自己破産しても転職できる？採用への影響と転職成功のポイント-コンサル業界転職特集記事-

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「自己破産したことが採用担当にバレてしまうのでは？」というのは転職活動を行う際の懸念点かと思いますが、 結論からいうと、自己破産の履歴が企業に伝わることは基本的にありません。 自己破産の情報は個人情報としてCICなどの機関に登録されますが、企業はこれらの情報を採用目的で閲覧することはできません。 これは、 個人情報保護法第16条により、利用目的を超えた個人情報の取得・利用が禁止されているためです。
さらに、個人情報保護法第23条によって、本人の同意がない限り、選考中の企業が採用候補者の前職へ情報照会をすることは違法行為となります。

自己破産した場合、5から7年ブラックリスト入りするという話は有名ですが、これはあくまで「金融機関の審査」に関する話であり、企業の採用選考とは別問題です。 一般企業は、個人信用情報（CICやJICCなど）にアクセスする手段を持っていません。 そのため、自己破産を理由に不採用となるケースはほとんどなく、採用の判断は基本的に職務経験・人物評価・スキルといった要素に基づいて行われます。

自己破産後に一度離職した場合、空白期間があると転職に不利になるのではないかと不安を感じる方もいるかもしれません。 実際、ブランクがあると面接で理由を聞かれる可能性は高まりますが、空白期間について具体的に説明することができれば、不利に働く可能性は低いといえます。

これまでの内容を踏まえると、自己破産が転職に与える影響は限定的といえますが、 一部の業界や職種においては一定の制限やハードルが設けられているケースもあるようです。 ここでは、自己破産によって影響を受ける可能性のある代表的な業界をご紹介していきます。

銀行、証券、保険会社などの金融業界では、顧客の資産を扱うという業務の特性上、 信用・コンプライアンスへの厳格な基準を設けている企業が多いといわれており、 中にはそのため、一定期間の自己破産経験があると採用を見送ることもあるようです。 とはいえ、全ての企業に該当するわけではなく、職種によって判断基準が異なる場合もあるため、事前に情報収集を行うことが大切です。

弁護士、公認会計士、税理士などの一部の士業では、法律によって「破産者は一定期間登録できない」と明記されているケースがあります。 たとえば、税理士法第4条では、破産者（復権していない者）は登録できないとされています。 このように、法律上の制限が職業資格と連動している業種では、一定期間の活動制限が生じる可能性があるため注意が必要です。

国家公務員・地方公務員に関しては、原則として自己破産そのものが理由で採用や在職を制限されることはありませんが、 警察官・自衛隊などの一部の職種では、信用性を確認するための身辺調査に影響が出るケースがあるともいわれています。
これらは限定的なケースではありますが、該当職種を目指す場合には、事前に制度を確認しておくと安心です。

自己破産の経験があったとしても、いくつかのポイントを踏まえれば転職活動を進めていくことは十分に可能だといえます。 ここでは、実際の選考や応募時に注意したいポイントについてご紹介します。

まれに面接で「空白期間」や「退職理由」について質問され、結果的に自己破産と関連づけられることもあるかもしれません。 たとえば、「生活を立て直すために一時的に離職期間がありました」「経済的な事情でキャリアを見直すきっかけになりました」など、 簡潔かつ前向きなトーンで伝えることが大切です。あくまで「これからどう働いていくか」を主軸に会話を進めるように意識しましょう。

転職エージェントに相談することで、応募書類の作成や面接準備をサポートしてもらえるだけでなく、 「どんな職場が合いそうか」「どのような伝え方であれば納得感があるか」などのアドバイスを受けることも可能です。 第三者的立ち位置からのアドバイスを受けられるため、客観的に自分を見つめ直すきっかけにもなります。 特に、自己破産をきっかけに働き方を見直したいという方は、プロの力を借りることで大きな安心材料になるでしょう。