会計士からFAS・財務系コンサルティングファームへの転職 - 経営コンサルタントへのキャリア

FAS・財務系コンサルティングファームのサービスラインはファームによって様々ですが、以下のようなコンサルティングサービスが挙げられます。

M&Aアドバイザリー
M&A前の戦略・体制の強化、実行アドバイザリー／バリュエーション、デューデリジェンス、M&A後の戦略・実行支援に至るまで、変化する企業の成長戦略の実現を支援しています。投資銀行と比較すると規模は小さいですがM&AリーグテーブルでもFAS系ファームが上位に顔を出し始めています。
・M&A戦略立案
・M&Aトランザクション／バリュエーション
・デューデリジェンス+M&A取引実行
・クローズ後の統合（PMI）・トランジションフェーズ
・クロスボーダーM&A支援

企業・事業再生
事業活動や財務状態に課題のある企業に対して、事業再生計画を策定し、その策定した戦略実行まで経営陣と一体となってサポートすることで、事業再生を支援しています。Big4系のFAS系ファームでは業績改善や財務再構築だけに留まらず、他部門、グループファームと連携して、不採算部門のM&A、資産売却などのサービスも提供しています。
・ビジョン・事業戦略策定
・改善施策の策定・具体化
・事業計画（数値計画）、資金計画の作成
・既存の数値計画の検証
・経営改善・再生スキームの検討

フォレンジックサービス
近年注目を浴びてきているサービス領域であり、会計士資格者については監査業務を通じて培った財務会計や内部統制の知識が役に立つ領域でもあるため会計士採用も活発化しています。企業クライシスにフォーカスしたサービスであり、不正調査、贈収賄および不正競争の事実調査とリスクマネジメント、eディスカバリーへの対応やロイヤリティ監査など広範なサービスを提供しています。まだ他領域と比べライバルも少なく新しい分野でもあるため「第1人者」として活躍できるチャンスのある分野です。
・不正調査
・贈収賄・汚職および競争法
・eディスカバリー（電子証拠開示）
・データ分析
・ロイヤリティ監査

FAS系・財務アドバイザリー各社の採用ニーズも極めて高い状況です。
一つは日本におけるM&A件数の増加が背景にあります。国内だけでなく、日本企業の海外進出や自社にない技術を獲得するため、事業拡大を積極的に行っていること、逆に事業拡大ではなく、不採算部門の売却、組織再編、事業承継などにおいてもM&Aを活用する動きが多く、コンサルティングファームが活躍する場が年々増えている傾向にあります。
二つ目は企業ニーズの多様性です。昨今オリンパスや東芝など大手企業の不祥事から、フォレンジックやリスクといった領域におけるコンサルティングニーズが増加しています。会計士にとっては監査業務を通じて培った財務会計や内部統制の知識が役に立つ領域でもあるため各ファームおいて会計士の採用が活発化しています。
さらには、民間企業だけでなく国や自治体、地方公共団体等を対象に、公共サービスの向上や公共経営改革の支援も行っているファームもあり、こうした企業ニーズ、コンサルティングニーズの増加により各ファームとも積極採用が続いております。

ただし、こうした積極採用モードがいつまで続くかわからない状況ですので、コンサルタントへのキャリアをお考えの方は早めにチャレンジすることをお薦めします。
まずはキャリア相談からでも構いませんので、ご相談頂けると幸いです。

20代の若手に関しては、監査経験のみでもポテンシャルを加味して選考・採用してくださる企業も多く、これまでのご経験を活かしながら、より企業経営に踏み込んでアドバイスをしていきたいという方にとっては、非常にチャンスとなっております。
ポテンシャル採用が盛り上がってきている反面、ファームでは「クロスボーダーM&A」や「グローバルリストラクチャリング」などが注目テーマの一つとなってきており、いずれにおいても、英語力を求める傾向が高く、英語ができる会計士は引く手あまたの状況です。

従来同様、M&Aアドバイザリー経験やコンサル経験、デューデリ経験等、「監査経験＋α」がある方が優遇されることは変わらないので、こういったご経験をお持ちの方は英語力如何に関わらず十分可能性はあります。
また監査法人でのご経験が無くとも、会計士資格をお持ちであればポテンシャルを加味して採用に至るケースも出てきております。

いずれにせよ、積極採用が続いているいまだからこそチャレンジすべきでしょう。

FAS系ファームからのキャリアですが、コンサルtoコンサルでより大きい規模のコンサルティングファームへ行く方、また戦略系へと転職する方もいらっしゃいます。
ポストコンサルとしては、ファンド、投資銀行、事業会社・ベンチャー企業の幹部ポジション（CFOなど）などのキャリアが一般的と言えます。
会計士として監査業務をしていたころは、ファンド、投資銀行への転職は難しかったがコンサルをはさむことで可能性が広がる方や、より事業への参画を志向され、事業会社やベンチャーへと転身される方がその例です。

特にベンチャー企業は注目されているポストコンサルのキャリアの一つで、コンサルタントを経験することによりCFOなどの魅力的なポジションが狙える可能性が増え、ストックオプションなど大きな資産を築けるチャンスとして注目されています。 ※弊社ではFAS出身者の方の転職支援も力を入れており、上記のようなキャリアパス（ファンド、投資銀行、ベンチャーなどクライアント多数）のご支援をさせて頂いております。