監査法人トーマツ　リスクアドバイザリー事業本部
ストラテジックリスクユニット
マネジャー島田氏　インタビュー

■ 島田氏のご経歴について

movin:

本日はお時間を頂きありがとうございます。
まずは、島田様のご経歴について教えてください。

島田氏：

都市銀行でリテール業務に従事し、2017年にトーマツに入社しました。入社後はガバナンス/リスクマネジメントを中心として、様々な業界の案件に関与してきました。
特に直近では、リスクマネジメント体制の評価・再構築や、不正・不祥事の再発防止等の“守り”のリスクマネジメントや、事業リスク/中長期リスクの分析等の“攻め”のリスクマネジメントに関するプロジェクトに多く関与しています。

■ なぜ監査法人トーマツを選んだのか

movin:

ありがとうございます。
次に転職先として監査法人トーマツを選んだ理由を教えていただけますか。

島田氏：

大学時代の就職活動では特に明確な意思がないまま、周りに流されるように銀行に入行しました。銀行でも数多くの貴重な経験を積むことができましたが、その中でより成長が求められる環境に身を置きたいとの考えからコンサル業界への転職を考えました。
転職活動の中でリスクアドバイザリーの業務を知り、コアとなるコンピテンシーを持ちつつ、多様な業界のクライアントに業務を提供することに魅力を感じ、入社を決めました。

■ 印象に残っているプロジェクト

movin:

これまでに経験したプロジェクトで印象に残っているプロジェクトを教えてください。また苦労したことやブレイクスルーしたこともありましたら教えていただけますか。

島田氏：

初めての案件となった「�．螢好�マネジメント体制の評価・再構築プロジェクト（不動産業）」、チームとしても新しい挑戦となった「�∋�業リスク定量化プロジェクト（日用品）」そしてスタッフからマネジャーロールも担うきっかけとなった「��新規JVの設立プロジェクト（不動産業）」が特に記憶に残っています。

�．螢好�マネジメント体制の評価・再構築プロジェクト（不動産業）は入社して初めて本格的なリスクマネジメント関連の案件に関与した機会であり、リスクマネジメントの考え方やプロフェッショナルとしての動き方等、リスクアドバイザリーのスタッフとしての在り方を一から叩き込まれた案件だったと思います。最初は自分が作った資料が、マネジャーに大幅に修正されたうえでクライアントに提示されることもありましたが、プロジェクトが進むにつれて自分のスキルも向上し、プロジェクトが終盤に差し掛かった頃には、資料のほとんど直されることがなく、クライアントとの打ち合わせのファシリテーションも自分でできるようになっていました。ゼロからのスタートだったこともあり、これまで関与した案件の中で最も成長を感じることができた案件です。

�∋�業リスク定量化プロジェクト（日用品）は当時まだ珍しかった戦略リスク/事業リスクを扱う案件であり、それまでのいわゆる“守り”に特化したリスクマネジメントの考え方をそのまま使うことができない難しさがありました。チームとしても過去に類似の案件が少ない中で、手探りで様々な考え方を整理していった経験は、とても苦労した一方で現在の考え方や専門性のベースにもなっていると思います。

��新規JVの設立プロジェクト（不動産業）は初めてPMOという立場でプロジェクトに関与した機会であり、それまでの「作業担当者」としての役割だけでなく、プロジェクト全体を俯瞰した動き方を求められた案件でした。ほぼ独力で担当するワーキンググループの運営しながら、プロジェクト全体でデロイト トーマツとしてどのような価値提供をするか常に考えなければならないため、苦労も多くフラストレーションが溜まる局面も多かった一方で、自分の担当領域だけでなくプロジェクト全体を考えるという意味で、マネジャーとしての動き方を身に着ける機会にもなりました。

上記の他にも、新聞に掲載されるような不祥事の再発防止や、大規模なM&AのPMI等、世間的にも注目度が高いイベントの裏側に関与した経験もあります。

■ ワークライフバランス、働き方について

movin:

ありがとうございます。
プロジェクトによっては忙しい日々もあると思いますが、御社のワークライフバランスや働き方はどのようになっているのでしょうか。

島田氏：

スタッフの頃から一定の裁量を認められているため、タスクをこなす要領とスキルがあれば調整はしやすいと感じます。特にリモート環境が一般的になってからは、仕事に支障をきたさない範囲で、働く時間をかなり自由に調整することが可能です。
一方で、そもそもの業務量が多い等、一般的な事業会社と比べると長時間労働となっていることは否定できないと思います。特にパフォーマンスが高い人に仕事が集中する傾向にあり、そのような方にとっては完全にホワイトな職場環境とは言い難いのが現状です。
但し、22:00でPCが使えなくなる等、法人として一定の歯止めがかけられており、能力があれば一定程度プライベートとのバランスを取りながら仕事を続けることが可能だと思います。また、特別な事情がある場合には相応の配慮がなされるようにアサインの段階から考慮されているため、その辺りの心配はいらないかと思います。

■ どんな時にやりがいを感じるか

movin:

働くうえでのやりがいについて教えてください。

島田氏：

リスクマネジメントには明確な正解がないため、会社ごとの正解をクライアントやチームメンバーと議論しながら見出していくことが面白さだと思います。時に議論が白熱し、落とし所を見つけることに苦労することも多いですが、その分、まとまった時にはやりがいが感じられます。
また、施策のプランニングだけでなく実務の設計等、実装段階にも伴走することが多いため、自分が提案した施策が実際に会社の中で導入され、状況が改善する様子に立ち会えることも、リスクアドバイザリーの魅力の一つだと思います。

■ 入社してよかったこと

movin:

入社してよかったことについて教えていただけますか。

島田氏：

プロジェクトに関することであれば、職位等の立場にあまりこだわらず、フラットに議論できる風土があるため、自分より遥かに優秀でキャリアを積まれている方や、若く才能あふれる方と対等に議論できる環境があることがデロイト トーマツ全体の良さだと思います。
またプロジェクトごとに出来たこと・改善点を振り返る機会があるため、自身の成長を感じられた時や、それまでの課題をブレイクスルーすることができた際には、転職してよかったと感じます。

■ 求める人物像

movin:

リスクアドバイザリー事業本部ストラテジックリスクユニットではどのような人材を求めているのでしょうか。

島田氏：

自分から手を挙げて動くことが求められるため、能動的に成長機会を求めて動くことができることが第一条件だと思います。その上で、自分の意見に固執することなく、他者（クライアント/チームメンバー等）の意見にも素直に耳を傾け、柔軟、かつ論理的な思考ができる方が向いていると思います。
また、一人ではなくチームで仕事をするため、自分のタスクに対する責任感を持っている人や一緒に働くチームメンバーに対する気配りができる人と一緒に働きたいと思います。
PCスキル等の業務に必要なテクニックは、職位にもよりますが、一般的な社会人としてスタンダードなスキルさえ身に着けておけば入社してからでも十分間に合うため、事業会社等のコンサル未経験者からの転職という意味では、小手先のスキルやテクニックよりも、心構え等のソフトスキルの方が重要だと感じます。

■ 転職希望者の方に向けて

movin:

最後に転職希望者の方々に向けてコメントありましたらお願いします。

島田氏：

リスクアドバイザリーの仕事は、プロフェッショナル、専門家という言葉の響きとは裏腹に、クライアントの実務に寄り添う泥臭い仕事だと思います。その中でも、前向きにクライアントの発展や自己の成長に向けて動くことができる方と一緒に働くことができれば嬉しいです。

movin:

本日はたくさんのお話を頂き、誠にありがとうございました。