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インフロニア・ホールディングスとアクセンチュアは、インフラ領域の革新と課題解決を目的に、合弁会社「インフロニア ストラテジー＆イノベーション（仮称）」を2025年4月1日に設立します。出資比率はインフロニアが81%、アクセンチュアが19%、従業員は約100名を予定しています。

■ 合弁会社設立の背景と目的
日本では老朽化インフラの増加、少子高齢化による担い手不足、財政難などから、インフラ建設・運営の効率化が急務となっています。これらの課題は市民生活の利便性だけでなく、地域経済や国際競争力にも大きな影響を与えています。
新会社では、AIやデジタル技術を駆使し、インフラの建設・運営における全体最適化と生産性向上を目指すと同時に、グループ横断でのIT投資やDXマネジメントを担います。

■ 合弁会社の主な機能
戦略シンクタンク機能：新事業創出支援や中長期的な経営戦略立案を支援。
データ分析による業務改革：営業・設計・調達・施工などの全工程データを統合し、可視化と最適化を推進。
継続的なDX推進と人材育成：ITガバナンスと専門人材の育成によって、DXを組織的に定着。

■ 取り組み内容の具体例
データ主導型経営管理：バリューチェーン全体をカバーするデジタルプラットフォームと「経営コックピット」を構築し、科学的根拠に基づく意思決定を支援。
建設現場の生産性向上：BIMと360度カメラを活用した配筋検査の効率化や、見積査定業務の簡素化により、作業負担を軽減。
次世代型施設の構想：省人化・無人化に対応した施設の提案や、製造・物流分野への応用も視野に。

■ インフラ運営の変革
自治体が保有する道路・公共施設などの運営にも、民間知見とAIを活用し、コスト・品質両面の向上を図ります。実績としては、以下の事例があります：
愛知道路コンセッション株式会社：有料道路向けEAMソフトウェアを開発。
三浦下水道コンセッション株式会社：光熱費削減に向けたアナリティクス活用。
こうした取り組みを広げることで、日本のインフラ運営モデルを効率的かつ持続可能なものへと転換します。

■ 両社トップのコメント
インフロニアの岐部CEOは、「インフラの常識を打ち破り、世界標準のサービスを構築する挑戦」と位置付け、アクセンチュアとの協業によりデジタル変革を加速させると強調。
アクセンチュアの江川社長も、「労働力不足の解決にはデジタルが不可欠」と述べ、本合弁会社が日本経済と社会に大きな影響を与える存在になるとしています。

【公共価値の再設計が本格化】
本リリースから導き出される示唆は、「インフラ業界の構造転換は、もはや不可避かつ“今”がその起点である」という点に集約されます。

・公共インフラの維持管理に、民間×デジタルの本格導入
EAMやアナリティクスといった先進手法が、実際の運営現場に投入され、可視化・効率化が進展。社会インフラの経済合理性が問われる時代に即応する動きです。

・建設業界における「DX人材育成」が主戦場に
DXを一過性の取り組みにしないために、合弁会社が持つ“育成機能”は極めて重要。このモデルは、他業界の人材戦略にも参考となるでしょう。

・日本発の次世代施設モデルが世界展開の足掛かりに
労働力不足・老朽化といった共通課題に直面する海外インフラ市場に向けて、日本型デジタルインフラモデルの輸出が視野に入ります。

民間主導による「公共価値の再設計」がいよいよ本格化しています。インフラの未来は、DXによって支えられる“スマート・パブリック”へと移行しつつあります。

2025年 2月18日
アクセンチュアWebサイト　https://newsroom.accenture.jp/jp/news/2025/release-20250218

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