戦略系コンサル 転職体験談

戦略コンサルへの早期キャリアチェンジを希望されていらっしゃいましたが、現職がかなりご多忙であったため、転職活動中に現職の退職をご決断。離職後、短期決戦で見事戦略ファームの内定を獲得されました。

名前：HIROHIROさん
年齢：26歳
学歴：有名私立大学
職歴：大手電機機器メーカー → 外資系戦略コンサルティングファーム 　

前職では新卒で入社してから2年半、技術営業として勤務していました。
入社前から、おおよそ3年を目安に実力をつけたらキャリアチェンジをしようと考えており、2年目を終えたくらいから具体的に次の進路について考え始めました。
しかし、特定の業界や分野に絞って次のキャリアを切り開いていこうという決心はつかず、結局海外MBA（私にとって一種のモラトリアムだった）を視野に1年ほど受験勉強をしていました。
受験勉強をしていく中で、MBA入学前にある程度経営レベルの視座を身につけた方がより深みのある留学生活を送る事ができるのではないかと考えた事がきっかけで戦略コンサルタントを次のキャリアの1つの目標として設定する事にしました。
私の直接の知り合いに戦略コンサルタントはいなかったので転職活動のサポートをエージェントに依頼する事にしました。コンサルの転職エージェントの中でも、ネット上の実績でムービンさんが最も信頼できそうだと思い相談する事にしました。

自らのバックグランドと志望しているファーム・動機を伝え、初回面談では主に以下のサポートをしていただきました。
・各ファームの特徴や主な対策方法（推薦図書など）
・私が知らなかったが私にマッチするようなファームの紹介
・各ファームへのエントリー手続きの代行

（メリット）
・相談初日から課題と対策方法を明確にする事が出来たので、スピード感をもって準備を進められた。
・前職が比較的激務だった中で、エントリー手続きの工数を削減できた。

大きく分けて、case面接対策とbehavior面接対策の2つに分ける事ができます。
それぞれの対策方法を段階的に記載します。

＜case面接対策＞
１．ひたすらフレームワークをインプット
ムービンさんから推薦いただいたケース面接の本に一通り目を通して、フレームワークを習得する（この段階ではより多くのフレームワークのインプットする事を目的としていました）

２．課題の認識
１がある程度終わった段階で、ムービンさんにcase面接対策を依頼し、実際の戦略コンサルファームの面接を疑似的に経験する事で以下の課題を認識しました。
・解くスピードが遅い
・フレームワークの引き出しが少ない、なぜそのフレームワークが最も精度が高いのか不明確

３．課題の克服
ムービンさんとの模擬面接で課題としていた点を克服するためにcaseの対策をするにあたって以下の習慣をつけて課題を克服していきました。
・書籍にある問題や自分で設定した問題を1日の使える時間をフル活用して解く（電車に乗っている時間や歩いている時間も利用してひたすら頭の中で説く。机に座れるときはノートに書きだす。）
・回答の際に考えられるフレームワークを複数挙げ、選んだフレームワークがもっとも精度が高くなる理由を複数挙げる。
・時間は3分程度に設定（実際の選考よりも厳しめに設定）
・ムービンさんから面接練習で受けた逆質問を自問自答する（厳しい面接官を自分の頭の中で演じる。）

４．プレゼン力UP
自分の頭の中でロジックが組めていたとしても、面接官に論理の飛躍なく説明する為にはある程度の基本的なプレゼン能力が必要です。
実際、選考でほぼ完璧に近い状態でロジックは組めたが、面接官にうまく伝える事ができず選考に落ちたという苦い経験もありました。
PREP法など一般的なフレームワークを意識して時間内にプレゼンする練習も行いながら強化していきました。
*PREP法とは、「結論（Point）→理由（Reason）→具体例（Example）→結論」の順番で話を展開するフレームワークのこと

＜behavior面接対策＞
１．志望理由
ここが一番苦労したところです。ムービンさんに相談しながら志望理由を自分なりにまとめていきました。正解はありませんが、しっかりと自分の経験も踏まえて伝える事で、選考通過率が上がったと感じました。初期段階では、志望動機の部分があいまいで面接官と不穏な雰囲気になる事もありました。

志望動機に関して、言ってしまえば熱いパッションを伝える必要はなく、左脳で理解されるようなロジックが出来て入れば戦略コンサルの面接ではクリアだと個人的には考えています。
早く志望動機などのお決まりのやり取りを終えて、パォーマンスを発揮するべきcase面接により多くの時間をかけてもらう方が得策です。

２．自分の会社、業界、社会に対する経営レベル視座での問題意識
これに関しては戦略コンサルタントを志望する方であれば、少なからず考えを持っているかと思いますが、言語化して伝えられる程に構造化出来ていない場合があります。
自分が社会に対して感じている課題や前職の経営者だったとしたら将来起こりうる経営課題に対してどのように解決出来るか、一度ノートに書きだしてみる事で頭が整理されます。

ムービンさんからご紹介頂いたコンサルファームを中心に15社程エントリーしました。
初めは1次面接は愚か、WEBテストでお見送りになる事もあり、精神的に落ち込む事も多々ありました。

このような結果になってしまったのは、勿論私の実力不足だったという事もありますが、前職が割と忙しかった事で面接直前の準備をほとんどする事なく面接に臨んでいた事が一番の原因なのではないかと考えました。（20時過ぎになんとか仕事を終わらせて、ダッシュで帰宅して直前の準備は何も出来ずに急いでPCを開いて、20時30分の面接時間ギリギリになんとか面接を始めるというような調子でした。）

こんな調子でエントリーした会社の半分以上を準備不足でスタートさせてしまった私はこのままでは志望しているファームには受からないし、なによりも後悔すると思い、選考の途中で退職する事にしました。退職後は面接対策にも集中出来て、落ち続けていた面接の通過率も上向きになっていきました。この間も1週間に1回程度はムービンさんに時間をとってもらってケース対策をしていただきました。

結果的に第一志望のうちの1つだったファームからオファーをいただけたので、思い切って退職するという決断は前職で働きながら準備が思うように出来なかった私にとっては良い決断だったと思います。

１．短時間で思考を深めるスキルを磨く。
時間だけ使って、思考が堂々巡りにならない事を意識する。そのためには全体像を把握して構造化する事が必要です。短い時間でより深く思考するクセをつけるようにしましょう！

２．就職活動で人生が変わる。後悔しないようにやりきってください！！
転職活動の合否の結果次第で人生の成功も人間としても成長も掴めるとは思いません。
しかし、転職活動によって、今後のキャリアは大きく変わってくることは間違いありません。
私は受かる為に全力で努力したのではなく、むしろ希望するファームに落ちてしまった時に後悔したくないから努力を惜しまずに全力を注ぐ事が出来たと思っています。
後悔のないように、転職活動を突っ走ってください！！！