会計士から再生系コンサルティングファームへの転職 - 経営コンサルタントへのキャリア

まずどんなコンサルティングファームが活躍しているかご紹介いたします。

Big4系コンサルティングファーム
・PwCアドバイザリー
・DTFA
・KPMGFAS
・EYTAS

独立系財務アドバイザリー系ファーム
・山田ビジネスコンサルティング
・エスネットワークス
・アドバンスト・ビジネス・ダイレクションズ
・ロングブラックパートナーズ

再生に強みを持つコンサルティングファーム
・フロンティアマネジメント
・アリックスパートナーズ
・経営共創基盤

などがあります。

前述のコンサルティングファームリストより、事業再生コンサルティングを手掛けているファームは、Big4系のFAS系ファームから独立系財務アドバイザリー系ファーム、そして再生案件に強みを持つ事業再生系ファームなどがあり、それぞれのファームがその強みに応じたサービスを提供しています。

再生コンサルと言っても2種類「ハンズオン」「ハンズオフ」に大別することが出来、「ハンズオン」については自らが主体となり企業、経営陣に入り込んでいく常駐スタイルで、「ハンズオフ」は経営自体は企業に任せモニタリングをしながら経営アドバイスをしていくスタイルになります。
ご自身がどのスタイルが良いのかでどのコンサルティングファームを目指すのかも決まってきますので、まずはファームの特徴を知ることが重要でしょう。

ハンズオンについては、自らが経営のハンドルを握っていくため、改革スピードも速く変革のための事業計画も伝わりやすい反面、企業にとってみれば外部の人間がいきなり入ってきて経営スタイルを変えていくわけですから社員やステークホルダーとの衝突、対立の可能性も高くなります。
ハンズオフの場合には外部から支援していくため上記のような対立は起こりにくいですが、スピード感としては中長期的な支援となる傾向にあります。

各社の採用動向は極めて積極採用といっていいでしょう。
FAS系、独立系財務アドバイザリーファームは案件増加により採用も強化しており、数字に強い会計士資格者を採用ターゲットとしている一方、再生領域を得意とするファームではある程度のコンサル経験や事業経験を必須としてきましたが、若手ポテンシャルを採用する動きも増えてきております。特に再生プロフェッショナルファームでは育成、研修という部分にも力を入れており、早いうちに得意領域を磨ける環境が整っているため若手会計士の方で再生プロフェッショナルを目指したいという方には絶好の機会かと思います。

再生系ファームでは財務・会計領域に強い方が好まれる傾向にあります。会計士の方であれば会計知識は業務経験から問題ないと思いますが、その他各社では地頭の良さ、ハンズオンスタイルの再生系ファームではステークホルダーとのやりとりや組織に活力を与えていくスキル、コミュニケーション能力を重視しています。

会計士においては、監査でのクライアント企業と接してきた経験が活きる場面でもあると思います。実際に会計士から再生系ファームに転職された方も、監査では物腰強くではなく柔らかい対応をクライアントとしていたおかげで、ハンズオンで入り込んだ時にクライアントの社員ともうまくコミュニケーションが取れていると仰っている方もいらっしゃいます。
地頭力については、言わば論理的思考能力ですが、こちらについては自己研鑽、「なんでも徹底的に考える」習慣をつけることで訓練できますが、弊社コンサルタントと徹底的に対策を行い、面接に臨んで頂ければ幸いです。

再生領域のコンサルタントのキャリアですが、同じくハンズオンスタイルを取っているファンドや、より再生プロフェッショナルのファームへ転職する方が目立ちます。

また支援していた企業に幹部ポジションで転職する方も多い傾向です。コンサルティングスキルを今度は事業で活かせる環境に身を置けるためポストコンサルタントとしてのキャリアとしても人気の一つです。