したことを知り、彼の活き活きとした表情に刺激を受けた私は、初めて「コンサル」というキャリアを現実的な選択肢として意識するようになりました。
キャリアの整理と視座の転換
初回面談では、私がなぜコンサルを目指したのか、どんな課題を感じているのか、そして“なりたい将来像”についても深く問われました。特に印象的だったのは、「医療コンサル以外は本当に考えなくていいのか?」という問いかけです。
当時の私は、資格や経験を「点」で捉えていました。でも、担当者との対話の中で、それらの経験が“線”としてつながり、「どんな課題を、どんな視点で、どう解決したいのか」というビジョンが少しずつ形になっていきました。
職務経歴書やコンサル志望動機書も、最初は我流で書いた内容では到底通用しないことがわかり、添削とフィードバックを重ねてようやく“語れる職歴”になりました。面接対策では、自分では気づけなかった思考の浅さや表現のズレも丁寧に修正していただき、回を重ねるごとに、話し方にも説得力がついてきたと思います。
選考と内定、そして“自分の軸”との出会い
応募先の選定では、ムービンから各社の特徴やカルチャー、成長機会などを詳細に教えていただき、自分に合った企業が明確に見えてきました。結果として複数社の選考に進み、面接も一次から最終まで順調に通過。残念ながらご縁がなかった企業もありましたが、その過程でも“自己理解”と“企業理解”を深める機会が得られたと思います。
最終的に、組織の考え方や経営理念に深く共感できた一社から内定を受け、入社を決めました。単なる転職ではなく、「自分の軸に正直になれた選択」だったと今では感じています。
詳細はこちら:営業から医療コンサルタントへ!中小企業診断士資格を活かしたキャリアチェンジ








































































